安倍政権の偏ったNHK経営委員選び

(以下は『毎日新聞 2014年2月5日』から抜粋
2026年10月12日に作成)

🔵NHK経営委員になった長谷川三千子の思想

NHKの経営委員に先ごろ就任した長谷川三千子は、昨年(2013年)10月に、『1993年に抗議先の朝日新聞社で拳銃自殺をした野村秋介を礼賛する文を発表していた』と分かった。

この礼賛文は、メディアへの暴力(圧力)を高く評価する内容に読めるため、彼女の資質を問う声が出ている。

野村秋介は、新右翼団体「大悲会」の会長で、1993年10月に朝日新聞の本社を訪れ、『週刊朝日』のイラストに抗議し、所持していた拳銃で自殺した。

警察はこの事件を受けて、銃刀法違反の容疑で同氏の自宅などを家宅捜索した。

長谷川三千子は、埼玉大学の名誉教授で、67歳。

彼女は、「安倍晋三総理大臣を求める民間有志の会」の代表幹事を務めている。

安倍首相の指名で、彼女はNHKの経営委員になった。

長谷川は、野村への追悼文を、昨年10月に発表した。

その内容を抜粋すると、こうだ。

「人間が自らの死を捧げる事ができのは、神に対してのみである。
野村秋介は、神にその死を捧げたのである。

『すめらみこと いやさか』(天皇万歳の意)と彼が唱えた時、わが国の今上陛下(天皇)は人間宣言が何と言おうと、日本国憲法が何と言おうと、ふたたび現御神になられたのである。」

上の追悼文の発表のすぐ後、同じ10月の25日に、日本政府(安倍政権)は長谷川ら4人をNHK委員にする提案をし、翌11月の8日にそれが決定された。

放送法の31条では、NHK委員の資格として「公正な判断をでき、広い経験と知識を有する者」と定めている。
長谷川が適格なのか議論になりそうだ。

長谷川と同時に委員に選ばれた百田尚樹は、2014年2月3日の都知事選の応援演説で、「南京大虐殺はなかった」との間違った発言をした。

NHKの経営委員会は、NHKの最高意思決定機関で、予算の議決や会長の選定をする。

委員は12人で、任期は3年。

衆参両院の同意を得て、首相が任命する。

服部孝章(立教大教授)のコメント

「長谷川氏は、挙統発射というテロ行為を礼賛している。
このような人物をNHK経営委員に任命した政府と国会は、責任を問われなければならない。」

水島朝穂(早稲田大学教授)のコメント

「長谷川氏の主張は以前から一貫している。
こういう主張の人物である事を承知の上で、安倍政権は任命した。」

🔵長谷川三千子の追悼文(ネット上にある全文掲載から抜粋)

人間が自らの死を捧げる事ができるのは、神に対してのみである。
正しく捧げられれば、それ以上の奉納はない。
それは絶対の祭りである。

野村秋介は、神にその死を捧げたのである。

「すめらみこと いやさか」(天皇万歳の意)と彼が三回唱えたとき、彼がそこに呼び出した)のは、日本の神々の子孫で現御神であられる天皇陛下であった。

その時、今上陛下は(人間宣言が何と言おうと、日本国憲法が何と言おうと)ふたたび現御神になられたのである。」

🔵村本のコメント

この思想を持つ者がNHKの経営を主導するのは、まずい。
問題視するのは当然であった。

こういう事を許しているから、NHKの報道が劣化していくのだ。


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