ビル・ゲイツと蚊の遺伝子操作
(2022.1.19~21.)

ビル・ゲイツについては、2回にわたってワクチン・ビジネスとの深い関わりを書きました。

ビル・ゲイツは、蚊の遺伝子操作の実験(感染症を媒介する蚊の絶滅計画)にも深く関与しています。

今記事はそれを取り上げます。

私は勉強している中で、ビル・ゲイツに対し今まで持っていた「マイクロソフトの創業者」のイメージは過去のものだと痛感しました。
彼はだいぶ前から、「マッド・サイエンティスト」になっていると思います。

面白いのは、蚊の遺伝子操作およびビル・ゲイツを調べていたら、コロナ・ワクチンに入っているとの説がある、「酸化グラフェン」と「マイクロチップ」の記事にぶつかった事です。

その記事のマイクロチップは避妊用のものでしたが、おまけで最後に取り上げます。

なおビル・ゲイツは、避妊用のマイクロチップだけでなく、コンドームの開発にも出資しています。
そういう分野に深い関心があるのが分かりますが、なんか変態の臭いが強くしますね。

〇 日本WHO協会のホームページ 2021年5月20日の最新ニュースから抜粋

遺伝子組み換えの研究・開発について、WHOは基準を定めたガイダンスを公表した。

(蚊を媒介した)マラリアだけでも年間に40万人が世界で亡くなっている。

だから安全性や有効性が示されれば、遺伝子組み換えの蚊は、有益な新しいツールとなる。

〇 Gigazine 2015年12月6日の記事から抜粋

カリフォルニア大学アーバイン校のアンソニー・ジェームズ博士らは、マラリア原虫(※これが人にマラリアの症状を起こす)を無害化する抗マラリア耐性遺伝子の研究を行い、マラリア原虫の抗体をつくる遺伝子を見つけた。

この遺伝子を、「Crispr-cas9」によるゲノム編集で、マラリアを媒介するハマダラカ(蚊の一種)のDNAに挿入することに成功した。

ところで遺伝情報は、父と母からそれぞれ受け継がれるため、マラリア耐性が子に遺伝する確率は50%になる。

しかしカリフォルニア大学サンディエゴ校のイバレンティノ・ガンツ教授との共同研究で、この確率を高めるゲノム編集を行った。

ジェームズ博士は、ほぼ全ての蚊の子に抗マラリア耐性を受け継がせるのに成功したと言う。

ジェームズは、抗マラリア耐性の蚊の繁殖に取り組むと言う。

〇 Gigazine ビル・ゲイツが「遺伝子ドライブ」技術は5年以内に登場すると発言(2016年6月20日の記事)から抜粋

ビル・ゲイツは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団を通じて、蚊が媒介する病気の対策・研究に、2億ドルを出資している。

ゲイツは、ブルームバーグのインタビューに応じ、次のように話した。

マラリアやデング熱を引き起こす蚊について、遺伝子を操作して根絶する研究が進められている。

遺伝子を改変すると、生物界に予期せぬことが起きる可能性はあるが、子供がマラリアで死ぬのは悪だから、研究を行う。

私が注目しているのは、遺伝子を自由に書き換える『ゲノム編集』だ。

ゲノム編集でマラリアを撲滅するアプローチは2つあり、1つはマラリア原虫への耐性を持つ遺伝子操作を(蚊に)行うこと。

もう1つは、遺伝子操作で蚊を不妊にすること。

新たに開発された『遺伝子ドライブ』という技術を使えば、遺伝の要素(不妊)を子孫に受け継がせる事ができる。

カリフォルニア大学アーバイン校のアンソニー・ジェームズ博士らは、抗マラリア耐性の遺伝子を99%以上の確率で蚊に遺伝させる「遺伝子ドライブ」に成功した。

そして、不妊させる遺伝子に改変した蚊を研究室で育てて蚊の中に放ったところ、蚊全体を死滅させるのに成功した。

今後3~5年のうちに、有効な遺伝子ドライブが開発されるだろう。

マラリアだけでなく、ジカウイルスでも2017年にコロンビアとブラジルで、遺伝子操作した蚊を自然界に放つ大実験が行われる可能性がある。

〇 GLOBE+ 遺伝子書き換えてマラリア撲滅 ビル・ゲイツも推す技術は諸刃の剣(2018年7月2日の記事)から抜粋

カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究室に、昆虫学者のオマー・アクバリを訪ねた。

そこにはネッタイシマカ(蚊の一種)の飼育室があり、ゲノム編集(遺伝子書き換え)で表皮の色素が薄くなった(色の白い)蚊が居た。

この研究室は、「クリスパー・キャス9」のノウハウを磨きながら、『遺伝子ドライブ』の研究・開発をしている。

『遺伝子ドライブ』とは、通常はゲノム編集のハサミに使う「キャス9」を、書き換える遺伝子に一緒に組み込むものだ。

マサチューセッツ工科大学の研究室にいる、ケビン・エスベルトが思いついたアイディアである。

組み込まれたキャス9は、それを持つ蚊が交配するたびに、相手方の遺伝子も書き換えようとする。

オマー・アクバリが解説する。

「つまり、子孫は皆がキャス9入りの蚊の遺伝子形質を持つようになる。

ネッタイシマカがデング熱を媒介しないように遺伝子を改変し、さらに遺伝子ドライブを使えばデング熱を無くせると思う。」

遺伝子ドライブの技術は、絶滅危惧種の保存への活用も考えられている。

その狙いは、外来種の駆除である。

NPOのアイランド・コンサベーションのヒース・パッカード広報担当は言う。

「島内における外来種の駆除に、遺伝子ドライブが使えると考えている。

例えば外来種のネズミの駆除は、これまでは殺鼠剤の入ったエサをヘリコプターから大量投下している。
それだと範囲が限られるし費用もかかる。

そこで遺伝子ドライブで、全てのネズミをオス化させるわけだ。

メスを生まなくすれば、子孫を残せない。」

だが、オス化したネズミが島から出たら、どうなるのか。

遺伝子ドライブの力でネズミが全滅したり、突然変異で変なネズミが生まれるなど、危険な生物兵器になりかねない。

ところが、アメリカ国防総省(ペンタゴン)のDARPA(国防高等研究計画局)は、2017年7月に「セーフジーンズ(安全な遺伝子)」プロジェクトを立ち上げ、オマー・アクバリの研究所など7つの研究機関へ出資を決めた。

2018年4月にビル・ゲイツは、「善意のゲノム編集」と題したコラムを出し、かねてから支援してきた『遺伝子ドライブ』技術によるマラリア撲滅(マラリアを媒介する蚊の撲滅計画)の実現が、リスクを考えて足踏みしないように訴えた。

遺伝子ドライブを提唱したケビン・エスベルトは、「悪意やミスで思いもしない結果が生じるリスクがある。技術者たちは最大限の注意を払うように」と強調している。

エスベルトは言う。
「何かが起こったとたん、全てが台無しになる。
その事を肝に銘じるべきだ。」

〇 Gigazine 遺伝子組み換え蚊を野生に放つ実験が失敗、予想外の結果に 2019年9月18日の記事から抜粋

蚊を減らす手段の1つとして考えられているのが、『子孫が死ぬ遺伝子を組み込んだ蚊を野生に放つこと』である。

イギリスの「OxiTec(オキシテック)社」が開発した、遺伝子組み換えをしたオスの蚊は、メスと交尾すると、子孫が体内に蓄積されたある酵素の働きで成長できず、繁殖する前に死ぬ。

上記の研究は、安全性に問題があり、人間が特定の生物を絶滅させることを危険視する声も多い。

しかし、すでに遺伝子組み換えした蚊を野生に放つ実験は行われている。

大規模な実験が行われているブラジルのジャコビナでは、イェール大学の研究チームが調査している。

この実験では、1週間ごとに45万匹の遺伝子組み換え蚊が放たれ、蚊の放出は27ヵ月も行われた。
合計では数千万匹もの蚊が放たれたわけだ。

研究チームの調査では、当初は蚊の個体数が減少したが、18ヵ月後には回復し始めた。

研究チームは、「野生のメスが、遺伝子組み換えをしたオスとの交尾を避けるようになったらしい」と言う。

論文の主著者のJeffrey Powell教授は、次のように語る。

「計画では遺伝子組み換えした蚊の子孫は死ぬので、その遺伝子は野生の蚊と混ざらないと考えていた。

しかし組み換えした子孫が3~4%の確率で生まれ、それが成長してさらに子孫を作っていた。」

遺伝子組み換えされた蚊は、実験で使ったブラジルの系統ではなく、キューバやメキシコの系統を持つ蚊だった。

(つまり別系統(別種)の蚊まで遺伝子が変わってしまった)

Jeffrey Powell

「こうした人為的な遺伝子組み換えを受け継いだ蚊だと、最悪の場合、従来よりも強い蚊になる可能性がある。

予期しない結果が懸念される。」

〇 CNN.co.jp 2020年8月20日の記事から抜粋

『遺伝子を操作した7.5億匹の蚊を、2021~22年にかけてアメリカのフロリダ州フロリダキーズに放つ計画』が、地元当局に承認された。

地元住民は、計画に反対して運動を展開してきた。

環境保護団体も、「ジェラシック・パーク実験」と非難している。

この計画は、アメリカ政府の環境保護局(EPA)が今年5月に承認している。

計画に反対する団体は声明で、「EPAは環境リスクを分析するのを拒んだ。リスクの検証なく実験が行なわれる」と述べた。

今回の実験は、殺虫剤を散布する代わりに、遺伝子操作をした蚊を放って、ネッタイシマカ(蚊の一種)を駆除できるかを調べる。

実験に使う「OX5034」と呼ばれる蚊は、幼虫の段階で死ぬメスの子孫しか産まないように遺伝子を操作している。

蚊が血を吸うのはメスのみで、オスは花の蜜した吸わないから、メスが死ねば感染症を媒介させない。
(※メスが全滅すれば次の世代を残せないので、本質は絶滅計画である)

「OX5034」は、遺伝子組み換え生物(GMO)を開発しているイギリスの「オキシテック社」が開発した。

同社によると、テキサス州ハリス郡でも2021年から遺伝子操作の蚊を放つ計画が承認されている。

〇 読売新聞オンライン 2021年9月4日の記事から抜粋

フロリダ州のリゾート地(フロリダ州南端のキーズ諸島)で、遺伝子操作した蚊を2000万匹、野外に放つ実験が進んでいる。
実験は2021年5月に始まった。

オスの蚊の卵が大量に入った箱が設置され、この卵は「オキシテック社」が遺伝子を改変している。

このオスが成長して、野生のメスと交尾をすると、生まれる子供はメスは幼虫のうちに死ぬ。

オスは成虫になるが、次世代にメスが死ぬ遺伝子が引き継がれるため、蚊の数は減り続ける。

オキシテック社によると、過去に野外放出した実験では、ブラジルで最大95%、英領ケイマン諸島で80%の蚊を減らしたという。

同社は、「世界各地で10億匹を放出した」と言う。

遺伝子改変の生物を野外に放出するのは、日本などが参加する「カルタヘナ議定書」で規制されているが、アメリカは参加していない。

カリフォルニア大学アーバイン校のアンソニー・ジェームズ教授は、「遺伝子操作の蚊は安全試験を経ており、人や環境への影響はない」と言う。

だがキーズ諸島の住民であるメーガン・ハルは、「長期的な影響は不明だ。情報公開も不十分」と言う。

日本でも沖縄県で1970年代から、ウリミバエを駆除するため、放射線を照射して不妊にした蚊を放出し、根絶に成功している。

だがジェームズ教授は「放射線の照射だと予想外の影響も出る可能性があり、難しい」と言う。

(※沖縄におけるウリミバエの根絶は知らなかったので、本筋から外れますがついでに調べてみました。それを次に書きます。)

〇 沖縄県 病害虫防除技術センターのホームページ ウリミバエ根絶計画から抜粋

ウリミバエは、沖縄県では1919年に発見され、分布域を拡大した。

農作物の被害があり、農薬散布では根絶が不可能なので、「不妊虫の放飼法」が用いられた。

1972年10月から久米島で実験を開始し、1978年9月に根絶に成功した。

次に沖縄県全域での根絶に向けて、1980年から施設建設が始まり、1982年にはウリミバエの大量増殖施設が完成し、翌83年に不妊化施設が完成した。

そして84年8月から、新しい放飼法(冷却放飼)による不妊虫の放飼が宮古群島で始まった。

一方、1986年には週に1億匹の増殖ができる施設も完成した。
そこで86年11月から、沖縄群島でも不妊虫の放飼を始めた。

そして宮古群島では87年11月に、沖縄群島では90年11月に、八重島群島では93年10月に根絶を達成し、沖縄県からウリミバエを一掃した。

ここで「不妊虫の放飼法」の原理を説明する。

まず人工的にウリミバエを増殖し、大量のサナギを生産する。

このサナギに放射性物質のコバルト60から出るガンマ線を照射することで、オスの精巣に異常を起こす。メスは卵巣を破壊する。

こうやって不妊化するのだ。

この不妊虫を放つと、野生のメスは不妊化したオスと交尾し、野生のオスと交尾する機会が減る。

また不妊虫のオスと野生のメスが交尾しても、卵は孵化しない。

だから不妊虫を繰り返し放ち続けると、正常に繁殖できる子孫が減り、最終的に根絶する。

(村本のコメント。

このウリミバエの根絶やし作戦の成功は、高評価されており、テレビ番組のプロジェクトXでも取り上げられたらしいです。

しかし私の感覚や倫理観では、「科学の暴走」に思えるし、精巣や卵巣を放射線で破壊し、種を全滅させる事を自慢調で書いてあるので、読んでいて気味が悪かったです。

とはいえ、遺伝子操作を使う全滅計画よりも明らかに自然環境に安全ですね。)

〇 Gigazine Googleの親会社は蚊を撲滅するための技術を開発中 2018年11月29日の記事から抜粋

Googleの親会社である「Alphabet社」の研究チームは、蚊の卵が孵化しなくなる技術を開発中である。

黄熱病を媒介する攻撃的な蚊である「熱帯シマカ」を、Alphabet社の車がカリフォルニア州ブレズノの町中に散布している。

Alphabet社の傘下にある「Verily Life Sciences社」で上級科学者のヤコブ・クラウフォードは語る。

「町に放たれた蚊は、サウス・サンフランシスコから200マイル(320km)離れた場所にある、自動化された蚊の飼育システムで育てられたものだ。

この飼育蚊は、ボルバキアという細菌に感染している。

これが野生のメスと交尾すると、メスの蚊が生んだ卵は孵化しなくなる。」

元々は熱帯シマカは、ボルバキアに感染していない。

感染させる実験を担当したのは、カリフォルニア州ブレズノにある「モスキートメイト社」だ。

モスキートメイト社を、Verily Life Sciences社が支援し、感染技術を開発した。

ボルバキアに感染した蚊は、ブレズノの町中に6ヵ月で1500万匹以上も散布された。

その結果、2018年に蚊の95%が減少したという。

なお、前述した蚊の飼育システムは、ロボットが蚊を成虫にまで育てるもので、水と空気で満たされた容器内で育てる。

機会が自動でエサを与え、ロボットが光学的な技術で性別を判断し、オスとメスに分類する。

加えて、屋外に放出された蚊は、GPSで特定の座標までは追跡が可能となる、デジタル識別子が与えられている。(身体に埋め込んでいるのか?)

〇 Gigazine もしもこの世から蚊がいなくなったら? 2014年10月1日の記事から抜粋

蚊は、マラリアや黄熱病やデング熱といった病気を媒介している。

地球には3500種ほどの蚊がいて、数百種が人体から血を吸う。

アメリカのウォルターリード陸軍研究所のJittawadee Murphyは言う。

「蚊は、1億年以上も地球に生息してきた。

生態系の一端を担っており、全滅させると蚊を食べている生き物が脅かされるし、蚊に花粉を運んでもらう植物が全滅する事も考えられる。」

蚊は、北極圏のツンドラ地域では雪が溶けると大発生するが、それが豊富な食糧になっている。

ミシガン州立大学の昆虫学者であるRichard Merrittは言う。

「蚊の幼虫は非常に捕まえやすいエサで、それが居なくなると数百種の魚が困ってしまう。

生物の食生活は、遺伝子レベルで受け継がれていて、安易にいじってはいけない。

蚊が居なくなれば、それを食べるクモ、トカゲ、カエルなども影響を受ける。」

蚊の1種である「ヌカカ」は、カカオの花粉を運んでいる。
だからヌカカが全滅すると、チョコレートが姿を消すかもしれない。

デング熱を媒介するネッタイシマカは、フロリダ州でこの蚊を調査した研究チームによると、ヒトスジシマカとの混血が進んでいる上に、ヒトスジシマカによって駆逐されつつあると分かった。

〇 Gigazine 蚊に刺されないためにグラフェン製のシートが有効 2019年8月29日の記事から抜粋

「グラフェン」は、炭素原子が六角形の格子構造になったシートである。

「グラフェンを服の裏地に使用することで、蚊に刺されるのを防げる」と、ブラウン大学の研究チームが発見した。

ブラウン大学のロバート・ハート教授

「グラフェンを服の生地に織り込むことで、蚊の針から守れると考えた。

そこで極薄の『酸化グラフェン』を使って、人を使って実験した。

腕がどれほど蚊に刺されるかをチェックしたのだが、素肌や綿布は沢山刺されたが、酸化グラフェンのシートで覆われた腕は一度も刺されなかった。」

研究チームが驚いたのは、「酸化グラフェンで覆った場合、そもそも蚊がシートの上に寄ってこなかったこと」である。

論文の主著者であるCintia Castillhoは言う。

「酸化グラフェンのシートでは、蚊が腕に着地すらしなかった。

これを見て、酸化グラフェンは物理的なバリアではなく、蚊の感知を防げる化学的なバリアとして機能すると考え始めた。」

そこで研究チームは、今度は酸化グラフェンのシートの外側に、人間の汗を塗ってみた。

すると素肌と同じように蚊は着地して刺そうとした。

この事から、酸化グラフェンのシートは蚊を引き寄せる人体物質が外部に漏れるのを防いでいると推測できた。

なお、酸化グラフェンのシートは、乾燥していると蚊の針を防ぐが、濡れていると針を刺させてしまうと分かった。

研究チームは、「濡れても大丈夫なシートを作ることで、蚊から防護する服を作れる」と述べた。

(村本のコメント。

人体から自然に出て放たれる物質を、外に出さずに服の中にこもらせたら、身体に悪い気がするんですよね。

この手の科学者は、そういう事に頭が回らない様です。

蚊が感知しないってのは、異常だと思います。
そんなものを服にして身につけたいと思いません。)

〇 Gigazine ビル・ゲイツ財団の出資企業が遠隔操作の避妊チップを開発 2014年7月8日の記事から抜粋

「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」が出資している企業の1つである「Micro CHIPS社」は、ユーザーがリモートコントロールして最大16年使える「避妊チップ」を開発した。

「Micro CHIPS社」は、マサチューセッツ州にあるバイオ企業だ。

この避妊チップは、大きさが20×20×7mmで、使用者の臀部・上腕部・腹部の皮膚下に埋め込む。

このマイクロチップには、幅1.5cmの小さな容器が埋め込まれていて、その容器に避妊薬の「レボノルゲストレル」という黄体ホルモン剤が入っている。

小さな容器は、蓋にチタンと白金が使われており、避妊チップに搭載されたバッテリーから蓋に電流が流れて、蓋が空きレボノルゲストレルが少量ずつ体内に吸収される仕組みだ。

妊娠をしたい場合は、リモートコントロールで電源をOFFにすればいい。
チップの使用可能な期間は16年である。

この避妊チップのアイディアは、ビル・ゲイツが着想した。

ゲイツがMIT(マサチューセッツ工科大学)のロバート・ランガーの研究室を訪れて、「リモートコントロールで長い間使用できる避妊チップは可能か?」と訊いたのが始まりだった。

ゲイツの質問に、ランガーは「以前に開発したマイクロチップの技術を使えば可能かも」と答えた。

ランガーはその後、Micro CHIPS社と共同で開発を始めた。

日本では普及していないが、海外では腕の皮下などにホルモン剤を含んだ細長いプラスチック製の容器を埋め込む「避妊インプラント」が広く普及している。

Micro CHIPS社は避妊チップを、2018年までの市場投入を目指している。


日記 2022年1~3月 目次に戻る

日記 トップペ-ジへ行く

サイトのトップページへ行く