世界バレー2014の日本女子代表戦を観た
観ていて感じた事②
(2014.10.12.)

『世界バレー2014』の日本代表・女子の試合を観ていて感じた事、その後半記事です。

感じた事の1つは、『日本は体格で劣るので、出来るだけ早く勝負を決めた方がいい。3-0や3-1で勝てるように、最初から全力で飛ばした方がいい。』です。

日本の戦いぶりを見ていると、後半になればなるほど疲労が出て不利になっていると感じました。

今大会では、日本は2-1の状態までいくのに、4セット目を取られてフルセットまでもつれ込む事が多かったです。

4セット目では精彩を欠くのが常態化しており、よくない癖だと思いました。

日本は他の国よりも平均身長が低く、ジャンプ1つとっても常に全力で跳ばないと対抗できません。

そのため試合が長引くと徐々にばててきて、4~5セット目になると動きにキレがなくなりがちです。

これを自覚した上で、早めに勝負を決めてしまうスタイル(3-0での勝利を目指すスタイル)を確立したほうがいいです。

5セット目までもつれ込んだら諦めるくらいの気持ちで、ガンガン飛ばしていくのが勝率を上げる事に繋がると思います。

監督の采配は、強気に選手交代をしていった方がいいですよ。

正直に言って、采配には疑問を感じる事が多かったです。

勝負所ではスパイクを決められそうな人を投入すべきだし、流れが悪い時にも選手を代えたほうがいいのにと思いました。

あと感じたのは、『レシーブをもっと磨く必要がある』です。

見ていて気になったのは、相手のレシーブやトスが乱れて、相手が苦し紛れにスパイクを打ってきた時(つまりチャンスの時)でも、日本がきちんとレシーブをセッターに返せない事が多い点です。

非常にもったいないと思いましたよ。

レシーブが正確にセッターに行かないので、セッターが上手くトスを上げられず、結果的に日本のスパイクの成功率が下がっています。

これは改善しないと、どうしようもないです。

相手が強いスパイクを打ってきた時は、正確なレシーブが出来なくても仕方ないです。

でも、弱いスパイクの時には、完璧なレシーブをしないと。

リベロがレシーブ上手なのは当然として、それ以外の人も上手くならないと世界一は厳しいです。

現代表だと、新鍋さんがレシーブが上手いオールラウンダーとされていますが、けっこうミスをしていましたね。

新鍋さんは、サーブのミスも多いです。

日本の中で、最もサーブの成功率が低かったのではないでしょうか。

トスは上手いと思うし、スパイクもそれなりに出来ますが、サーブをあれだけ外されるとがっくりきます。

冷静に考えれば、日本はあれだけ身長が低いのに、よくやっていると思います。

身長が200cmとか、女子ではありえないような体格の選手も外国には居る中で、高いブロックに立ち向かっていく日本選手は凄いです。

バレーボールは身長差がもろに有利不利につながるスポーツなので、まともに試合を出来ているだけでも実は凄い事です。

でも、どうせなら優勝してほしいし、ここまでに挙げた3点を克服すれば不可能ではないと考えます。

私としては、ピンチ・サーバーとしてだけで出場する選手をベンチに置くのならば、スパイクやレシーブの上手い選手を置いてほしいですね。

サーブのスペシャリストよりも、色んな事のできる選手の方が、戦術に幅を出せると思います。

日本は、テクニックと戦術で勝負する以外に、道は無いと思います。

身長やパワーや体力では、外国に敵わないですよ。

現在のバレーボールは、拾って拾ってのスタイル(レシーブで頑張るスタイル)では勝てないです。

選手の身長とパワーが大きくアップしているので、押し込まれて最終的にはやられてしまうからです。

だから、攻撃的なスタイルを志向するハイブリッド・シックスは、目指す方向性としては正しいです。

精度を高めることですよ。

ハイブリッド・シックスは、多彩な攻撃を目指すものだから、セッターのクオリティが抜群に高くないと完成しないでしょう。

セッターは、様々な軌道のトスを上げつつ、ブロックでも頑張り、さらには隙をみてツーアタックまでしなければなりません。

「世界一のセッター」と呼ばれるだけの人が出てこない限り、日本が世界一になる事はないと思います。

セッターの育成が、最も重要ですね。

最後になりますが、前回のバレーボールの記事(2014年9月2~4日の日記)で指摘した「キャプテンである木村さんの、試合後のインタビューにおける受け答えがひどい問題」は、かなり改善されましたねー。

木村さんは、落ち着いて答えるようになったし、話す内容も向上しました。

やれば出来るじゃないですか。

私は戦術的な話が大好きなので、そういう話が増えたらさらに高評価しますよー。


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