時勢を先取りして、次の首相について考える
(2014.4.28~29.)

現在の日本では、国民の多数とは価値観も政策も理念も異なる、安倍晋三という人物が首相をしております。

こんな状況になった事は悲劇そのものですが、国民の2割が昨年の参院選で自民党に入れてしまった(安倍内閣を支持してしまった)のですから、仕方ありません。

それにしても、2割の支持で圧勝になる現在の日本の選挙制度は、本当に問題がありますよ。

もちろん投票率の低さ(国民の意識の低さ)は、本当にひどいです。なにしろ有権者の半数近くが、昨年の参院選では投票所に行かず棄権しました。

最近の地方選挙でも、投票率の低さは目を覆わんばかりです。

「選挙に行けよ、この野郎!!」と思います。マジで。

現在は、まだ安倍政権の終わりをリアルに感じている人は少なく、次期首相についての話題も希薄です。

でも私は、『もう安倍政権は長くない』と感じています。

安倍政権の魅力とされてきた「景気の回復」「生活の向上」という国民への約束は、景気回復の実感がない中で消費増税が成立した、今月1日の時点で「嘘だった」と理解できたと思います。

そろそろ、「安倍政権に騙されていること」を認めましょう。

そうしないと、これからも騙され続けて、どんどん痛い目をみますよ。

騙されていたと認めるのは、信じてきた人にとってはつらい事ですが、それをしないと先に進めません。

私には、安倍政権を見限る人々の、声無き声が聞こえています。

そこで今回は、時勢を先取りして次期首相について考えたいと思います。

国政選挙が当面ない以上、安倍さんの暴走を止めるには、『支持率を下げて、辞任に追い込み、別の人を自民党の総裁(首相)にする』しかありません。

国政選挙がすぐにないため、「国政を(首相を)変えられない」と勘違いしている人もいますが、日本の場合は選挙によらずとも首相を変えられます。

日本の政治を見ていると分かりますが、支持率が30%を下回るとその政権はもう長続きしないし、20%を下回ればすぐに退陣となります。

冷静に見るならば、日本の場合、
『国のトップを国民が直接選べない制度(間接投票制)になっているが、国のトップを辞任させる権限は国民が常に持っている』と言えます。

これを理解した上で、安倍さんを辞任に追い込みましょう!

安倍政権を支持する人には、「他に良さそうな人がいない」「誰が首相になっても同じ」などと、実に無気力な意見の人がかなり居ます。

(世論調査で、そういう答えが多い)

「バカやろう! お前は奴隷か! もっとやる気を出せ!」と思いますが、何となく言いたい事も理解できます。

そこで今回は、自民党の議員の中から「この人ならば、安倍さんよりは良い」と私が思う人を、3人ピックアップしようと思います。

正直なところ、安倍さんに不満を持つ人はたくさんいるのだし、安倍政権のボロがどんどんと出てきているのだから、次の首相について議論を深める局面に来ていると思います。

なぜ有識者や自民党議員が、次期首相の話を盛り上げないのか、不思議です。

自民党議員については、「民主党が分裂して政権を失ったのを教訓にし、党内のまとまりを優先している」というのが、政権批判をしない理由とされています。

しかし政治家ならば、自分の意見や政策を主張するのが当然ですよ。

そもそも、与党でいる事を最優先にするような党は、ろくな党ではありませんよ。
「権力と利権のために政治家をしている」と言うようなものじゃないですか。

私はこれから、次の首相に推す3人の自民党議員を挙げますが、ぜひ皆さんも、良いと思える人を探し出して、その人を支援して下さい。

それが、安倍さんの退陣に繋がります。

私が、自民党の国会議員の中で「良さそうだ」と注目しているのは、河野太郎さん、谷垣禎一さん、村上誠一郎さん、です。

なぜそう思うのかを、説明しましょう。

まず、『河野太郎さん』です。

彼は、福島原発事故の後に『脱原発』を一貫して主張しており、超党派の脱原発組織でも代表を務めています。

その姿勢を、私は高く評価しているのです。

河野さんは、脱原発についての著書を出しており、読んでみました。

文章がまわりくどく読みづらいので、途中で断念しましたが、彼が脱原発に熱い気持ちと知識を持っているのは感じられました。

私は脱原発をとても重視しているので、自民党の脱原発派で一番目立っている河野さんを、次期首相の候補に挙げます。

正直なところ、彼が原発以外にはどんな政策を持っているのかは、ぜんぜん知りません。

河野さんは、もっと自分の政策を訴えたほうがいいです。
自己主張が足りないですよ。

次に、『谷垣禎一さん』です。

彼については、政策よりも人格を評価しています。

彼は消費増税の推進者として有名で、私は消費増税に反対なので、政策ではかなりすれ違いがあります。

でも、谷垣さんについては、彼の態度を見ていると感心する事が多いです。

もともと谷垣さんは、自民党が野党時代に(苦しい時代に)総裁をしていた人であり、自民党が与党に復帰したら首相になるはずでした。

ところが、与党に復帰する間近になって、総裁の座を安倍さんに奪われてしまいました。

谷垣さんが支持を失ったのは、野田首相との間で「消費増税法案の成立と引き換えに、しばらくしたら衆院解散をする」との約束を結び、野田さんが約束を破って首相に留まり続けたので、厳しい状況となったためです。

私は消費増税に反対だし、野田・谷垣の消費増税を何が何でも成立させる路線には共感できませんでした。

しかし、谷垣さんの『対立する党でも、無視したりヤジを飛ばしたりするのではなく、きちんと対話をしていく姿勢』は、高く評価していました。

「今時めずらしく、相手の言い分を聞ける度量のある政治家じゃないか」と、感心していました。

その後、自分の子分である石原伸晃さんの造反もあり、谷垣さんは総裁選に出馬する事すら出来ずに、総裁の座から降りました。

私は、「もし自分が同じ立場だったら、絶対に怒るぞ。谷垣さんは、総裁選を苦々しく見るだろう」と思いつつ総裁選の当日の生中継を見たのですが、彼の態度は意外なものでした。

谷垣さんは、選挙のあいだ終始笑顔を絶やさず(笑顔はひきつっていましたが)、安倍さんが新総裁に選ばれると温かい祝福までしていました。

私が見る限りでは、一度たりとも「俺がここまで自民党を立て直したのに…」とか、「俺が首相になるはずだったのに…」という、恨めしい素振りを出しませんでした。

私はこの時、谷垣さんの人格の立派さに、確信を持ったのです。

「凄い人だ。なかなか居ないぞ、こんな奴。」と思いましたよ。

その後、彼は法相になりましたが、死刑囚に死刑を執行した事について、こう語りました。

「死刑の判決が出たので、執行をした。
 執行をしない事は、法を裏切ることになる。

 死刑を自分が決断したわけだが、その責任として死刑囚の
 公判記録をすべて見た。

 公判記録を見ると、幸福な家庭環境だった者がいない。
 彼らの置かれた環境が違えば、彼らは犯罪を犯さなかった
 と思う。」

私は死刑廃止論者であり、死刑の執行には反対なのですが、ここでも谷垣さんの明快かつ誠実な態度には感心しました。

そして、『村上誠一郎さん』です。

彼については、最近まで名前すら知りませんでした。

しかし、『特定秘密保護法案に、自民党議員で唯一、堂々と反対したこと』と、『集団的な自衛権の行使についても、明確に反対していること』により、一気に高評価を与えました。

村上さんは、以前にはもっと保守的な政見を持っていたようです。

年齢を重ねる中で進化したのか、安倍さんらが暴走しすぎるのでバランスを取るために左派に近づいているのか、私には分かりませんが、今や自民党では貴重なハト派、護憲派になっています。

村上さんの偉いところは、孤立するような意見でも、堂々と主張している事です。

おそらく自民党にも、「安倍さんはおかしい、止めないと大変な事になる」と思っている人がかなり居るでしょう。

でも、ほとんどの人が日和見を決めています。
ぶっちゃけ、根性なしばっかりです。

皆が様子見をしている中で、大勢と違う事を堂々と言うのは、やった事がある人だと分かると思いますが、死ぬほど大変なのです。

それをするだけで、賞賛に値します。

以上、私が「首相にしてもいい」「自民党の中ではまし」と思う3人について、その理由を書きました。

文章の長さや内容から、谷垣さんを一番推していると思われるかもしれませんが、①河野 ②谷垣 ③村上 の順で評価しています。

最後に、石破茂さんについても書きましょう。

彼は、前回の総裁選で2位になったし、次期首相の有力候補とされている存在だと思います。

しかし私は、石破さんをまったく買っていません。

彼の政策や志向は、安倍さんとほとんど同じだし、安倍さんに不満を持つ人が石破さんに期待する事はほぼ皆無だと思われます。

石破さんは、口では「政治には寛容さが大切だ」と言うのですが、それを実行しません。

彼の行いを観察してきた結果、「口だけの男」だと私は見抜きました。

石破さんについては、彼が割とTVに出てくる人だというのもあり、私はかれこれ15年くらい観察を続けてきました。

彼は外交や軍事については、いかなる時でも「中国が危険である」「日本は危険にさらられている、もっと武装したり安全保障体制を築かなければならない」「国民の多くは、軍事についてリアリティを持っていない」と主張します。

私が見てきた15年の間、他の事を言ったためしがありません。

一貫していると言えばそうも言えるのですが、常に動きがある国際情勢の中で、ずっと同じ事を言い続けているのは、『情勢分析能力が欠如していること』を示していると思います。

例えば中国についてでも、緊張が緩和される時期はあったし、そういう時期には友好を築く事や軍縮をする事を主張するのが、大人な態度(一流の政治家の態度)です。

いつでも国民に不安を与える事を言い、恐怖を煽って軍備増強を主張する彼は、首相を任せてはいけないと思います。


日記 2014年4~6月 目次に戻る