川内原発が再稼働された 何の合理性もない愚行である
(2015.8.15.)

つい先日に、鹿児島県にある川内原発が再稼働されました。

国民の6割くらいが再稼働に反対する中での、世論を無視した行為であり、正に愚行です。

最近は、電力の不足はなく、電気料金もガス・石油価格が安値に落ちたのでむしろ下がっています。

つまり、原発を動かす理由とされてきた「電力不足」も「電気料金の高騰」も消滅しています。

少し前の新聞に、「太陽光発電の急速な普及により、原発数十基分の電力を確保できるようになった。 だから、今年の夏は電力供給があやうくなる場面は皆無だ。」と出ていました。

実際に、今夏は節電の要請や推奨はありませんよね。

日本の人々にはあまり自覚が無いのですが、震災後に取り組んできた「太陽光発電の普及」「節電の日常化」「火力発電所の増設」により、電力供給はもう万全です。

実のところ、電力供給の革命(脱原発)は成就しています。

ですから、震災後に歩んできた道を迷わずに進めばいいだけです。

それなのに(全く必要性はないのに)、自公政権(安倍内閣)は原発を無理矢理に復活させようとしています。
驚くことに、「原発をベースとなる電源にする! 将来的にも20%以上を原発で賄う!」と吠えています。

バカを見たいならば、安倍内閣の人々を見て下さい。

彼らは『日本を代表するバカ』です。

再稼働された川内原発は、以前から危険性が指摘されています。

私の日記でも、広瀬隆さんのお話を取り上げました。

ただでさえ原発は危険なのに、最近は川内原発の近くで噴火活動が頻発しています。

再稼働はリスクが高すぎますよ。
日本政府・原子力規制委員会・九州電力・地元自治体はそれを自覚しており、再稼働と事故後の対応について「責任の押し付け合戦」をくり広げています。

彼らが再稼働をするのは私欲のみに基づいたものなので、この合戦は本当に見苦しい。

規制委員会のトップである田中俊一さんに至っては、自分が無責任な行為をしている事に嫌気がさしている様で、記者会見では目が完全に死んでいます。

彼ら(原発推進派)には「自分たちは私欲100%の駄目な人間だ」との自覚があるらしく(一応は人間として機能している証でもある)、 記者らを前に原発の必要性を強調する時は、表情にも声音にも覇気がなく、目が死んでいる人が多い。

嫌ならば違う道を選べばいいのに。

彼らはカネのために身も心も捧げる人々で、生きながらの地獄を味わっている人々です。
決して真似をしてはいけません。

川内原発の再稼働については、川内市の人や鹿児島県の上層部には賛成派がかなりいます。

だからこそ再稼働が実現したのですが、私はその人々も「カネの亡者」だと思います。

川内市を取材すると、賛成派の住民は「再稼働すれば外から人が来るので、カネを稼げます。ようやくカネを稼げる状況になりますよ。原発の危険性には目をつぶります」と言う

これは冷静に見ると、『カネのためには命だって要りません。カネのためなら何でもします。』と云うのと大差ないセリフですよ。

メディアの取材を見ていると、川内市の賛成派は「自分たちは犠牲者だ」と考えているのが伝わってきます。
「生活が苦しいんだから仕方ないだろ。私たちも被害者です。」という態度なのです。

私はこれに違和感があるんです。

再稼働に賛成して、その恩恵を受けるのだから、政府や九州電力と同じく「加害者」じゃないですか。

もし川内原発で大事故があれば、間違いなく川内市の外にも(鹿児島県の外にも)被害は出ます。

川内市や鹿児島県の外に暮らしていて、心配をしている方は沢山おられると思います。
なにしろ神奈川県に暮らす私でも心配している位なのですから。

リスクが高いのに再稼働をする事は、多くの人にストレスを与え、心理的な傷を負わせているのです。
事故が起きていなくても、日々に被害を与えているのですよ。

カネのためにそのような影響のある行為を認めたのだから、川内市や鹿児島県の人々は「加害者」なのです。

ぜんぜんメディアはこの事を指摘しませんが、私はあえて言いましょう。

川内市と鹿児島県に暮らす再稼働に賛成した人々は、全世界に向けて『私はカネのために再稼働を認めた。カネのためにならば命も安全も捧げます。私はカネの亡者です。』と宣言したんですよ。

本当に恥ずかしい行いです。
同じ日本人として、私は心から恥ずかしく思います。

本日は8月15日(敗戦の日、終戦の日)ですが、当時の日本人が加害者なのに被害者ぶったのと、再稼働の賛成派が被害者ぶるのが、私にはだぶって見えてしまうのです。

原発と絡む暮らしをしてきた人々は、福島原発の惨状を見ているのだから、新しい道を歩まなければなりません。

苦しくても、歯をくいしばって新しい道に進まなければならない。

それが亡くなった方や避難生活をしている方に応える事なのです。

原発の再稼働を支持するなんて、避難生活をされている方々への侮辱ですよ。

「そんな恥ずかしい選択を、よく出来るなあ」と人間性を疑います。

上記したように、原発再稼働の必要性はありません。
純粋にカネ(利権)のためだけです。

九州電力は経営悪化を声高に主張して、それを根拠にしていますが、『経営が悪化しているならば、今までとは違うビジネスモデルを構築しなければならない』のです。

時代や情勢の変化によって今までのやり方では上手く行かなくなったのに、カネで政治を買収して何ら経営改善をしない電力会社を見ていると「組織として終わっているな、無能すぎる。そのうち消滅してもおかしくない」とすら思います。

私は思うのですが、もう電力会社が大企業で居続ける時代ではないです。

電力会社というと、かつては安定した大企業の代名詞で、株価は高値で維持され配当金もたくさんでした。
これからはそんな状況は無いです。

大手の電力会社たちは、規模を縮小して、電力需要が減っていく中でも利益を上げられる組織に変わりましょう。

これからは、さらに節電が進んでいくし、人々は自分で発電して電力を確保するようになっていきます。

大手の電力会社が伸びていく(成長していく)余地はないですよ。

時代の流れを読み取って、組織の在り方を変えていかないから、国民に痛みを強いる選択(原発の再稼働)をしてしまうのです。


日記 2015年7~9月 目次に戻る