昨日(7月1日)に、安倍内閣は『集団的自衛権の行使容認』を閣議決定しました。
国民の大半が、反対するか慎重な議論を求める中での、国民を無視した強行決定です。
昨年末の「秘密保護法」の時とそっくりです。
「これが安倍さんの言っていた、決められる政治なのか。彼は国民無視の独裁政治を『決められる政治』と飾って言っていたんだなー。」と思っている方も多いでしょう。
私は、第1次安倍内閣の行状を記憶していたので、彼はきっと国民無視の行動の走るだろうと考えていました。
ある程度は想定内ですが、ここまで暴走するとは思っていなかったですね。
安倍さんは首相に就任する前に、「私は前回とは違う」と、進化しているぞと主張していました。
彼を見ていると、政策や信念については全く進化はありませんが、国民から猛烈に批判されてもそれを平気で無視する傲岸さにおいては間違いなく進化しています。
彼は禅をしたりしているそうですが、『他人から的確な批判や意見をされても、それを平常心で無視する能力』を磨いたようですね。
政治家にはまったく必要な能力でないですけど。
集団的自衛権の行使容認について、安倍さんは「日本の存立が脅かされる事態に対応するためだ」と言っています。
私は思うのですが、いま日本の存立を最も脅かしているのは、安倍首相です。
日本国憲法をためらいなく壊し、それについてむしろ誇らしさすら感じているような態度を見せる彼は、明らかに危険な存在ですよ。
日本を、『敗戦体験を経て学び、戦後に国民が一歩づつ作り上げてきたもの』と定義するならば、それを一番脅かしているのは、安倍さんです。
日本国民が戦後に時間をかけて築き上げてきた価値観や制度を、「戦後レジーム」と安易に総括して、何の躊躇もなく全否定する安倍さんは、異様な人物です。
彼が今しているのは、以前の日記でも指摘しましたが、『クーデター』です。
安倍首相の支持率を下げて(みんなで支持しないようにして)、彼を退陣に追い込みましょう。
4月の日記の『時勢を先取りして、次の首相について考える』に書きましたが、日本では支持率が大幅に下がれば退陣に追い込まれます。
選挙を待つ必要はありません。
皆が支持しなくなれば、彼は首相ではなくなります。
有識者の方々が「このままでは日本は戦争をするようになる」と言うのは、私は正しいと思います。
100%賛同します。
日本が集団的自衛権を行使することになったら、いちばん想定できるのは「アメリカの戦争に参加すること」です。
アメリカは、オバマ政権になってからは変わっていますが、今までは10~20年に一度は大きな戦争を起こしています。
つまり、他国に侵略しています。
日米同盟を強化したり、集団的自衛権を容認すれば、アメリカの戦争に参加することになります。
このままだと、アメリカで好戦的な政権(ブッシュ政権のような存在)が登場したら、間違いなく日本政府は「日本の自衛のために、アメリカの戦争に参加します」となるでしょう。
今回の閣議決定についても、昨年末の秘密保護法案の時と同様に、多くの方が反対を表明しており、各地で大規模なデモが行われています。
私は、心から賞賛するし、とても嬉しくおもっています。
今回のデモは、若者の参加が多いですが、大変に良い傾向だと思います。
政治に興味を持つ若者や、政治参加を積極的に行う若者が、最近増えているのを感じます。
希望の持てる現象です。
そもそも、集団的自衛権の行使がどんどん拡大して戦争になったら、その被害を最もうけるのは戦場に行く「若い男性」ですからね。
彼らが危機感を持つのは、自然な事です。
有識者の方(半藤一利さんなど)は、「集団的自衛権は、戦争の抑止力にはならない。むしろ戦争の危険性が増す。」と言っています。
これにも、私は100%の賛同をします。
実際に中国は、昨日の安倍内閣の閣議決定を危険視し、対応をする(軍拡をする)ことを示唆しています。
安倍さんは、中国を抑えるというのを名目に、中国の周辺国と軍事提携をしたり、周辺国に日本の武器を売り込んだりしています。
冷静に見ると、とんでもなく危険な行為ですよ。
中国から敵国と認識されるのを避けられなくなるような、大変に危ない橋を渡っています。
かつてのアメリカは、『封じ込め戦略』という、ソ連を囲むようにして軍事同盟を結んでいく戦略を採りました。
そうやってソ連を包囲することで、ソ連を抑え込もうとしたのです。
しかし、それはソ連を抑えることにはならず、むしろソ連の軍拡を促進してしまい、むなしい冷戦(軍拡競争)をまねいてしまったのです。
安倍さんやその周りの人々を見ていると、彼らは真に日本の平和を目指しているのではないと思います。
私は、彼らの真意は次の4つだと思います。
①
戦時をアピールする(詐称する)ことによって、権力の強化を正当化し、統制的で抑圧的な社会を作ろうとしている
(戦前の日本に戻そうとしている)
②
戦争や軍隊(軍事訓練)に、男らしさやロマンを感じていて、それを大っぴらに賞賛できる体制にしようとしている
(軍国化しようとしている)
③
軍事産業は透明度が低く、隠れてぼろ儲けができるので、金儲けのために軍事化を進めている
(戦闘機や戦車など軍需品を作っている会社(三菱など)と、自民党は親しい)
④
アメリカのような、武力(暴力)で物事を解決しようとする価値観に共感しており、軍事大国になって覇権国になるのを目指している
(日本が世界を制覇・支配するのを、夢見ている)
安倍さんらを見ていると、こういう思想を持っていると感じます。
ぜひ冷静に彼らを見つめて下さい。
①~④に該当すると、気付けるはずです。