W杯の初戦 対コートジボワールで敗戦した
面白い展開になったなあ (2014.6.16.)

6月15日の朝に、サッカー日本代表・男子のW杯初戦となるコートジボワール戦がありました。

多くの方が観たと思いますが、1対2での敗戦となりました。


実に興味深い試合でしたね。日本の弱さが出た試合だったからです。

試合後に長谷部キャプテンも言っていましたが、日本は本来の実力を出せずに終わりました。


観ていて感じた事を、書いていきます。



この試合は、前半の途中までは、日本は良い試合をしていました。


落ち着いてボールを持ち、相手の動きを見ながら、効果的なプレイをしていました。

実際に、日本は前半20分くらいに、先制点を挙げます。



ここまでは良かったのですが、先制した事で意識が守りの姿勢になり、そこからは消極的なプレイが始まります。

ディフェンス・ラインが常に下がり気味になり、その事で相手に主導権を与えてしまいました。


はっきり言って、コートジボワールの出来は良くなかったです。

中心選手のヤヤ・トゥーレさんは明らかに動きが鈍かったし、選手間の連係もいまいちでした。


ですから、日本は守備的になる理由は無かったのです。

地道に自分たちのサッカーをしていけば良かったのですよ。



日本が自分達らしからぬ戦いをするのには、首をかしげてしまいました。

相手の出来はいまいちだったし、日本が本来のサッカーをしていれば、前半で2対0にすることすら可能だったと思います。



私は「なぜ日本はこんなにも守備的なのだろう」と考え、いくつかの答えを得ました。

それを書きます。


まず気付いたのは、『ピッチ・コンディションが悪かったからではないか』です。


パス・サッカーをするチームというのは、ピッチのコンディションが重要で、ボールがスムーズに動かないグラウンドだと本領を発揮できないのです。


この試合では、かなりの雨がずっと降っており、選手がスライディング・タックルをすると
大きな水しぶきが上がるほどでした。

ボールの転がり方を見るかぎりでは、それほど影響はなさそうでしたが、いつもよりも
やりにくかったはずです。


日本は、『パスのミスがとても多かった』のですが、それの一因だったと思います。


こんなにブラジルで雨が多いのは、私としても想定外です。

W杯前の特集番組では、「雨が多いので、対策が必要」との情報はまったくありませんでした。


W杯が始まって3日経っていますが、雨の中での試合がかなりあります。

日本は、雨の対策が必須ですね。



次の理由は、『選手たちがビビッていたから』でしょう。


5月16日の日記でも言及しましたが、W杯は本当にスペシャルな大会で、緊張しすぎたり
ビビッたりして実力を出せない人がかなり出る大会なのです。


そういう意味では、いまいちのプレイをする人が出てくるのは想定内だったのですが、まさか経験豊富な長友さんや長谷部さんまでいまいちのプレイになるとは。


試合に出た選手の中で、ビビりがほとんど無かったのは、本田さん、内田さん、山口さん、
森重さん、川島さん、大久保さん、柿谷さん、だけです。

( 大久保さんと柿谷さんは、途中からの交代出場です。 )


残りの選手たちは、動きも表情も冴えず、明らかに動揺し続けていました。

つまり、半数以上の人が不安感に襲われて、実力を出せませんでした。


「どうした、お前ら!」と思いましたよ。


特に1対0とリードしてからの、「このリードを守っていこう」というせこい姿勢には、大変に違和感を覚えました。

後半35分くらいならいざ知らず、まだ前半の途中なのに、なぜ守りに入る?



安易に下がるディフェンス・ラインには、イライラが募りましたよ。

森重さんには消極性はなかったと思うので、吉田さんが原因だと思います。


『下がったら、やられる』と分っているだろうに、なぜ下がるのか。
理屈抜きの、本能的なビビりなのでしょうか。


ドゥンガのような闘将タイプが日本にいたら、

「バカ野郎! 何をビビッているんだ。

 もっとディフェンス・ラインを上げて、積極的に行くぞ。

 点を取りにいくぞ!」

 と、叱咤激励をしたはずです。



次の理由は、『選手に運動量が欠けていたこと』です。


これは非常に深刻な問題で、これが改善されなければ、次のギリシャ戦でも負けるでしょうね。


日本は、コンディション調整にかなりのエネルギーを注いでいたはずだし、もっと全員が動けたはずなんです。

身体に重りや悪霊が付いているみたいに、不思議なくらいに鈍い動きでしたね。


アフリカのチームは、呪術師をチームに帯同させて、相手チームに呪いをかけると聞きました。

(アフリカでは、いまだに呪術への信仰が強いのです)

その呪いが効いたのでしょうか?


これは冗談ですが、本当に深刻な状況です。



私が特に気になったのは、ボールをもらいに行く動き(ボールを持つ味方へのサポートや、スペースへの走り込み)が少なかった事です。

いわゆる「連動性」が、日本の最大の長所が、出ないのです。


サイドバックの大胆な上がり(攻撃参加)がなく、ボランチも引き気味でした。

相手を警戒するのは分かるのですが、『失点するリスクを取ってでも、得点を奪いにいく』という今の代表の個性(特徴)が、完全に死んでいましたね。



後半20分くらいで、日本は立て続けに2失点して、1対2と逆転されました。

それでも私は、「日本はスタミナがあるから、同点に持ち込めるだろう」と楽観視していたのです。

ところがどっこい、攻撃のギアは上がらず、日本は攻めが単調で、さらにミスばかりしていました。


相手の選手が足をつったりと、へばっていたのだから、ボールを回して日本らしく攻めれば
チャンスが生まれたと思います。

それなのに、あせって前線へのロングパスを多用したり、つまらないパスミスをしていました。



ザック監督や解説の岡田さんは、敗戦の理由について「コートジボワールはいいチームだ」とか「ドログバが凄い」とか言ってましたが、
私はそれほどいいチームだと思わなかったし、日本が普段の戦いぶりをすれば勝てたと思います。

そういう意味では、私は、日本の今の実力を信頼しています。


私は、「日本がきちんと実力を出せば、ギリシャ戦、コロンビア戦で2連勝して、グループリーグを突破できる可能性は十分にある」と考えます。


ギリシャ対コロンビアの試合を観ましたが、どちらのチームもそれほど強くないです。

特にギリシャは、日本よりも明らかに弱いです。



結局のところ、実力とかコンディションではなく、もはやメンタル(やる気と気迫)の問題ですね。


世界ランキングとか、相手チームにいる選手の知名度とか、そんなものはどうでもいいのです。

そういう部分に、日本人は惑わされすぎですね。


「勝てる実力はあるんだから、自分のプレイを思いっきりやれ!」

これですよ。




最後に、「次のギリシャ戦について、どうすればいいか」について、私なりの意見を書きます。


まず1トップは、柿谷さんか大久保さんです。


コートジボワール戦で先発した大迫さんは、まったく何も出来ていませんでした。
そのビビり具合を見て、「スタメンは無理」と確信しました。

大迫さんには申し訳ないですが、現時点では控え組に確定です。


当日の天気が晴れならば、柿谷さんが良いです。

彼はコートジボワール戦の最後に出てきましたが、表情から見ると、あまりビビッていないです。

普通に戦えばボールを支配できるはずだし、ギリシャは引いてくる(カウンター狙いをする)と思うので、引いている相手を崩すために、柿谷さんの足元の上手さやパスの上手さが必要になると考えます。


天気が雨ならば、大久保さんです。

雨だとボールを上手く運べずに、泥臭い試合になるので、ガツガツとぶつかる展開で活躍できる闘争心の強い大久保さんが適任です。



今回のコートジボワール戦では、香川さんの不調ぶりも目に余ります。

「体調は良い」と公言していたし、この不調は純粋に精神面でのものです。


彼が、気持ちの切り替えができていないようだったら、思い切って他の選手を起用したほうがいいと思います。

清武さんの調子がいまいちの今、齋藤さんが良いのではないかと思います。



長友さんのプレイに精彩がなかったのも、気になります。

彼は悪くはなかったですが、もっともっと出来る選手です。


正直に言って、彼が「W杯の優勝を目指す」と言い続けてきた人物だけに、あの出来には失望しました。

「バカ! もっとやれるだろう、お前は!」と思いますねー。


もしギリシャ戦が雨だったら、当たりに強い伊野波さんか今野さんを左サイドバックで起用するのも手だと思います。



遠藤さんのプレイにも、不満を感じました。

彼はチームで最年長のベテランなのだから、苦しい局面でもっとリーダーシップを発揮する必要があります。

コートジボワールのドログバさんと比べれば、遠藤さんがいかにチームの鼓舞でさぼっているかが分かります。


遠藤さんがあのままポーッとしているようならば、青山さんを起用したほうがいいです。



吉田さんにも、不満がありますねー。

すでに上記しましたが、コートジボワール戦でディフェンス・ラインが引き気味だったのは、彼のせいだと思います。
彼には、弱気な所がありますよ。


吉田さんのインタビューを聞くと、すごく知的でよく考える人なのが分かります。

彼の弱気さは、裏がえせば慎重さや堅実さになり、本質的には決してマイナスではないのですが、今の日本代表では足を引っ張っています。


彼は、『ラインを下げると、一時的には上手くいっても、最後には敗北につながる』というのを、もっと完全に理解する必要がありますね。

そもそも、その理解の上にいまの日本のスタイルがあるのだし、いまさら改めて言う事ではないのですが、どうもまだ理解しきれていない気がします。



正直いって、中心選手である香川さん・長友さん・遠藤さん・吉田さんを外すのは、きついです。
でも、それぐらいの事をしないと立て直せないかもしれません。

私はチームに帯同していないので状況は分かりませんが、落ち込んでいる選手や冷静さを欠いている選手は、次の試合は休ませたほうがいいです。



繰り返しになりますが、W杯は特別な大会で、活躍できる選手(本領を発揮できる選手)と活躍できない選手(プレッシャーに負ける選手)の二極化がかなりあるものなんです。


W杯は、全世界で何十億人が観戦して楽しむ、地球上でもナンバーワン的な祭典です。

だから、プレッシャーに押しつぶされる選手が出てくるし、それも想定して戦わなければなりません。


10番を背負う香川さんであろうが、実力を出せそうにないならば、控えに回したほうがいいです。


スタメンから落とす事は、別にその選手を非難する事ではないし、純粋に良いサッカーをするためです。


私は、「日本が勝つには団結力が必要だ」と強調してきましたが、それは「レギュラーから
突然に控えに降格しても、腐らずにチームのために頑張る必要がある」という意味も含んでいます。


W杯は4年に1度の貴重な大会だし、世界中の人が見るのだから、不完全燃焼くらいみっともない事はないです。

私が監督ならば、コートジボワール戦でビビッた選手たちについては、強いやる気を見せない限りギリシャ戦では起用しないです。

もう1度あんなサッカーをするのは、堪えられないですから。




初戦で勝てる相手に敗戦した事により、この先がとても面白くなりました。


日本代表の真価が、いま問われています。


実力的には2連勝してグループリーグを突破できるはずだし、勝ち上がれるかどうかは「本気度」の問題ですよ。


「コートジボワールには勝利か引き分け、ギリシャには楽勝で、コロンビア戦を残してのグループリーグ突破もある」と思っていたので、むしろワクワクな展開ですねー。


これで日本代表も目覚めてくれるでしょう。

目覚めなければ、3連敗もありえます。


日記 2014年4~6月 目次に戻る