(以下は『週刊文春 2023年12月18日号』から抜粋
2026年6月2日に作成)
🔵宙組生徒の有愛きいが自殺、その一因となった事件
宝塚歌劇団の宙組生徒で、いじめに苦しみ自殺してしまった有愛きい(享年25歳)。
彼女は生前、2021年8月に上級生の天彩峰里からヘアアイロンで火傷を負わされた。
当時は3月公演『カシソ・ロワイヤル』の稽古中だったが、宙組の幹部生徒たちは事件をきいてヒアリング(生徒の話し会)を行った。
そこで天彩は「イジメはやっていない」と主張。
被害者の有愛に発言の機会はなかった。
トップスターの真風涼帆と、副組長の松風輝は、「イジメを報じた週刊文春の記事は事実無根」と、この話し会で主張した。
すかさずトップ娘役の潤花(じゅんはな)が、「では、イジメは無かったとの結論で終わります」と、会を締めくくった。
こうしてヘアアイロン火傷事件は、もみ消されたのである。
🔵演出家の小池修一郎とはどんな人か
上記の宙組生徒の話し合いは、宝塚歌劇団の報告書によると、演出家の小池修一郎の提案で行われた。
小池は、『カジノ・ロワイヤル』の演出をした人だ。
小池は、1977年に宝塚に入団し、演出家となって、2006~20年までは理事をつとめた。
現在は特別顧問となっている。
宝塚歌劇団では、役者は生徒という立場で、演出家たちは「先生」と呼ばれる。
つまり演出家は、トップスターよりも上位にいる存在である。
週刊文者に対し、「宝塚をネタにするなら、なぜ小池先生を取り上げないのか。演劇界で一番のパワハラ、セクハラ、モラハラの人です」との情報提供があった。
そこで取材を進めたところ、数々の証言を得ることができた。
劇団関係者は言う。
「小池さんは遅筆で、台本が納期に間に合わず、スタッフや生徒たちは短期間での準備を迫られます。
さらに小池さんは、深夜に及ぶ打ち合わせや手直しを延々と続ける。
このため生徒たちは、短い稽古期間の中で、自主稽古を重ねることになります。」
小池は、トップスターに対しても「あなたが主役をするなんて宝塚は終わりだわ」とか、「(あなたは)足が短い!」と暴言を吐く。
劇団関係者は言う。
「小池さんは昼夜が逆転した生活で、夜中から明け方にかけて長文のダメ出しメールを生徒に送る。
これで絶望的な気分になった生徒が数多くいます。」
鬱病になった人もいるという。
🔵小池修一郎のセクハラとイジメ
宝塚歌劇団の演出助手だったAさんが告発する。
「小池先生からセクハラを何も受けました。
あの人こそ『宝塚のジャニー喜多川』ですよ。」
A氏は演出助手なので小池氏と連絡先を交換したところ、連日のメールで口説かれることになった。
深夜に下ネタの卑猥なメールが届く日々となった。
小池は、機嫌が良い時は絵文字を多用し、ハートマークやキスマーク、男根を連想させるキノコが隆起して飛沫をあげる絵文字も使ってきた。
ついに公演の合間に、小池は肉体関係を求めてきた。
Aさんは温泉に誘われ、有馬の旅館に1泊した。
その夜に抱きつかれて襲われた。
Aさんが「やめて下さい!」と押しのけると、怯えた小池は無言で自分のベッドへと戻った。
Aさんは言う。
「有馬以外でも肉体関係を迫られ、その都度、私は断りました。
宝塚歌劇団で理事をつとめるなど権力のある人なので、誘いを断わりづらい事情があります。」
結局、度重なるセクハラに、Aさんは宝塚を退団した。
小池修一郎は、別の人にもハラスメントをしていた。
その結果、2016年の秋に事件が起きている。
20代後半のB氏は、2016年に宝塚に入団し、演出助手として働き始めた。
すると演出家のうち、小池、野口幸作、藤井大介が、B氏をいじめ始めた。
劇団員が証言する。
「小池先生たちは、温泉やサウナに新人の演出助手を誘い、裸体にさせて品定めする。
B君も宝塚大劇場の対岸にあるホテル「若水」の温泉に連れて行かれました。」
別の劇団関係者が言う。
「野口先生と藤井先生は、B君の自宅に押しかけ、その時の動画が劇団内で出回りました。」
その動画は、野口がB氏の股間に足で電気按摩するもので、B氏は苦悶の表情である。
藤井は笑いながら見ていた。
(※典型的なイジメ動画と思う)
宝塚歌劇団の関係者は、内情をこう解説する。
「演出助手は入団3年までは、年ごとの契約更新のため、被害を訴えづらい。
B君を助けてあげられず申し訳なかった。」
上記の陰湿なイジメの結果、B氏は2016年10月に稽古を無断で欠席し、そのまま姿を消してたため12月20日付で退団処理された。
宝塚歌劇団の関係者
「歌劇団はB氏の失踪を口外禁止にしました」
B氏の実家を取材すると、母親は「あれから7年たった今も、息子は行方が分からない」と明かした。
母親は言う。
「部屋に置いてあった息子の携帯を見ると、上司から見るに堪えないメールが来ていました」
宝塚歌劇団の関係者たちは言う。
「トップスターのさらに上に君臨するのが、演出家の先生です。
小池先生は、生徒たちを精神的に追い込んでいた。
それで生徒たちもパワハラやイジメをした。
有愛きいさんのイジメの話し会では、下級生が自由に意見できないのが明白でした。
それを分かっていて小池先生は話し会を提案した。
有愛さんの死と、小池先生のハラスメントは無関係ではありません。」
B氏のイジメに加わっていた演出家の野口幸作について、劇団員はこう証言した。
「あるショーで野口先生は、トップ娘役が四つん這いでお尻を突き出し、トップスターが鞭を振り下ろす演出をしたため、ファンから非難殺到になりました。
この時は公演中に演出が変更されました。
野口先生は生徒へのダメ出しが小池先生とそっくりで、数年前に『トイレで気張る顔が想像つく』と生徒に暴言を吐き、女子会(生徒たちの労働組合的な組織)がモラハラとして劇団に訴えました。」
同じくB氏のイジメに加わっていた演出家の藤井大介は、稽古場に酒を持ち込み、花組の 生徒に酒をすすめたことを本誌が報じた結果、12月1日付で理事から退任した。