記事の前半(①)では、『ワールドカップ・バレー』における女子代表の闘いぶりについて、感想を書きました。
ここからは、『ワールドカップ・バレー』での男子代表の感想と、開幕したVリーグ女子の感想を書いていきます。
男子代表を日記で取り上げるのは、初めてですね。
男子代表の試合は、半分ほど観ました。5~6試合です。
私は男子については全く興味がなかったのですが、バレーボール・チャンネルという番組で代表選手の顔ぶれを知り、皆が真面目にプレイしていたので好感を持ち、とりあえず観てみたのです。
まず驚いたのは、『チャラついている選手がいないこと』でした。
私が男子代表にずっと興味を示さなかったのは、成績が振るわないからではなく、選手が試合に集中していなかったからなのです。
会場にいる女性ファンの歓声に幻惑されて、試合中なのににやついたりし、乱れた髪型を直すのに神経を使っていました。
男子代表の試合を見ていると、「勝つことよりも、黄色い声援をたくさん浴びることを目指しているのではないか?」と、思わざるを得なかったのです。
「泥臭く勝ちにいくよりも、ファンの目もあるし爽やかにプレイしようぜ。負けてもいいよ。」との空気がありました。
「ここはアイドルのコンサート会場なのか?」と感じさせる、変な空気があった。
たいしたプレイをしていないのに、「俺はスターだ」と選手の何人かは思っているのが、伝わってきました。
そうして、バレーボールでは一番重要なポジションであるセッターが、ファンたちに完全に無視されていました。
それに選手も染まって、セッターをバカにしている感があった。
つまり、チームになっていなかったのです。
このダメダメな状態が、現代表では完全に克服されていました。
選手達は、試合に集中していたし、お互いをリスペクトしていました。
「ようやくファンとの悪しき馴れ合いから脱却したか。スタートラインには立てている。」
これが第一印象です。
で、「どんな試合をするのだろう?」と思いつつ観ていきましたが、なかなか良いのです。
攻撃も守備も機能しているし、ここで勝負するとのチーム戦術も明確になっていました。
清水邦広、柳田将洋、石川祐希の3人は、世界の強豪を相手にしても通用していました。
特に清水さんは、スパイク決定力はあるし、根性もあるし、サーブも上手いし、レシーブでも頑張るしで、感心しました。
男子代表で最高の選手だと思いました。
柳田さんは、身長は低いのに、高いブロックを前にしてもひるまない。
迷いなく思い切りスパイクを打てる、その気迫がすばらしいです。
サーブも強力なのですが、厳しいコースを狙うとミスが多くなりますね。
コースを狙ってもきちんとコートに入れられるようになれば、世界トップレベルのサーバーになれます。
石川さんは、「日本男子史上で最高の才能」と宣伝されていますが、確かにスパイクは素晴らしいです。
特筆すべきは、『腕の振りの速さ』です。
スロー再生にしないと見えない位に速く、あれは相手ブロッカーとレシーバーはコースが読めず苦戦しますよ。
彼は身体能力が高くて、動きに切れ味があります。
器用なので、バックアタックでも活躍していました。
ただし、レシーブ技術はまだまだです。
石川さんは、レシーブの練習に取り組むべきだと思います。スパイクはすでに世界レベルにあるので。
石川さんは傑出した才能を持っていると思いますが、「史上最高の才能」と言われるのには違和感がありますねー。
男子代表って、何十年も前ですが、オリンピックで金メダルを取っているじゃないですか。
私はその頃の代表を見たことはありませんが、世界一になったチームも過去にはいたのに、「史上最高」を安易に使ってよいのだろうか。
過去の名選手たちに、失礼な気がします。
上記の3人以外は、物足りなさを覚えました。
チーム力で(連係力で)補っていましたが、3人以外があの能力では、オリンピックではメダルは取れないでしょうね。
ネクスト4に入っている山内晶大さんと高橋健太郎さんも、まだまだと感じました。
レシーブは、日本は最も良い数字を出していたらしいのですが、私の納得できるレベルではありませんでした。
女子代表のクオリティには納得できましたが、男子代表は選手のレシーブ能力にばらつきがあり、安心して観ていられません。
リベロの能力も、世界一を目指すならば、もっと上げないといけないです。
ミドル・ブロッカーは、背は高いのに、活躍していなかったです。
私が今回驚いたのは、背の高い選手がブロッカーに揃っていたことです。
2m超えの選手が何人もいるなんて。
以前は、2mを超える選手なんてほとんどいませんでした。
さらに驚いたのは、けっこう俊敏なんですよ。
でかいけど動けない、という状態ではありません。
あの身長と俊敏性を持っていながら、なぜブロックでもクイック攻撃でも活躍できないの?
ブロッカーたちには、「俺は脇役だから、あまり活躍しなくてもいい」との勘違いがある様に見えました。
本当に勘違いだし、もっとやる気を前面に出してほしい。
セッターの深津英臣さんも、悪くはないのですが、ピンと来ないです。
何なのだろうか、胸に迫るものが全くないです。
女子代表の古藤と宮下が見せる熱いハートを、ぜひ見習ってほしい。
深津さんは淡々としすぎている。
トスしたボールに、「決めてくれ!!」と願うエネルギーが注入されていません。
ワールドカップ・バレーの男子代表の感想をまとめると、こうです。
「きちんと試合に集中しているし、以前よりは格段に良い。
とりあえず、途中でチャンネルを替えたくなる事はなかった。
ワールドクラスの選手は3人いるが、このままだとオリンピックでメダルは取れない。
メダルを狙うなら、スパイク、レシーブ、サーブ、ブロックの全てを、もっとアップさせる必要がある。」
あと、①(前回の記事)にも書いたのですが、右サイドが清水さん頼みで、代わりを担える人がいません。
右サイドの層が薄すぎます。
全体的に、ベンチ・メンバーの存在感が希薄で、スタメンを狙える感じがしません。
男子のVリーグは見ていないので、どんな選手がいるのか全然知らないのですが、他に才能のある選手がいるんじゃないかなあ。
ベストのメンバーを揃えているのだろうか。
ベンチにいる選手に、「俺は日本代表だ、コートに出て活躍してやる」との自信が見えないです。
さてと。
ここからは、10月に開幕したVリーグ女子の感想に入ります。
本日までに、開幕戦など6試合をTV放送で観ています。
残念ながら、デンソーと岡山の試合はまだ1試合も観ていません。放送されてないので。
開幕戦の2試合を観たときに、「おっ! 今シーズンは混戦になりそうだぞ。」と思いました。
各チームが、開幕の時点でかなりの完成度を見せており、昨シーズンよりも実力が拮抗していると感じたのです。
「今シーズンは、久光の独走は無さそうだな」と。
実際に、現時点では東レが少し抜け出していますが、勝ち点が団子状態です。
おそらく、終盤にかけて数チームが競り合う展開になると思います。
競り合うほうが観ている側は楽しいので、私は大歓迎しています。
監督や選手は大変なんでしょうけどねー。
ここからは、気になった選手をピックアップして書きます。
私は記事の前半(①)で、「セッターには意中の選手がいる。」と書きました。
まず、その人からです。
東レでプレイする「田代佳奈美さん」。
彼女が、意中の選手(私が才能に惚れ込んでいるセッター)です。
東レは、中道さんが引退したため、今シーズンから田代さんが完全な正セッターになりました。
で、そのプレイに大いに心を動かされたというわけです。
彼女については、最初に見た時から「良いものを持っているなあ」と感じたし、2015年1月30日の日記にて言及しました。
あれから順調に成長し、それもめざましいスピードで成長し、もはや日本女子で屈指のセッターになりましたね。
私はここで、1つの予言(予想)をしたいと思います。
「これから2年以内に、田代佳奈美は代表入りする。
代表に入ったら、すぐに欠かせない選手となり、今から3年後には代表の正セッターになっている。」
女子セッターは、今まではこういう状態でした。
土田さんが、最もトスのフォームがきれいで、トスに安定感がある。
レシーブ、ブロック、サーブも加えた総合力では、宮下さんがベスト。
ゲームの組み立て力と、精神的な落ち着きでは、古藤さんがいちばん。
すでに田代さんは、トス・フォームでは土田に肉薄し、総合力でも宮下に迫ってきています。
プレイには安定感があり、どんな場面でも動揺しない。
ナンバーワンの存在になるのは、時間の問題でしょう。
田代さんは、最初から精神的に落ち着いている人でした。
セッターは経験が重要なポジションで、若手は不安そうにする人が多いのに、彼女はそうじゃなかった。
私は、その尋常でない落ち着きぶりに、代表で長くセッターを務めた竹下の面影を感じるのです。
大抵の選手はミスすると申し訳なさそうな顔をして、チームメイトに謝ります。
田代さんは、平然としています。
いちおう謝るが、ミスを気にしていないのが見ていて分かる。
謝らないのが良いと言っているのではありません。
ミスしても動揺しない強心臓ぶりが、「こいつは大物だ、大舞台でやってくれそうだ」と期待させるのです。
彼女は、体型でも恵まれていると思います。
彼女は足が短くて、足が太くて筋肉質で、下半身がどっしりしています。
セッターは、味方のレシーブが乱れると、猛ダッシュでボールの落下点に走らないといけません。
その際には、上空のボールを見るという不自然な体勢だし、両手は高く上げてないといけません。
そして落下点に来たら、一気に足をストップさせて踏ん張り、身体を伸ばしてトスを上げます。
この一連の動きでは、下半身の安定がすごく重要なのです。
私は中学時代にセッターをしていたから分かるのですが、「走って落下点に行き、急ストップしてトスを上げる」という動作の中で、身体の軸がぶれてしまいます。
安定した姿勢を保つのが、とても難しいです。
田代さんは、この点で優れています。身体の軸がぶれていません。
彼女は、常に重心が低いです。あれは足が短かくて太いからだと思います。
(彼女のお尻は大きいが、それも貢献しているかもしれない)
見栄えはよくないが、セッターに向いている身体つきです。
セッターは、ボールの落下点を瞬間的に見極めて、前後左右にササッと素早く足を運び、重心の低さを保ったまま、最適のポジショニングをする必要があります。
地味な存在ですが、要求される身体能力はとても高いです。
無駄のない動き(切れのある動き)をすればするほど余裕を持ってトスを上げられる(精度の高いトスを上げられる)から、常にさぼれません。
だから、どうしても身体に疲れが溜まってきます。
でも、さぼると仲間や監督に怒られてしまう。
さらに、この無駄のない動作の中で、出来るだけ味方選手の状況(誰がスパイクを打てる体勢を整えているか)も把握しなければなりません。
めちゃめちゃ大変なんですよ、セッターって!
一番ボールに触るポジションなので、出来が成績に直結します。
だから調子がでない日には、すぐに監督や味方選手から「トスが低い」とか「ちゃんと上げろ」とダメ出しを食らいます。
そうして、最高のトス精度やトスの組み立てをし、勝利に大きな貢献をしてみると、「今日はアタッカーの出来が良かった」と言われてしまいます。
たまにチームメイトから「お前のトスは打ちやすい」と褒められる時が、唯一の救いという、報われないポジションなのです。
セッターの重要性を知り、そこを観ていける事が、バレーボールを真に楽しむための大きなステップです。
セッターの動きに注意していると、トスを上げる動作の中でサボっている人と、全然サボらない人の違いも見えてきます。
ぜひセッターの足運びや、トスを上げるまでにどの様なポジショニングをするかに、注目してみて下さい。
話を田代さんに戻しますが、彼女は身長がそれなりにあり、ブロックやツーアタックでも期待できます。
レシーブも上手いし、サーブはぐんぐんと良くなってきました。
さらに頭も良くて、ゲームの組み立ても如才ないです。
要するに、弱点がありません。
で、所属チームで正セッターになったばかりで、まだまだ伸びしろが豊富にあります。
彼女が大怪我をするか、もの凄い新人が現れるかしない限り、日本代表のセッターは数年以内に「田代が中心」になります。
私は、彼女にとても期待しています。
ただ1つ気になるのは、「宮下はもの凄い負けず嫌いだ」という事です。
田代が伸びてきたら、宮下が発奮して爆発的な成長をする可能性はあります。
宮下さんは、代表メンバーで最も勝ち気な人物だと見ています。
シンプルなショートカットで素朴さを醸し、くりんとした目の可愛い顔をしていて、控え目な態度に終始しているが、騙されてはいけません。
あの人は、内面に情念の炎がメラメラとある。
「宮下さんって、勝ち気なんですか?」と訊いたら、爽やかな笑顔で「そんな事ないですよお~」と答えると思いますが、騙されてはいけません。
浅田真央と宮下遥、この2人は信じられないほどの負けず嫌いで、怒らせたら怖い。
私は、もしこの2人に出会う機会があったら、完全にビクついてしまうでしょう。
彼女たちの正体を知っているだけに、完全にビクついてしまうでしょう。
宮下さんが『強力なライバルの出現による爆発的成長、成長限界のアップ』の特殊イベントを発生させたら、田代の代表正セッターは危うくなります。
さて。
話を次の選手に移しましょう。
私が気になった選手は、トヨタ車体の「山田真里さん」です。
今シーズンのVリーグの開幕戦を見た時、私が最も衝撃を受けたのは、『トヨタ車体のスタメンのリベロが山田だったこと』です。
同チームには、W杯で大活躍した佐藤澪がいるので、彼女が当然スタメンだと思ったのに、そうじゃなかったのです。
山田さんはけっこう身長があり、昨シーズンは普通のプレイヤーで(リベロ登録ではなく)出場していました。
私は、「もしかして佐藤は怪我をしたのか?」と思ったのですが、佐藤は元気な表情でベンチにいました。
トヨタ車体の監督は、泉川正幸さんなのですが、彼は試合中にほとんど指示を出さず、いつもチームの輪から外れた所にいて、困ったような顔をして置物の様に立ち尽くしています。
あまりに指示を出さないので、「この人は大丈夫だろうか…」と気になっていました。
で、佐藤澪が元気なのにベンチに置いているのを見て、「泉川は無能なんじゃないか」と思わず疑ってしまったのです。
ところが。
試合が始まり、山田さんの動きに注目していたところ、『めちゃくちゃポジショニングが良い』。
こぼれ球を、ばんばん拾う。
さらに、レシーブの精度がとても高く、『セッターがトスを上げやすい最適の高さと速さで、ボールを渡していく』のです。
特筆すべきは、そのレシーブの『ボール・タッチの柔らかさ』。
こんなに柔らかいタッチでレシーブする人は、今のVリーグのリベロにはいません。
実は、佐藤あり紗、座安琴希、佐藤澪といった日本のトップレベルのリベロについて、私が不満だったのは、「レシーブしてセッターに渡すボールが、少し固いこと」でした。
セッターの視点から見た時に、「もう少し配慮した、柔らかいボールがほしいなあ」と思っていました。
その柔らかい配慮のあるボールを、山田さんは出していたのです。
私は「おおっ! すごいじゃないか!」と感心し、「これなら佐藤を外すのも理解できる」と思いました。
私は、初めて泉川監督が良い仕事をしている姿を目撃し、「あっ、ちゃんと監督らしい事が出来るんだ」と思ったのでした。
すっかり感心し、目が山田さんに釘付けになっていました。
そうしたら、何と、彼女は負傷してしまい、途中交代してしまった!!
その後は佐藤澪が代わりに出てきて、リベロをこなしました。
次のTV放送した試合では、山田さんは復帰していたが、リベロ登録ではなくなっていた。
何とも切ない展開です。
1日だけの幻のリベロだったのか。
トヨタ車体では、もう1つ、リベロについて怪現象が起きています。
佐藤澪のそっくりさんが、いるのです。
上記した山田が負傷した試合の、次の試合でのこと。
トヨタ車体のリベロには、当然ながら佐藤が入ると思われました。
で、試合を見ていると、やはり佐藤がコートにいました。
ところが!! リベロの顔がアップになると、『佐藤と少しだけ顔が違う』のです。
コートでの動きぶりや、体型は、佐藤なのに、どういうわけか顔だけが佐藤と少しだけ違います。
カメラ映りの問題かと思ったのですが、そうではない様なので、「もしかして、佐藤澪は整形したのか?」と思いました。
だが彼女は、常に化粧っ気が全くなかったし、整形するタイプには思えません。
私は混乱しながら、さらに観察を続けました。
すると、リベロの背番号が頻繁に変わっているのに、気付きました。
よーく見ると、髪形も変わっています。
徐々に、『佐藤にそっくりな人がいて、その人と交代しているらしい』と判ってきました。
そのそっくりさんは、榊原美沙都という人物らしいです。
佐藤の影武者の印象が強く、本当にそのような人物がいるのか、まだ確信できていません。
佐藤と完全に見間違えることから明らかですが、そのそっくりさんはかなりの実力を持っています。
つまり、トヨタ車体には、良質のリベロが3人もいます。
私の見るところ、NEC、デンソー、上尾の3チームには、優れたリベロがいません。
(デンソーの今シーズンはまだ見ていないので、デンソーについては確定情報ではないです)
トヨタ車体から引き抜いたらどうだろうか。
山田真里さんは、素晴らしいレシーブ能力を持っていますが、このままだとそれを活かせずに終わる気がします。
(リベロ登録でない時は、守備固め用のスーパーサブで使われており、出場時間はわずかです。ほぼ飼い殺し状態です。)
「チャンスをもらえれば、日本で最高のリベロになれる可能性がある選手」と、私は感じています。
だから、才能を評価しリベロで使ってくれるチームに移籍したほうが良いと思います。
ここまででかなりの長文になってしまったが、あと1人、どうしても触れずにはいられない選手がいます。
それは、トヨタ車体の「竹田沙希さん」です。
Vリーグを観ている方ならご存知だと思いますが、竹田さんはリーグで最も存在感のある選手の1人です。
彼女はチームのキャプテンを任されていますが、常に情熱的で、そのキャプテンシーは久光スプリングスの熱きハートの座安も全く歯が立たないほどです。
竹田さんは、とにかく手を抜かない人で、全力プレーを続け、チームメイトに声をかけ続けます。
タイムアウト中も泉川監督を輪の外に放置し、彼女が選手に指示を出しています。
すでに書いたように、泉川さんは、ほとんど選手に指示を出しません。
選手を信頼しているのか、アイディアが無いのか、選手たちに全権を委任している状態です。
なので、試合中に監督をしているのは、竹田キャプテンになっています。
私は敬意を込めて、彼女を「竹田監督」と呼ぼうと思います。
竹田監督は、よく見るとけっこう美人なのですが、そんなものは完全にかなぐり捨てています。
チームのために全てを捧げています。
その姿勢には、感動せずにいられません。
彼女は声が大きく、声が低くて太いので、タイムアウト中の指示が全てマイクに拾われます。
「この1本だよ!」とか「みんなで拾おう!」とか、気迫を漲らせながら言うのですが、その姿はとてもかっこ良いです。
選手たちもそう思うらしく、彼女に心酔しているのが伝わってきます。
指示が精神論ばかりに傾くのが、彼女の可愛いところです。
他の監督がそんな指示をしていたら、「ちゃんと戦術や技術の部分も分析して指示しろよ」と思うのですが、彼女だと許せてしまう。
もし私がチームメイトでも、あの一途さを前にしたら、指示に頷くしかないでしょう。
彼女にはカリスマ性があります。
竹田監督は、スパイクもレシーブもかなりの腕前で、サーブも上手いです。
私は最初に見た時から、「良い選手だな、一皮むければ代表に入れるほどだ」と思っています。
ただ1つの弱点が、「体力がないこと」です。
試合開始から20分もすると、息が切れてきて、身体が前かがみになり姿勢が乱れてしまうのです。
彼女の性格を考えると、練習でサボるとは到底おもえません。
だから20分で息が切れるのは、不自然です。
彼女は、試合中ずっと声を出し続けています。
チームメイトを鼓舞するのに必死で、片時も休みません。
私は、「声を出すのに膨大なエネルギーが注がれているため、口からきちんと酸素を取り込むヒマがないのではないか」との疑念を持っています。
竹田監督は、試合中の負傷交代が多いです。
この間の試合でも、足をつっていました。
これは、頑張りすぎで、酸素を取り込むヒマがないからだと、私は見ています。
冷静に見るならば、彼女はもう少し落ち着いてプレイし、もっとチームメイトに役割を委ねたほうがいいです。
だが、そうなっては面白くないのも、また事実。
竹田監督の奮闘は、Vリーグの名物の1つだからです。
ここまで読めば理解してもらえるはずですが、トヨタ車体はとても個性的なチームで、見飽きることがありません。
あまり勝てず下位に低迷しているのが、とても残念です。
昨シーズンは最下位となり、2部に降格する危機におちいりましたが、私は気に入っているチームなので、「1部に残ってくれ」と思っていました。
そうしたら、残留をかけた2部のチームとのプレイオフで、見事に勝利しました。
竹田監督は、素晴らしいものをたくさん持っており、キャプテンシーは日本女子でナンバーワンです。
体力をつけつつ、呼吸法を学んで、代表入りを目指してほしいです。
最後に、「江畑幸子さん」の動向に触れます。
彼女は海外リーグでプレイしていたのですが、今シーズンから日本に戻ってきました。
私は、「江畑は日本で最高のアタッカーの1人」と思っているので、「日本に帰ってこいよ、そうしたらプレイを観られるじゃないか」と願っていました。
その願いは叶ったのですが、驚きの展開が待っていました。
彼女は、1部のチームに加入せず、2部のチームを選んでしまったのです。
石川県がホームタウンのチームで、私の全く知らないチームだし、2部はTV放送もありません。
「せっかく帰ってきたのに、観られないじゃないか」と、がっかりしています。
彼女なりの決断なのだろうし、尊重はするけども。
まだ書きたいネタはあるのですが、長文になったので今日はここまでにします。
もう少しVリーグ女子のTV放送を増やしてほしいなあ。
昨年よりもクオリティは上がっていて、けっこう見応えあるのに。