(以下は『東京新聞 2018年6月18日』から抜粋)
自民党は、参議院の定数を6増やす改正法案を、今国会で成立させようとしている。
比例代表の一部に「拘束名簿式」を導入する複雑な仕組みで、野党は強く反対している。
元自民党・参院幹事長の脇雅史は、憤りながらこう話す。
「自民党が今日出した法案は、全く理解できない。
自ら合区を導入する法案を作りながら、それを今度は解消する案を出してきた。
私が携わった4年前の選挙制度改革の時、参院自民党は何もしようとせず、私は『参院自民党は死んだ』と当時に述べた。
今回は恥の上塗りだ。
拘束名簿式は、一人区で出馬しても落選する候補者が、比例代表で優遇されることになり、民意を反映しない選挙になる。
拘束名簿式は、党の幹部の意向が強く働くだろうし、名簿順位を上げてほしければカネや有権者名簿を集めろ、ということになる。
(自民党は改憲による合区解消も説いているが)、議論を詰めずに憲法改正というのは、単なる逃げだ。」
(以上は2025年12月29日に作成)