竹島(独島)をめぐる日韓

(『アジア三国志』ビル・エモット著から抜粋)

韓国は、1910~45年まで日本に植民地化されたため、反日感情が強い。

現在の日韓関係は、歴史教科書の問題、靖国参拝の問題、従軍慰安婦の問題などで、しこりが残っている。

韓国が独島と呼び、日本が竹島と呼ぶ島の領有権でも争っている。

だが、双方の歴史家やNGOの交流は日中よりも盛んだし、話し合いはずっと自由である。

韓国の場合、日本との親密さは大統領によって変わる。

金大中が大統領だった時には、日本政府の書面による謝罪を受け入れ、植民地時代の様々な問題をおしまいにする意向を約束した。

だが、次の政権になると、小泉首相の靖国参拝を問題視して、約束を覆した。

独島もしくは竹島は、ただの岩の島で、漁師とナショナリスト以外には何ら重要ではない。

日本の領有権の根拠は、「1905年に公式に領土に組み入れた」というものである。

1905年は、日本政府が韓国に顧問団を入れて保護国化した1年後だったので、韓国側は「日本が独島を領土にしたのは、植民地化の行動だった。独島は、古来からの朝鮮の領土だ。」と主張している。

この主張を根拠に、韓国の李承晩政権は、1952年にこの島を占拠した。

日本に返還する決定をアメリカが下す前に、先手を打ったのである。

その後の韓国は、警備隊を配置して占有を強化してきた。

最近になって、島根県が領有権の主張を再開した。

(2014年6月3日に作成)


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