楽しみにしていたコンフェデレーションズ・カップが、先日に始まりました。
日本代表は、いきなりブラジルとの対戦です。
良い試合をしてくれる事を期待していたのですが、0対3で敗れてしまいました。
かなり深刻な負け方だったので、色々な方が「日本は自分たちのサッカーが出来なかった。このままじゃ駄目だ」とコメントしています。
監督のザッケローニさんや、ゲスト解説者の中田英寿さんは、「日本は、実力の50%しか出せなかった」と述べていました。
でも私は、日本は実力の90%は出していたと思います。
選手達は個々を見ると、いい動きをしていましたよ。
それが全体として機能していなかっただけです。
自分達のサッカーが出来ない事も、実力のうちだと思います。
失点の場面を振り返ると、1点目は、ネイマールのシュートが凄すぎたと思います。
あのシュートで決められたら、お手上げです。
あれは、ネイマールを褒めるしかないし、DFのミスではないです。
2点目は、ディフェンス・ラインを下げすぎました。
あれは、心理的なビビリが原因です。
もっと日本のDFは、自信を持った方がいいです。
3点目の失点は、『GK川島さんのミス』だと思います。
この失点は、私は防げたと思います。
これが一番もったいない失点でした。
この失点の場面では、川島さんはまず位置取りが低すぎました。
これは、ビビリが原因だと思います。
川島さんは、ゴールラインのすぐ近くにいましたが、本当はもっと前に居ないといけないんです。
そして、ブラジル側がどこにラスト・パスを出すかが予測できる状況だったのに、川島さんは反応が遅かった。
ラスト・パスが出てから、慌てて「あっ、やべえ」と前に飛び出して、シュートコースに入ろうとしていました。
私は観戦していて、「ああ、ここにラスト・パスが出るな」と予測できました。
私でも予測できるのだから、川島さんは当然予測していないといけなかったのです。
もし川島さんが冷静に予測していたら、ラスト・パスが出た瞬間に「よし、やっぱりここに出してきたか」と、素早く対応ができました。
もし川島さんの位置取りと予測がよければ、あのラスト・パスには、ぎりぎりで触れていたと思います。
この試合で、日本が一番良くなかったのは、『ディフェンス・ラインを簡単に下げてしまっていたこと』です。
おそらく、「ディフェンス・ラインを上げて、がっぷりと四つに組むと、テクニックで優るブラジルにやられてしまう」との気持ちがあったのでしょう。
しかし、今回よく分かったと思うのですが、引いて守っても結局やられてしまうのです。
相撲に例えると分かりやすいので、それで説明しますが、ブラジルは横綱、日本は前頭筆頭の実力です。
前頭筆頭の力士が横綱の胸を借りる場合、全力でぶつかっていくのが当たり前です。
様子を見たり、立ち合いで変化したりしたら、「何をやっているんだ」と言われてしまいます。
相撲では、「立ち合いで変化をするような消極的な力士は、伸びない。正々堂々と闘っていく力士は、最初は負けが続いても、最後には強くなる。」と言います。
これは、すべてのスポーツに当てはまると思うのです。
日本が強くなっていきたいなら、全力で自分のスタイルを見せないといけないです。
日本選手は試合後、「試合開始直後は、様子を見ていた。そうしたらいきなり失点してしまい、ペースを乱されてしまった」とコメントしていました。
はっきり言って、前頭筆頭が様子を見ている時点で、もう負けが確定ですよ。
様子を見るという行為は、横綱の立場の人がする事です。
相撲の知識のある人なら、私の言っている事はよく分かると思います。
私は前回の記事で、「今回の相手たちは本物の強豪なので、イラク戦のように引いてしまったら絶対に負けます。強気に攻め込む勇姿を見せてほしい。」と書きました。
それが全然見られなかったのが、残念です。
日本が次に対戦する「イタリア」は、おそらくブラジルよりも強いです。
イタリア対メキシコ戦を見ましたが、ブラジルよりも良いサッカーをしていました。
現状を分析すると、ブラジルは大関で、スペインとイタリアが横綱です。
イタリア戦では、全力で前に攻めていってほしいです。
それで負けるのならば、たとえ0対10で負けて世間が大非難をしても、私は称賛します。