レコード盤の音はやっぱり良いですねー
(2015.9.13.)

先日に、アナログ・オーディオを再開しました。

1年ほど前にレコード針の調子が悪くなって以来、アナログは休止してCDだけを聴いてきましたが、シュアーのM97xEを購入して復活させたのです。

で、愛聴してきたレコード盤をかけてみたのですが、『やっぱり音が断然よい!』。

アナログだと機器の状態がシビアに音に反映するので、折を見てレコードプレイヤー等の掃除をしようと思っています。

そろそろターンテーブルの軸受けの油を差し替える時期なので、やらなければ…。
あれ、結構大変なんだよなあ。

針は、本当はMC型にしたかったのですが、値段が高すぎる。

1.5万円で買える、良質の歴史あるMC型針がほしい。
出したらそれなりに売れると思うのですが。

値段が安いのでMM型のM97xEにしたけど、本当はMC型の繊細な音が好みです。

でも、ずっとレコード針を出し続けてきたシュアーへの敬意として購入した部分もある。

M97の特徴として、針カバーにブラシが付いていて、「そのブラシでゴミを取りながら聴く」という事ができます。

私はこれが気に入っていて、常用しています。
レコード片面を聴くとかなりの埃がブラシに付着するので、それを別のブラシで取り除くのを手順の1つに採用しています。

レコードで聴くと、音楽の感動の度合いが全然違う。

CDも「ブルースペックCD2」が登場して、ようやく芸術を表現できる力が備わってきた。
でもレコードをかけると、「ああっ、やっぱりこっちの圧勝だな」と思う。

響きの深さ、音の滑らかさ、リズムの自然なしなり、輝きのある音色。

ミュージシャンの息吹が感じられて、50年とか前の録音でも、古臭さの無い『新鮮な音』で再生される。

1960年頃に、レコード盤はステレオ対応に進化したのだが、この時期以降のレコードの音は今の最新のサウンドと比べても全く遜色が無いです。

別の言い方をすると、1960年頃からオーディオ界は、ほとんど本質的な進化(音質面での進化)はしてこなかったとも言える。

もういいかげんに、この事実を素直に認めたほうがいい。

そして、この50年ほどの間オーディオが停滞してきた理由を、きちんと検証したほうがいいです。

1970年代に入る頃から、「帯域の拡大(特に高音域)」とか「ダイナミックレンジの拡大」との言葉が、オーディオ界では踊り始めた。

それ以前から録音と再生時の音域拡大は図られてきたし、それ自体は悪いことではない。

だが、1970年代になると可聴帯域とされていない高音域までが対象となってきて、実音とは関係ないレベルでの競争になってしまった感がある。

この頃のレコードを聴くと、ジャケットや帯には「今度はこんな技術を使ってます、音質は格段に進化しています」と宣伝してあるのだが、1960年代と大差ないのです。

1970年代になると、音の良さを訴えるのに、グラフが用いられるようになった。
機械で測定したグラフを載せて、「見て下さい、こんなに測定すると改良されています」と訴えるのです。

だが、音を聴くと別に何ほどの事もない。

この不毛な技術革新が、現在に至るまで続いている気がしてならない。 

要するに、1970年代からは耳で聴いて良い音を判断するのではなく、機械が良い音を判断するようになってしまったのです。

ブルースペックCD2は、明らかに音が良いのですが、ここで用いられている技術は機械測定の重視派からは散々に叩かれた技術なのです。

ネット上には、こうした新タイプのCDを機械で測定して、「旧タイプのCDと、何ら測定結果は変わらない。音は良くなってない!」と書く方がたくさん居られる。

「機械のグラフではなく、音を聴いて判断してくれ。あんたは人間だろ。」と、私は思ってしまうのです。

良い音かどうかを、グラフで全て判断できるなら、音楽はすべてコンピュータで創ればいいじゃないか。

良い音の楽器と、平凡な音の楽器を、機械測定したら、おそらくほとんど違いは出ないと思う。

でも、耳の良い人ならばすぐに聴き分けられる。

数値だけを重視すると、おかしな方向に進んでしまう。

果物でも、糖度を測って良否を判断する人々がいるが、最近は甘すぎて美味しくない果物も出てきている。

我が家で採れる夏みかんと柿は、ぜんぜん甘いタイプではないが、自然な味で、店で売っているものとは異なる良さがある。

芸術の世界では、(芝居では顕著ですが)「自然さ」が重要なのです。

それなのに、オーディオの世界では不自然な音(グラフで測定して違いを見せる、一風変わった音。もしくはパッと聴いて目立つ音)が尊重されていると思う。

昔のレコード盤の音の方が、響きが自然なんですよ。

安心して長時間聴けるし、味わいがある。

CDの音は、基本的に冷たいと思う。

そこを改善しない限り、音の情報量が増えていってもレコードに追いつけないです。


日記 2015年7~9月 目次に戻る