今回の『特定秘密保護法案』の衆院通過は、みんなの党が賛成に回った影響が大きいです。
私は、この度のみんなの党の行動には、大変に失望しています。
「保守や新自由主義の党の中では、ましだな。一貫しているものがある。」と評価していましたが、「もう信用できないなあ」と思ってしまいました。
党の中でも、私と同じような気持ちになっている人がいるようです。
党の方針に反対を表明する人が出ました。
みんなの党に関する記事を、毎日新聞からピックアップして抜粋します。
(毎日新聞2013.11.27.から抜粋)
『特定秘密保護法案』は、日本版NSCと表裏一体である。
安倍政権の悲願である「集団的自衛権の行使」や、「憲法改定」へ向けた政界再編への、布石の様相も呈している。
安倍首相の安保政策を後押しするのは、みんなの党の渡辺喜美・代表である。
みんなの党が12年4月に発表した『改憲の基本的な考え方』は、「自衛権の明確化」「天皇を元首にする」など、自民党の改憲案と酷似している。
公務員制度の改革などへのこだわりから、渡辺らは自民党から分かれたが、外交や安保では自民に近い。
みんなの党の協力は、自民にとって「嬉しい誤算」であった。
「みんなの党が進んで修正に合意したのは、予想外だった」と、政府関係者は言う。
民主党の長島は、「小手先の修正で妥協したみんなの党には、失望を禁じ得ない。行政機関のトップである首相が『第三者機関』とは、笑止千万だ。」と発言した。
みんなの党では、江田憲司、井出庸生、林宙紀は、党の方針にあらがい、採決で反対した。
江田は、「基本的人権に関わる法案で、強行採決は容認できない」と説明。
井出は、「情報漏えいの法整備は、最小限でなければならない」と述べた。
林は、「党以前に国民がある、という信条を持っている」と述べた。
○ 元自民党議員の村上正邦のコメント
「あまりにも分かりにくい審議だ。
国民に知ってもらおうという努力が足りない。
修正協議をしたと言うが、修正というのは野党の主張に対して与党が譲るもので、与党にすり寄る妥協は修正とはいえない。
これは、翼賛政治(権力にすり寄る政治の意)の最たるものだ。
僕が参院の現職だったら、こんな生煮えなものは受け取らない。
この手の法案は、国民とメディアの反対がこれだけ多い中では採決してはいけない。」
○ みんなの党に所属する世田谷区議の2人は、「法案に反対する」として、離党届を出した。
離党したのは、田中優子と桃野芳文である。
2人のコメント
「これは、官僚による支配を強化する法案だ。
官僚主義を打破するという、結党の原点を、みんなの党は捨ててしまった。
議論の積み上げを経ずに、意思決定がなされている。」
(以下は2013年12月2日に追記)
(毎日新聞2013.12.2.からの抜粋です)
○井出庸生さんのコメント(井出さんは、衆院の採決で反対したみんなの党議員)
「この法案は、国家が国民に足かせをはめかねない。
納得できなかったのは、『秘密指定を告発する者を守る制度』が担保できなかった事だ。
『秘密の範囲から、警察情報を外せなかった』のも問題だ。
警察は今でも、捜査対象車に無断でGPSを装着する事があるようだ。
こうした違法スレスレの行為に、お墨付きを与えかねない。
『最高で懲役10年の罰則』は重すぎるし、『秘密が裁判の場でも明らかにならない可能性』がある事にも疑問が残る。
みんなの党の渡辺喜美・代表は、私が反対を表明すると、「議席を返しなさい」と迫ってきた。
私は拒否し、押し問答の末に、席を立って本会議で反対した。
政治家には、自分の信念を封じ込めてはいけない場面がある。
後悔はしていない。」