衝撃! 我が家に、猿が遠征に来た
(2014.11.17~19.)

4日前の事です。

とんでもない事件が起きました。

我が家に、突如として猿が現れたのです!

本当にびっくりしました。

その日の朝6時前。

2階で寝ている私は、屋根でガサガサいう音で目が覚めました。

我が家の庭には、2本の柿の木があり、その実を食べにカラスなど7種類くらいの鳥が集まってきます。

我が家は、元々は1階建てだったものに小規模な2階を増築したため、2階から外を見れば1階を覆う屋根が広がっています。

そして柿の木は、東側に広がる1階部分の屋根と近接しています。

鳥達は、木の枝に当然ながら長時間止まりますが、その屋根にも止まる事があります。

そうした場合、屋根でけっこう動き回るのです。

カラスの場合、大柄な身体なのもあって、屋根をタッタッタッと歩く音が大きく、時にはガサガサと響く事もあります。

その屋根の響きは、私の寝室にも聞こえてきて、気になって寝られなくなる事があります。

別に被害は無いのですが、気になってしまった時は、私は窓を開けてプレッシャーをかけます。

するとカラスは、「アーッ」などと鳴いて、バサバサッと飛んで逃げていくのです。

その日の朝の音も、かなりうるさい音なので、無視する事ができませんでした。

「ちっ、またカラスだな。人が寝ているのに…。
 窓を開けてプレッシャーを掛け、追い払うか。」

私は眠いのを堪えながら、起き上がって音のする場所が見える東側の窓まで行き、サアーッと窓を開けました。

外はまだ薄暗くて見通しが悪く、近所の早起きの人も起きていないらしくて、人の活動する気配はありませんでした。

ここで、衝撃の展開が待っていました。

カラスが居るのだろうと思っていたのですが、窓の外に広がる屋根を見たところ、何らかの動物が居ました。

「ん?」と思って気を入れて見たところ、何と『猿』だったのです!!

向こうもこちらを見ており、しっかりと目が合ってしまいました。

身長は70cmくらいでしょうか。しゃがんでいるので、詳しくは分かりません。

私が驚いたのは、猿側に動揺がなく、近所の人と目が合った時みたいな、自然な態度を見せてきた事でした。

悪びれる感じや、怯える感じが、いっさい無かったですね。

びっくりしながら見ていたのですが、すぐに「他にも猿が居る」と気付きました。

柿の木から1匹が、「スタッ!」と小気味良い着地音を立てて、屋根に飛び移ってきました。

それを見ると、身長は45cmくらいで、明らかに小猿です。

その小猿は、取ってきた柿の実を、口にくわえていました。

かわいい感じもありましたが、こいつも態度がでかく、こっちが見ているのに平気な顔をしています。

さらにもう1匹が、どこからともなく走って現れました。

こいつは大人で、全員で3匹構成の『家族連れ』だと分かりました。

全員がいわゆる「日本猿」で、あの有名な顔つきをしています。

私はビビりながらも、何となく懐かしさを覚えました。

私の住む小田原では、山の方に猿が住んでいます。

場所によっては頻繁に現れるとの事で、私も1度だけ、山(豊臣秀吉が建てた一夜城の方)に行った時に、猿を目撃した事があります。

しかし、我が家がある住宅街まで猿が来るなんて、1度もありませんでした。

正に衝撃でしたよ。

動物園の檻の中にいる姿しか見た事の無い動物が、我が家の屋根に堂々とおり、さらに柿の実を採っているのには、本当に驚きました。

現実感がなく、夢の中の出来事のようでしたが、完全に現実でした!

驚きのままに観察を続けたのですが、彼らは特にこちらを意識する様子もなく、「ギャー」などと鳴きつつ、屋根で座ったり歩いたりしています。

気分が盛り上がると3mほど走り出し、ドタドタドタッと、トタン屋根が響く大きな音がしました。

そのうち、一番大柄な1匹が、屋根から2mほど離れている、遠くにある方の柿の木の枝にめがけて、「バアッー」と飛び移りました。

その跳躍力と、飛び移るのを恐れない勇気に、私は感心しました。

飛び移ると、葉っぱに隠れて猿は見えなくなりましたが、木全体がゆさゆさと大きく揺れて、移動しながら実を採っているのが想像できました。

木の凄まじい揺れっぷりを見て、「この感じじゃあ、全部の実を採られるな」と確信しました。

すでに私は、高枝はさみを使って、柿の実をほぼ採り終えています。

残りは10個もなく、脚立+高枝はさみで届かない高い場所(地上から4~6m)にばかりに実はあるのですが、猿は苦もなく高所の実を確保しているようでした。

私は、(これは家族に報告しないといけない)と思い、窓を閉めて、1階へと降りました。

時間的に皆が寝ているだろうと思ったのですが、リビングの照明が点いており、そこで母がTVを見ていました。

私が、「とんでもない事が起きた! 猿が屋根に居る! 3匹の家族連れで来ている。」と話すと、母は「猿だったのか。寝ていて部屋が揺れたので、地震だと思ってTVを点けた。」との返事です。

猿が居る場所は、母の部屋の近くなので、猿が走る際に揺れが感じられたらしい。

私達が話している間も、ドンドンッドンッと、屋根を走る音が聞こえてきました。

猿の居る真下は祖母の部屋なのですが、祖母は耳が遠いため全く気付かないらしく、一向に起きる気配はありません。

大きな音で飛び回る猿の音を聞いていると、我が家を襲撃された感もありましたが、打てる手も無いので、猿が満腹になって去るのを待つ事にしました。

「もう1回、観察しようかな」と母に言ったところ、「凶暴な奴もいるらしいから、止めておいた方がいい」と忠告されました。

見た限りでは凶暴な猿ではなさそうでしたが、そう言われると不安になってきて、観察する勇気が無くなりました。

寒いので2階のベッドに戻り、まだ眠いのでもう1度寝る事にしました。

布団の中で目を閉じつつ、(早く去ってくれよ)と願いました。

もし去らないままに時が過ぎて、近所の人が起きてくれば、大騒ぎになります。

私は、猿が外で出す音を布団の中で聞きながら、猿に対して(早めに去るほうが、お前自身にもいいんだぞ)と、忠告の念を送りました。

数分はドタドタッガサガサッと音が続きましたが、食事を終えたらしく静かになりました。

一気に音がしなくなったので、別の場所に移動したらしかった。

しかし、私の居る寝室のちょうど真上、2階の屋根から、まだ若干の気配が伝わってきます。

私は勇気を出して、ベッドから起き上がり、すぐ脇にある窓に手をかけました。

そして、「そおーっ」と静かに開けて、上を向いて2階の屋根を覗ってみました。

すると、大人の猿が1匹だけ残っていて、そいつがいきなり「ピョン」と飛び、1.5m位の距離にある、離れの屋根に飛び移りました。

離れの屋根は狭く、傾斜がややきついので、着地は難しいはずです。

しかし猿は、凄い身体能力(ボディー・バランス)をしており、軽々と楽々と、丸で平地を歩くかの様な気安さで、完璧な着地に成功しました。

2階の屋根および離れの屋根は、地上から6mの高さです。

落ちたら確実に怪我をする高さであり、そこでジャンプ移動をするなんて、私にとっては映画やTVゲームの世界です。

しかし猿は、その高さへの恐怖心を、微塵も感じさせません。

「ジャンプに失敗する可能性なんて、ゼロだ」という自信が、伝わってきました。

人間と同じ系統に属しながら、人間とは全く異なる身体能力を持つ猿に、畏敬の念を感じざるを得ませんでした。

その猿は、離れの屋根で少し腰掛けて休憩すると、悠々とした態度で、今度は2mくらい離れている隣家の屋根にめがけて「ビュウーー」と飛びました。

そして、「ダン!!!」という大きな音をさせて着地しました。

あまりの音の大きさに、(隣の人は飛び起きるんじゃないか)と思いましたよ。

でも、起きた様子はありませんでした。

その猿は、ごく自然体のまま隣家の屋根を移動し、私からは見えない位置へと歩み去って行きました。

前かがみで四つ足にて歩く後ろ姿を見送りましたが、その際に見えた尻はきっちりと赤かったです。

ちなみに、去って行った方向は、猿たちが住んでいると思われる山とは、反対方向でした!

(まだ遠征を続けるのか?! もうだいぶ明るくなってきているぞ。大丈夫なのか?)と、やや猿の事が心配になりましたよ。

猿の住所と思われる山は、我が家から1kmの距離にあります。

彼らは1kmも遠征し、途中で住宅地を抜けつつ、ここまで食料を取りに来たのでしょうか。

11月なので時期的に、まだ山にも食べるものがありそうですけどねー。

今までは1度も来ていない以上、何らかの異変が山にあった可能性もあります。

後で柿の木を確認したところ、小さくてあまり出来の良くない実が、3つだけ残されていました。

残りを食べにまた来るかと思ったのですが、数日経っても現れません。
他所で食料を確保できているのでしょう。

考えてみると、昔話には頻繁に猿が登場するし、最近でこそ珍しい存在ですが、猿は本質的には人間と共存する動物です。

現れたとしても、不思議ではありません。

いたずら好きの臭いもしましたが、見た感じだと良い奴らしく思えました。

1年に数回、柿の実を食いに来るくらいならば、私は受け入れられますねー。


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