AIを使った人の脳とコンピュータの融合、
その技術開発を学び論じる
(2022.3.19~20.)

先日の日記(3月9日の日記)にて、今話題になっている「グレート・リセット」を取り上げました。

これは、世界経済フォーラム(ダボス会議)の連中が提唱する、世界を大改造する計画です。

この計画は、社会の上層(権力者やカネ持ち)が秘密裡に独善的に立案したものですが、内容は色んな分野にわたってます。

で、AI(人工知能)の大活用や、人の脳とコンピュータの一体化(融合)も、グレート・リセット計画に入ってます。

科学雑誌の『Newton』を見たところ、ちょうどAIの活用および人の脳とコンピュータの接続(一体化)について詳しく書いた記事がありました。

それを取り上げて、どういう技術なのか、どの程度まで開発が進んでいるのかを、皆さんとシェアしたいと思います。

〇 『Newton』2021年10月号、尾崎太一の記事から抜粋

人の脳の仕組みが、急速に明らかにされつつある。

脳の神経細胞がやり取りする信号を、AI(人工知能)を使って解読する技術の開発が進んでいる。

「ブレイン・デコーディング」と呼ばれるこの技術で、人が脳内に思い浮かべている画像や動作を、コンピュータを介して他人が読み解くことが可能になってきた。

さらに、ブレイン・デコーディングを応用した、脳と機械(コンピュータ)をつなぐ「ブレイン・マシン・インターフェース」の開発も進んでいる。

人の動作や思考、感覚や感情は、脳の活動に支配されている。

脳の活動とは、厳密には約1000億個の「神経細胞(ニューロン)」の活動だ。

ニューロンは複雑なネットワークを構築しており、やり取りする電気信号や化学信号でその人の運動(動作)や感情を制御している。

例えば、目の前の赤いリンゴを見たとしよう。

リンゴから放たれた光は、目の網膜で電気信号に変換され、視神経を伝わって脳の視覚野に伝わる。

そして視覚野のニューロンが活動(発火)することで、「赤いリンゴ」として認識される。

(※ちょっと分かりにくいかもしれませんが、私たちがモノを見て映像として認識するのは、このような流れで行われています)

こうした脳の活動を見て、アメリカの哲学者ヒラリー・パトナムは、こう考えた。

「私たちの脳は、頭の水槽に浮かんだ脳に電極が挿入された、高性能のコンピュータだ。あなたの見ている世界は、そのコンピュータによって作られた仮想現実なのかもしれない。」

この考えを転換させて、脳に外部のコンピュータを繋げて、そこから信号を送って、現実そっくりの仮想現実を人為的に作る(体験させる)技術が開発されている。

脳の活動は、電気信号や化学信号で処理されるが、信号がどのように映像や思考を「コード化(符号化)」しているかが、仮想現実を人為的につくる時のポイントになる。

つまり、仮想現実を作り上げるには、脳の信号を解読するのが必須である。

この解読を、「ブレイン・デコーディング」(脳内の復元)という。

すでにブレイン・デコーディングを研究して、人間の心の一部を読み取り、コンピュータのモニター上に再現する(表示する)のが可能になっている。

ブレイン・デコーディングは、まず脳の信号の測定から始まる。

脳の信号の測定は、「侵襲型」と「非侵襲型」の2種がある。

「侵襲型」は、脳に直接、微細な電極を挿入して、電気信号を検出する。

侵襲型は、頭蓋骨に穴を開けねばならず、電極の挿入で脳を傷つける。
だから動物を使うか、脳に疾患がある人に治療の名目で行っている。

「非侵襲型」は、頭皮に付けた電極から、電気信号を検出する(脳波を測定する)など、脳を傷つけずに行う方法だ。

しかしこれだと、取得できる情報は限られる。

脳を傷つけずに信号を細かく測定する技術には、「fMRI」がある。

fMRIは、脳の血流を読み取り、どの部位が活動しているかを調べる。

ニューロン(神経細胞)は、活動すると酸素を消費する。
そして酸素を補うために数秒後に血流が多くなる。

この血流の変化を測定することで、どこが活発に働いているかが分かるのだ。

「fMRI」画像の微妙な変化を、AIを使って解析しようとしたのが、京都大学・大学院の神谷之康・教授だ。

之康は、AIの「学習」に着目した。

そこで被験者に様々な画像を見せて、その時のfMRI画像をAIに学習させた。

神谷之康は、人が画像を見ている時の脳活動を、fMRIで測定し、見ている画像をAIを通じて再構成する(再現する)実験を続けた。

脳内にある画像を、AIを使ってコンピュータ画像として復元しようと試みたのだ。

2005年に、白黒の縞模様(単純な画像)を見ている被験者のfMRI画像から、元の画像を正しく再構成することに、世界初で成功した。

現状では、AIの再現する画像は、抽象画のようになってしまう(再現度がまだ低い)。

これは脳やAIの癖に起因していると、之康は言う。

神谷之康らは、人が見ている画像だけではなく、ただ脳内に思い浮かべた画像の再現実験もしている。

簡単な図形ならば、おおよそ再現することに、すでに成功している。

人がイメージを脳内に浮かべる時、記憶をつかさどる海馬や大脳皮質からの信号が視覚野に伝わり、視覚野のニューロンが活動する。

だから人が実際にモノを見ている時と、ほとんど同じ活動が脳内で起きているのだ。

ただし、思い浮かべる画像の鮮明さは、その人の想像力によって差が出るという。

神谷之康らは、同様の原理で「夢の解読(再現)」にも挑戦した。

その成果は2013年のサイエンス誌に載ったが、概要は次のとおりだ。

被験者に眠ってもらい、夢を見ていると思われる時の視覚野の活動をfMRIで測定。
それをAIに解析させ、夢の内容を推定させた。

すると夢に出てきた物の70%を、AIが当てたのだ。

脳の解読の応用である「ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)」に話を移す。

ここでのインターフェースは「接合」を意味し、BMIとは脳とコンピュータの接合をする技術および機械である。

BMIの研究は、表向きは医療や福祉や介護などへ用いるのを謳っている。

BMIは、「感覚型(入力型)」と「運動型(出力型)」の2種がある。

「感覚型(入力型)」は、人体に付けたセンサーを介して、脳に挿入した電極に情報を伝えるものだ。

例えば、聴覚障害のある人の耳に小型マイクを付けて、マイクが拾った音を脳の聴神経に挿入した電極で伝える。
この技術は、すでに実用化されている。

「運動型(出力型)」は、人が何かを思い浮かべることで、その人と繋がった機械を動かすことだ。

脳の「運動野」の信号で、機械を動かすのだ。

運動型のBMIは、まず動作に関する脳の信号を解読しなければならない。

解読した信号をAIに学習させることで、脳が思い浮かべた動作と同じ動作を、繋がった機械にさせる。

運動型BMIで有名なのは、モニターに映し出された記号(文字など)を人が見つめることで、文字を選んで文章を書く技術である。

運動型(出力型)で侵襲型(頭蓋骨に穴を開けて脳に電極を挿入するタイプ)のBMIの初めての成功例は、1999年にアメリカのジョン・チェイピン教授らが発表した。

この研究は、ラット(ネズミ)が前足でレバーを動かそうと思うだけで、水滴が付着したロボットアームが動き、水滴を飲めるというものだった。

まずラットの脳の運動野に電極を挿入する。

そしてラットが前足を動かそうとするたびに出る信号を検出して、ロボットアームが動くように設定するのだ。

2006年には、アメリカのライヒ・ホッホバーグ教授らが、人体で初めて侵襲型BMIの実験に成功した。

現在では、人体での侵襲型BMIが、患者の治療を名目に増えてきている。

アメリカの実業家であるイーロン・マスクは、2016年に「Neuralink社」を創業した。

この会社は、人間の頭部に埋め込む微小なBMIセンサーを開発した。

2020年8月に発表された新モデルの「LINK V0.9」は、直径23ミリ、厚さ8ミリのコインの形をした装置だ。
その大きさは、100円玉を5枚重ねたのと同じだ。

「LINK V0.9」には、1024本の細い電極の束が付いており、1本の電極の幅は5マイクロメートルで毛髪の20分の1だ。

この細い電極たちが、脳のニューロンやその間に挿入される。
そして脳の電気信号を検出する。

この電極は柔らかくて、Neuralink社が開発した専用ロボットが田植えのように1本1本の電極をニューロンに挿入していくという。

電極から得た信号は、いったんLINK V0.9の本体に伝わり、そこで処理されて、Bluetooth通信で10メートルの範囲内にある外部のデバイスに送信される。

LINK V0.9は、ワイヤレスの充電が可能だ。

LINK V0.9の取り付けは、レーザーを使って頭蓋骨に穴を開けて、その穴にLINK V0.9をはめる。

この手術は1時間でできると、イーロン・マスクは言っている。

京都大学・教授の神谷之康は、「Neuralink社の画期的なのは、侵襲型BMIの技術を統合して、パッケージ化したことだ」と言う。

イーロン・マスクは、次のステップとして、人間の脳とコンピュータの接続を目指している。

例えば、自分が頭に思い浮かべるものを、コンピュータを介して相手の脳に直接伝える技術の開発だ。
(※これは、両者が頭に侵襲型BMIを埋め込んでいるのが前提です)

Neuralink社の最終目標は、人間がAIとの競争で負けないことだという。

AIの高速計算や合理的な判断を、人間の脳に融合(接合)させることで、人はAIよりも優れるのだとイーロン・マスクは言う。

(Newtonからの抜粋はここまで)

これを読んで、あなたはどう思ったでしょうか。

AIをどんどん使っていくことや、人が考えていること(脳内)の解読(脳内を他者が読み取ること)や、脳とコンピュータの接続(一体化)は、SF小説で語られていた事です。

そうした夢物語が、科学技術の進みにより、現実になってきています。

これは「陰謀論」でも「デマ」でもなく、事実です。

この状況について(高度な科学技術の開発について)は、賛成する人と反対する人が当然いるでしょう。

私は反対の立場、というか「技術開発よりも、人々の意識を高めることのほうが、はるかに重要だ」と考える立場です。

最近、「AIが進化してきて、人間よりも上を行くようになった」と語られるのですが、本質的に人間とAIは違うと思うんですよね。

会社の経営者などは、人間の持つ多様な能力のうち、自分が欲しい能力だけを求めます。
そうすると一部の能力だけで比べて「AIのほうが使える」との結論になるみたいですが、その能力査定は人間を小さな枠に閉じ込める貧しい発想だと、私は思うわけです。

AIの活用、脳の読み取り、脳とコンピュータの接合は、悪用すると一部の者が他者を管理する社会につながってしまいます。

だから、この技術開発を危険視する人や、慎重な議論を経る必要があると考える人がいるのは、自然だと思います。

むしろ何の疑問も抱かずに、手放しで歓迎するのは、愚者だと思います。

科学技術の開発については、「それは後戻りしたり、立ち止まったり出来ないものなのだ」と言って、「とにかく開発するしかない、開発競争に参入すべき」とする識者がかなりいます。

しかし中国の歴史を見ると、世界に先行して新しい技術を発明しながら、その技術の開発を進めていない例がいくつもあります。

『世界の歴史20 中国の近代』市古宙三著には、こうあります。

「印刷術、火薬、羅針盤を、中国はヨーロッパよりも数百年も先んじて発明した。だが(その技術を進化させず、数百年後に)近代化でヨーロッパに遅れをとった。」

これだと中国がバカみたいな感じですが、発明した後に実用化や普及を進めなくても、それから数百年も世界でトップを争う大国だったのです。
私が言いたいのは「新技術を無視もしくは軽視するのもアリ」という事です。

世界全体できちんと議論して、新しく出てきた技術のうち、人類に危険なものと結論した技術の開発を停止するのは、可能だと思うし、それは知恵の証だと思います。

私が残念に思うのは、クローン技術が登場した時、これを危険視した人がたくさんいて、技術開発を抑制する流れに世界がなりました。

ところがそれを無視して技術開発する国や企業がおり、なし崩し的にクローン技術が進んできています。

本来ならば、クローン技術や遺伝子操作の技術は、全世界の人々が参加する形で議論して、皆で合意する結論を出さなければならないのです。

合意が成立するまでは、技術開発を停止するのでも、何も問題ないと思います。

私の見るところ、技術開発を進める企業や開発者は、「夢を追う素晴らしさ」を力説するのですが、実体はビジネス(カネ儲け)が主な目的です。

全世界の平和のために、生まれた技術を廃止したり凍結したりするのは、1つの合理的な判断でしょう。
核兵器や原発の廃止は、その分かりやすい例です。

イーロン・マスクやダボス会議のクラウス・シュワブは、科学技術を発展させることで人間を進化させようと考えていますが、それは本道、真の道ではないと考えます。

私は『神との対話』などを読むことで、「人間が進化する上で最も大切なのは、意識の進化だ」と悟りました。

私はこう思うのです。
「AI? 人間とコンピュータの融合? そんな事をしなくても、人はしっかりと考えたり、愛や感謝の情を持って生きたり、自分の魂(神)とつながることを大切にすれば、いくらでも進化できる」

パラマハンサ・ヨガナンダの書いた『あるヨギの自叙伝』という本があります。

著者はインド人で、ヨガの修行をし、その結果としてテレパシーや予言や不老不死などを体験しています。

彼は神とつながる事や、自分の魂とつながる事を説き、物質に囚われないように説いてますが、こっちの道のほうが正道だと思うのです。

私は、ヨガの修行をしなくても、日々の心がけや真理を悟ることで、テレパシーなどが可能になると考えてます。

でも、そんなにテレパシーなんて必要ですかね?

イーロン・マスクは、脳に装置を埋め込んで、それを使って思考を別の人に伝える(つまりテレパシー)を実現させようとしてますが、必要ですかね?そんなこと。

そんな事よりも、皆がお互いを尊重し大切にして、戦争や搾取の無い世界を創るのを優先すべきじゃないですか。

上記のNewtonの記事を読んでいて、「物質万能主義に囚われている」と感じました。

一見すると、物質を越えたものを目指しているように見えますが、よく見ると全てを目に見える物質の世界で計測し解決しようとしてます。

「そうじゃないんだけどなー」と思います。

この記事は、脳で全てが生まれるとの考えに基づいてますが、私たちの本質・根本は「魂」にあるのです。

人間は本質的に創造のエネルギー(神のエネルギー)で出来ているので、「意識が進化すれば、自然に身体(脳など)も進化し、つくりや働きも変わる」というのが、私の考え方です。

意識を変えずに、人為的に、それも一部の人間の人為で、脳や遺伝子を操作していくのは、真の進化にならないし、むしろ危険な独裁・管理社会になる可能性が高いと考えます。


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