(以下は『週刊文春 2024年11月7日号』から抜粋)
2024年10月27日の衆議院選挙は、自民党は191議席、公明党は24議席だった。
自公は過半数を割ることになった。
石破茂・首相は投票日の1週間前には、「自公で過半数は行くでしょ。裏金問題でも何があっても、地道に活動すれば有権者に認められる」と楽観視していた。
だが選挙戦の終盤で、しんぶん赤旗が「自民党は(裏金事件で)非公認の候補に2000万円を支給している」と報じた。
これが自公敗北の決定打となった。
石破首相はこの件について、「私は全く知らなかった。党のほうでちゃんとやっていると、私は聞いていた。でも候補者じゃなく、支部に出しているから問題ない。なんで批判されるのか。」と逆ギレていた。
石破内閣の閣僚からも落選者が出た。
それが牧原秀樹・法相である。
牧原は、旧統一教会のイベントに代理も含めて37回も参加したのが発覚していた。
落選した自民党の三ツ林裕巳は、裏金事件で非公認になった1人だが、取材に対して 「2000万円を支給された」とあっさり認めた。
これについては、自分を非公認にした執行部に打撃を与えるため暴露した、との見方もある。
丸川珠代・元五輪相も、夫の大塚拓と共に落選した。
萩生田光一は、裏金問題と統一教会との深いつながりから、落選しそうだったが、何とか当選した。
自民党の裏金候補は、全46人のうち28人が落選した。
今回の衆院選は、維新の会は44から38に議席を減らした。
国民民主党は、7→28と4倍に議席を増やした。
立憲民主党も、98→148に増やした。
立憲民主党の小沢一郎・総合選対本部長代行(82歳)は、日本共産党と連絡して票の調整をするなど、水面下での野党共闘を実現させた。
小沢は非自民の連立政権を目指しているが、立憲の野田佳彦・代表は共産党やれいわ新選組とは組めないと考えている。
国民民主党は、比例で617万票をとり、本来ならばあと3議席とれたが、候補者数が足りず他党に譲ることになった。
この躍進には党幹部も驚いている。
同党の玉木雄一郎・代表は、選挙戦の前に知人にこう語っていた。
「パクれるものはパクる」
玉木がパクることにしたのは、石丸伸二の手法である。
石丸はネットを使った選挙戦術で、都知事選挙で2位に入った。
石丸をパクった国民民主党は、YouTubeの動画配信に力を入れ、1分未満の切り抜き動画をSNSで拡散した。
日本保守党は、百田尚樹(68歳)が代表だが、衆院選で河村たかしなど3人が当選した。
比例の得票率が2%を超え、政党交付金を受け取る国政政党の要件を満たした。
ちなみに2024年4月の衆院補選では、日本保守党の候補者として飯山陽(あかり)が 出馬し、落選したが2.4万票以上をとった。
だが、その後に飯山は百田らと仲違いし、今回の衆院選では出馬しなかった。
(2025年3月4日に作成)