TPP交渉 安倍政権はまたも国民を裏切った
(2015.10.24~26.)

日本国民の多くが注目していたTPPですが、先日に大筋で合意したとの報道がありました。

実際には、アメリカで反TPPの大統領候補が増えてきているし、カナダでは政権交代が起きたりと、まだまだTPPがどうなるかは分かりません。

日本でも、安倍内閣が(自民党が)次の参院選で大敗すれば、状況は変わります。

大手メディアはTPPの成立・発効を前提に話を進めていますが、甘い観測だと思っています。

さて。
TPPについては、安倍政権はこんな約束を国民としていた事を、思い出して下さい。

「重要5品目(重要5項目)は死守する。それが出来ないならば、TPPから離脱する。」

これは選挙戦の時に力説されており、自民党の最大の公約の1つだったのです。

(候補者によっては、「TPPには参加しない。それを約束する。」とすら言っていた)

私としては、TPPは多岐に渡るものなので、農業・畜産業の5品目だけを特別視すること自体がおかしいと思う。

だが、自民党が「これだけは守る! 信じて欲しい、これだけは守る! 何としても守る! 日本の防衛ラインのギリギリがここだ、ここを突破されてはいけない!」と言っていたので、『それがどうなったのか』を見てみましょう。

詳細は報道されているので省きますが、結論を言うと『ぜんぜん守れませんでした』

安倍晋三は、今まで何度も国民との約束を破ってきましたが、またまた裏切りましたねー。

正直な話、これは完全に予想できましたよ。

アメリカに逆らう事が出来ない、従順な下僕である安倍晋三らに、何を期待できるのか。

私にとっては、「安倍政権(日本政府)がアメリカの言うなりになること」も、「TPPからの離脱の道を封印すること」も、「妥協しまくった挙句に、国益は守ったと嘘をつくこと」も、分かっていました。

それ以外の展開なんて、想像できませんよ。

私が苦笑してしまったのは(予想を裏切られたのは)、「安倍政権が(甘利大臣が)途中から、TPPの『行司役』を演じ始めたことでした。

最終的にはアメリカの言う通りにするにせよ、一応は戦う姿勢は見せるかと思っていました。

ところが、交渉が佳境に入ったとたんに、日本は白旗を挙げて、レフェリーに転身してしまったのです。

これにはさすがに、目が点になりましたよ。

それも、アメリカ寄りのレフェリングをする、公平じゃないレフェリーなのですから、
タチが悪い。

行司役というのは、大掛かりな交渉では必要です。それは理解してます。

そして、行司役で存在感を示すのも、外交の1つのテクニックです。

だが、日本はTPP交渉の参加国では、アメリカに次ぐ2番目の大国なんですよ。

交渉している国の顔ぶれを見れば、アメリカの1強状態なのだから、日本がアメリカの正面に立ち弱小国を守りながら丁々発止のやり取りをするのが当然でしょう?

行司役は、力関係で4~5位にいる国が、存在感を出すためにやるものです。

何で日本がやるんだよ!!

はっきり言って、他の国々は呆れたと思いますよ。

中国などの交渉を遠くから見ている国も、「日本はやはりアメリカの属国なのだな」と感じた
でしょう。

このところ、ロシアは日本に対して態度を硬化させていますが、その理由は「何だかんだ言っても、いざとなったらアメリカの言う通りに動く国だ。そんな国と真剣に向き合う必要はない。」と見極めたからだと思います。

安倍さんらは、「新しい安保法制とTPPでアメリカと強固な関係を築いた。だから国際社会で発言力が増す。」と考えているみたいですが、それは違う。

きちんと自分で決断を下せない、『アメリカに国家の方針を決めてもらう国』だというのを、各国は見抜いていますよ。

表面上でどう接してくるかはともかく、本心では今の日本はバカにされていると思う。

だって、日本独自の立場とか考え方が無いんだもの。

死守する対象とされた「重要5品目」まで守れなかったため、いま日本では、安倍政権に対して非難の嵐が巻き起こっています。

当然の出来事です。

私がおかしいと思うのは、裏切られた人々(農業関係者など)が、「じゃあ、TPPに参加するのをやめよう」と言わない事です。

「仕方ない。その分、お金を出してくれ。(保護政策を出してくれ)」と、カネの話が始まってしまった。

まだ条約を国会で批准していないのだから、立ち止まり、進む道を変えることができるじゃないか。

過去において、海外からの輸入枠を増やした見返りに、保護策を打ったことが何度もある。

でも、農業の振興には繋がらず、利権が増えたのに過ぎなかった。

このままだと、同じ過ちを繰り返すことになります。

TPPから離脱して(条約を批准しないで)、日本の進む道をきちんと考えましょう。

TPPは、国際的な大企業の要望(利益)を重視するもので、一般の人々の生活向上を考えて起草されたものではありません。

そこに、根本的な問題があります。

『大多数を占める一般大衆の利益になること』という視点を基盤にしないと、本当の国際ルールにならないです。

TPPについては、「成立すれば、中国も焦って参加する」という意見がありますが、アメリカのニーズにばかり応えるものに、中国が参加するはずがない。

中国もロシアも、おそらくヨーロッパ諸国も、TPPのルールには賛同しないし、
何時までも入りませんよ。

「中国もやがて参加する」という極度の楽観論は、あまりに現実から乖離している。

アメリカ、中国、ロシアといった国々や、世界の多様な国々が参加するには、TPPのルールは相応しくない。

アメリカが神様として君臨する世界を受け入れられるのは、日本の自公政権など、
一部の対米従属家にしかできない事です。

世界の多様な国々が参加する新たなルール作りをするには、中国やロシアも入れて話を進めなければなりません。

そういう交渉で日本が行司役を務めるなら、私は大賛成しますよ。

結局のところ、今の日本はいざとなったらアメリカの言う事を「ごっくん、ごっくん」と飲みまくるので、中国やロシアには全く信用されていない。

だから、行司役は不可能です。

アメリカの家来としか見られていないのが、実状ですよ。

日本が世界で存在感を示したいなら、アメリカに付き従う姿勢を改める必要があります。

アメリカの家来なのに、行司役をしようとするなんて、茶番そのものです。

公平さのないジャッジになると、他の国々は気付いているのに、安倍政権やそれを支持する人々だけが気付いていない。

「頑張って皆のために汗をかいてます」とアピールし、それを本気で信じているのが伝わってくる甘利大臣は、見ていて痛々しい。

汗をかくなら、日本の農業を守るためや、弱小国の権利を守るために、してほしい。

アメリカというジャイアンに付き従い、そいつに怒られつつなだめる役をするのが、日本のする事なのでしょうか?

それが世界との、日本の付き合い方なのでしょうか?

TPPは、世界の人々のためにはなりません。

だから、この世界には要りません。

根本的に、大国がルールを押し付けるのは、もうやめましょう。

弱い国々の声に、大国は耳を傾ける必要があります。

この方向に進まないかぎり、世界で愛されるルールは生まれないでしょう。


日記 2015年10~12月 目次に戻る