(いくつかの毎日新聞から抜粋)
1972年6月
日中関係は、日本が中国に攻め込んで日中戦争が始まって以来、日本が敗戦してからも正式な国交が無かった。
それがようやく国交が正常化した。
同月26日の日中の首脳会談で、田中角栄・首相が「尖閣諸島については、どう思うか」と聞いたところ、中国の周恩来・首相は「今回は話したくない」と答えたとされている。
1978年8月
日中の平和友好条約が締結した。
この時に鄧小平・副首相は、「尖閣については、後で相談すればよい。今の世代が解決の方法を探し出せなければ、次の世代が探し出すだろう」と発言したとされる。
1992年2月
中国は、領海法を制定した。
尖閣周辺の水域を、中国の領海と規定した。
2010年9月
尖閣沖で中国の漁船が、日本の海上保安庁の船と衝突事件を起こした。
日本側は船長を逮捕したが、中国政府が抗議して揉めたため釈放した。
2012年4月
石原慎太郎・都知事が、尖閣諸島の購入計画を発言した。
その1ヶ月後の中国での世論調査では、「今の日本は軍国主義だ」との認識が、半数近くまで増加した。
2012年9月9日
APECの会合で、胡錦濤・主席は「国有化をやめてほしい」と野田佳彦・首相に伝えた。
中国通にきくと、「国有化をしたら、軍部を抑えられなくなる」という意味が込められていたという。
2012年9月11日
日本政府(野田政権)は、尖閣諸島を国有化した。
この後、中国船による尖閣周辺への侵入が常態化した。
外務省は尖閣国有化について「中国の了承を得た」と判断し、野田首相もそれに乗ったが、大きな誤りであった。
日本政府は「領土問題は存在していない」と主張しているが、国同士が主権を主張して対立があるのに、「ない」と言うのは現実とギャップがある。