本日6月20日の朝7時から、W杯で日本の第2戦目となる、対ギリシャ戦がありました。
もちろん、生でTV観戦しましたよ!
日本は序盤から優位に試合を進め、前半途中で相手チームのキャプテンであるカツラニスさんをイエローカード2枚で退場に追い込みました。
で、圧倒的な優位になって攻め続けたのですが、結局は得点を奪えずに、0対0の引き分けとなりました。
この結果、日本はグループリーグで1敗1分になりました。
でも、まだ決勝トーナメントに行ける可能性があるし、諦めてはいけません。
ギリシャ戦の感想と、これからの戦い方について書いていきます。
まず試合の感想なのですが、この記事を作成する時点(20日の17時現在)では、「引き分け」という結果についてネガティブに捉える人が多いようですね。
記事作成にかかる前に、30分ほどネットサーフィンをして試合についての評価・感想を見たのですが、「勝たなきゃしようがないよ、グループリーグ突破は絶望的」との内容ばかりです。
しかし私は、『良くやったんじゃないか。日本らしさは存分に出ていた。コートジボワール戦から比べれば、信じられないくらいに良いサッカーをしている。諦めるのは、まだ早い。』と思います。
私がポジティブに考えられるのは、日本が全力を出して闘っていたからです。
コートジボワール戦は、前回の日記で指摘しましたが、選手たちがビビッてしまい実力を出せていませんでした。
ギリシャ戦は、敗戦のショックとビビりから立ち直れるかがポイントでしたが、しっかりと立ち直っていましたね。
新聞などによると、選手たちでミーティングをしたりして、「今度はちゃんと攻撃的に行こう」と決めたそうです。
0対0で終わったし、相手チームが1人退場しているのに得点できなかったのは問題ですが、それよりも『攻撃的なサッカーを貫き、90分を通して試合を支配していたこと』を私は評価したいのです。
冷静に考えるならば、『今まで日本代表がW杯でしてきた試合で、こんなに試合を支配できた事など1度もなかった』と気付くはずです。
2010年までの男子代表のW杯での戦い方は、守備を固めてのカウンター狙いが唯一の戦術で、試合の主導権を握るなんて夢のまた夢でした。
(ホームアドバンテージのあった日韓大会では、多少の攻撃性がありましたが、あれは例外の大会です)
ですから、この試合は日本代表のW杯の歴史において、1つのターンニング・ポイントになるものだと思います。
勝てなかったのは残念ですが、評価していい出来だったと思いますよ。
出場した選手たちは、全員がすべてを出していたし、悪い出来の人はいなかったです。
特に良い働きをしているな、と思ったのは、大久保さん、長友さん、川島さんです。
長友さんは、コートジボワール戦の5倍くらい良かったですよ。
さて。
試合内容について、細かい部分に話を進めます。
この試合の最大のキー・ポイントは、間違いなく「前半の途中でカツラニスさんが退場した事」でした。
彼が退場になった時に、私は思わずガッツポーズしました。
あの時は、まだ前半終了まで10分くらいの時間があったし、ギリシャは激しく動揺していたので、日本は攻め込むチャンスでした。
でも日本は、思わず安心してしまったのでしょう、
前半終了まで攻撃の手を休めてしまいました。
あれは、もったいなかったですね。
強豪国ならば、ここぞとばかりに攻め込んだはずです。
まあ、日本は試合開始の直後から激しいプレスをかけて、ずっとハイペースで飛ばしていたので、あそこで休みたくなる気持ちは分ります。
で、後半に日本がどのようにギリシャを攻撃するのかを注目したのですが、日本は焦らずにパスを回して、相手を疲れさせる作戦に出ました。
これは、良かったと思います。
正しい作戦だったと思いますよ。
誤算だったのは、ギリシャの足が止まって選手達が自陣のゴール前にぐちゃっと集まった時に、それを崩すことができなかった事です。
いつもの日本だと、ああいう場面ではワンツーパスを使うのですが、それが出ませんでした。
その理由として、次の4つがあったと思います。
① ワンツーパスで抜け出すのを得意としている岡崎さんが、サイドではなく1トップの位置にいた
② 大久保さんはチームに合流して日が浅いため、連係が上手くいかなかった
③ ワンツーパスが得意な柿谷さんがピッチ上にいなかった
④ 選手たちが焦って、ギリシャの陣形の穴を冷静に見つけられなかった
私として、後半の途中で柿谷さんを入れてほしかったです。
彼は、ごちゃごちゃと密集したエリアの中でも、ボールをキープしたり正確なパスを出せるからです。
たぶんザック監督は、香川さんにその役目をさせようとしたと思うのですが、上手くいきませんでした。
ああいう状況だと、外からドリブルで崩すのは難しいです。
香川さんは外からの強引なドリブル・インを得意にするタイプなので、ペナルティエリア内やバイタルエリアにスペースがないと苦しいです。
たまにバイタルエリアががら空きな瞬間があったので、その瞬間に香川さんなどがそこにドリブルで(ナナメや横の動きで)突っ込んでいったら、ギリシャも動揺したと思います。
メッシが大得意な動きですよね。
それに、相手に当たると分っていても、もっとミドルシュートを打った方が良かったと思います。
シュートを打てば、相手が警戒して釣り出されますから。
長友さんは、左サイドの深いエリアからセンターリングを何度も繰り返していました。
その情熱は買いますが、完全に対処されていましたね。
思い切ってドリブルで相手を抜きにかかったほうが良かったのではないでしょうか。
相手は疲れていたので、有効なプレイだったと思います。
日本は色々な策が可能だったとは思いますが、何よりもギリシャの粘り強い守備がすばらしかったです。
あそこまで長時間にわたって攻められると、普通は集中力の切れる時が出てくるのですが、ギリシャにはそれが無かった。
すごいと思います。私は拍手しますよ。
この試合の感想をまとめますと、『日本は良いサッカーをしたじゃないか。あと一歩だったよ。もう少し工夫があれば、得点できたはずだ。』です。
悲観的になる内容ではないし、チーム全体が、コートジボワール戦からはあきらかに上向いていますよ。
そうして、日本は『グループリーグを突破できる可能性はけっこうある』と思います。
冷静に見れば、絶望的な状況ではないです。
というのも、次のコロンビア戦なのですが、勝ち抜けが決まったコロンビアはスタメン選手を休ませてくる可能性が高いからです。
つまり日本は、コロンビアに勝てる大きな要素を得ているのです。
「コートジボワールがギリシャに勝ったら、日本の敗退が決まる」状況ですが、ギリシャの堅守ぶりを見ると、0対0などの引き分けになる可能性は低くないと思います。
ですから、まだ諦めるのは早いです。
しっかりと準備をして、大量点を取ってコロンビアに勝てる態勢・戦略を作っておく必要があります。
コロンビアの試合を観ましたが、10番のハメス・ロドリゲスさんが、ダントツで危険な選手です。
彼は、パス・ドリブル・シュートのすべてが上手い、スーパーなプレイヤーです。
彼が日本戦で出てきたら、絶対にフリーにしてはいけないです。
マンツーマンでマークしたほうがいいくらいに、際立っている選手ですね。
あとは、右サイドにいるクアドラドさんが、攻撃の要になっています。
スピードが速いし、スペースへの飛び込みの思い切りがいいです。
足元のテクニックもあります。
彼が日本戦で出てきたら、長友さんがマッチアップする事になりますね。
ギリシャ戦で見せた長友さんの軽快さがあれば、止められるでしょう。
センターバックのジェペスさんは、ヘディングの競り合いに強いですが、年齢的なものか動きが遅いです。
彼の守備エリアに早いスピードで飛び込んでいけば、彼は対応しきれずにファールする事になります。
彼にスピード勝負を挑むのは、有効だと思います。
私が見つけたコロンビアの特徴は、こんな感じです。
コロンビアはそれほど強くないと思います。
勝てるチャンスはあると思うし、向こうがメンバーを落としてきたら、さらにチャンスは大きくなります。
日本がギリシャ戦のように自分の長所を出せれば、勝つと思いますよー。