日本史の全集もののリスト私は2010年に日本史をしっかり学ぼうと思い立ち、日本史の全集で新しめのものを、中古で安く買おうと思った。
それで同年10月9日に、過去にどんな全集が出版されたのかをネットで調べ、ノートにメモしたのが、以下のリストである。
想像していたよりも種類があり、色んな出版社が出していると知った。
今回ノートからこのサイトに転載するにあたり、読んだ感想を書き加えた。
🔵中央公論社 全26巻+別巻5 1965~67年
2004年に新装の文庫版で復刻 1冊およそ1300円
古本屋でも図書館のリユースコーナーでも一番見かける日本史の全集だ。
最も普及した全集と思われる。
オリジナルの単行本は、当時の活字は全般的にそうなのだが、読みにくい。
しかし中古で安く出回っているので、すでに15冊くらい持っている。
古本屋で一番見かけるが、40年後に新装復刻することから見ても、名著なのだろう。
実際に、読むとハズレがない。
新装の文庫版は1冊持っているが、元が単行本の厚い本を無理矢理に文庫本1冊にしているので、文庫本では最大レベルの厚さ。
だが字はとても読みやすく改良されている。
ちなみに「世界の歴史」という兄弟的な全集も中央公論社は出しており、これはほぼ全巻持っている。内容は素晴らしいが字は読みにくい。
〇追記
2025年9月に、紙ごみで出ていたオリジナル単行本・全巻揃いを拾ってきた。
外箱なしだが、付録も付いており、状態も悪くない。
これにて全巻を持つに至った。
🔵小学館 全32巻 1973~76年
10冊くらい持っている。図書館のリユースでもらったのが大半。
上記の中央公論のものとはテイストが違う。どっちがいいとかではない。
出たのが古いので、やはり字が読みづらいのが欠点。
🔵小学館 大系日本の歴史 全15巻 1987~89年
詳しくは後述するが、全巻セットを中古で購入している。
🔵小学館 85周年の全集 全16巻+別巻1 2007年刊行 1冊2520円
これは持っていない。図書館で数冊借りて読んだことはある。
🔵講談社 60周年もの 全17巻 1969年
数冊もっている。外箱が豪華で見た目がきれいな本。字も古いわりに読みやすい。
古本屋でわりと見かける全集だが、なぜかあまり持ってない。中古市場で高めだからか?
中央公論社の全集のように、投げ売られている印象はない。
🔵講談社 全26巻 2000~03年
図書館で面白そうなのを数冊借りて読んでことがある。
出た時期が新しいだけに、研究が進んでいるし、冷静な筆致だが、やや専門的すぎる印象。
🔵岩波講座 日本通史 全21巻+別巻4 1993~96年
🔵岩波講座 日本歴史 全23巻+別巻3 1962~64年
このシリーズは読んだことがない。
2年くらい前に、「岩波講座 現代」という全集を拾ってきたが、まだ読んでない。
🔵吉川弘文館 日本の時代史 全30巻 2002~04年 1冊3200円
このシリーズも読んだことがない。
吉川弘文館は歴史ものの学術本を数多く出していて、図書館で借りて読むことが多い。伝記など面白いものが多い。
🔵朝日百科 日本の歴史 全12巻
🔵人物探訪・日本の歴史 全20巻
写真ばかりで、これはダメ。
🔵図説 日本の歴史 集英社 全18巻
写真が多いのでダメ。
🔵読売新聞 日本の歴史 全12巻 1959~60年
これはすでに持っている。全巻あると思う。図書館のリユース・コーナーでもらった。
赤黒い表紙の本で、かなり大きめの本。
内容は悪くないが、紙質が悪いので劣化が激しく、色褪せが強くて変色しており、とにかく読みづらい。
戦後しばらくの間は、物不足だったからだろうが本の紙質は酷いのだが、それに近い劣悪な紙質である。
とても読みづらいので、気合を入れないと読めない。
日本史の全集をネットで調べたさい、おまけで「世界歴史大系 アメリカ史 1、2巻」も調べた。
この本は、図書館で借りたらえらく面白くて勉強になるので、第2巻はノートにとって勉強した。
勉強したことは、このサイトのアメリカ史にアップしてある。
第1巻はまだ勉強していないし、出来るなら買って手許に置いておきたい本なので、中古市場での値段を調べたのである。
定価5610円の分厚い本で、定価ゆえか中古の数が少なく、中古なのに4千円とか高かったので買うのを諦めた。
ちなみに1994年の刊行である。
上記のように様々な全集があるのを調べたあと、「小学館 大系日本の歴史 全15巻」が、比較的に新しい時期に刊行されたもので読みやすそうだし、全巻セットが中古で安く出ていたので、これを買った。
読んでみたところ、分かりやすく面白い。
とはいえ他社のものに同じ位のクオリティのものがある。
こういった分厚い本は、字の読みやすさが大事なので(そうでないと長時間読むので疲れる)、その点でこれは優れている。
単行本でもやや大きめのサイズの本だが、読みやすさを大事にしたのだと思うし、持ちやすく問題はない。
ちなみに2025年7月現在、買ってから10数年経つが、まだ全巻読破はしていない。
10巻くらいは読んだ。
図書館で色々と借りてくるから、なかなかこっちが読破できない。
余談になるが、もう10年くらい前だろうか、かなり前に図書館のリユースでもらった「人物日本の歴史」(小学館)という全20巻の本が、面白い。
数冊持っているが、もっと読みたい本である。
著者は学者よりも作家が多く、1冊を複数人で書き分けている。
こういうスタイルも全然ありと思う。
さらなる余談になるが、「集英社版 日本の歴史」も1991年に出ていて、1冊だけ(④天平の時代)持っている。
15年くらい前だが、中古店で100円で投げ売られていたので買った。
字も読みやすいし、悪くないと思う。
全21巻+別巻1の構成。
色んな本を読んでいると、1980年代後半から90年代前半にかけて実に様々な本が出版されていたと知れる。
この時期はバブル経済のときで、バブルがはじけてからもしばらくは景気に勢いがあった。
あとはインターネットがまだ登場しておらず、本が重宝されていた最後の時代だった。
もうこんな出版景況になる事はないだろう。
(以上は2025年7月11~12日に作成)