12月9日の日記で浅田真央さんを取り上げたので、その直後に行われたGPファイナルは熱心に観戦しました。
私は9日の記事で、「彼女は表情が冴えず、いま不調の状態だ」と書きました。
残念ながらそれが演技に現れ、最下位となりましたね。
でも、美しい演技でしたよ。
浅田さんは、自分の出来と順位に激烈な不満があったようで、フリーの演技を終えた後のインタビューでは、とても苦しそうな悲しそうな顔をしていました。
疲労も溜まっているようで、目の下に出来たくまは、真っ黒で深く刻まれていた。
9日の記事では、「彼女の落ち込む姿も、見慣れてきたら味があると思える」と書きました。
だが、ここまで落ち込まれると、さすがにショックを受けました。
私の心も若干ながら折れそうになった。
冷静に見れば、現役に復帰してすぐに最高難度のプログラムに挑戦する事は、無理がある。
その無謀といえる事に立ち向かっていくのが、彼女の素晴らしい所で、批判する気はないです。
どれだけジャンプ・ミスをしようが、私は彼女を賞賛する。
失敗した姿をさらすリスクを恐れないその気高き姿勢は、女王と呼ぶに相応しい。
だからこそ、6位で終わろうが、自信に満ちた優雅な姿をしていてほしいです。
落ち込みすぎだわー、真央ちゃん。
彼女のフリーでの演技は、けっこう良かったと思う。
だが、点数は伸びなかった。
私が思うに、点が低かったのは、ジャンプの事ばかりに気持ちがいき、蝶々夫人にぜんぜん成れていなかったからです。
演じることが、出来てなかった。
私としては、ジャンプの難度を1回落として(ジャンプの構成を易しくして)、演じることに集中したほうがいいと思う。
それをすれば、楽しく滑れて、調子を取り戻せるはず。
だが、真央さんは少女の頃から、ジャンプに情熱を傾けてきた人。
ジャンプに対する思い入れはハンパじゃない。
それも理解しただけに、ジャンプ難度を落としたらいけない気もする。
彼女は、復帰した時は絶好調だったが、徐々に調子を落としてきた。
これは、疲労の蓄積が大きいと見ています。
身体つきを見る限りでは一時引退する前とあまり変わらないが、おそらく筋力や持久力がまだ戻ってきていないのでしょう。
だから、大会をこなしていくにつれて、コンディションが落ちてきてしまったのです。
練習量を増やしても、体力が付いてくるまでは、ジャンプの精度はなかなか上がらないと思います。
今は、焦ってはいけない。
じっくりと力を蓄える時だ。
浅田さんは、見かけによらず、かなりの小心者らしい。
彼女を観察する中で、そう確信するようになってきた。
おそらく、大会の前になると寝られなくなるタイプなのだと思う。
あのもの凄い目のくまを見ると、そう考えるしかない。
私も緊張すると寝られなくなるタイプなので、親近感を抱きます。
これを克服するには、結果に対する執着を捨てることと、どんな事もプロセスの1部でしかないと理解することです。
浅田さんの実力は、遺憾なく発揮すれば1位になれるレベルにある。
だから、1位になれない大会があっても、「プロセスの1部」だと思えばいい。
毎回1位になる(最高の演技ができる)なんて、不可能ですよ。
それなのに、落ち込みすぎ。
そこが可愛いところでもあるのですが。
まとめになりますが、もっと笑顔を見せてほしいし、あまり落ち込みすぎないでほしい。
せっかくの美人が台無しだ。
GPファイナルで優勝したメドベデワさんは、まだ16歳だがステップワークもジャンプも高いレベルにある。
私は驚きました。
レベルの高い新人が次々と出てきている中、浅田さんが優勝するのは容易ではないです。
だから、焦らずに力を蓄えてほしいです。
9日の日記に書いたように、アーティスト浅田は、他の人には無い世界を創れる。
現状でも充分に美しい。
あそこまで必死に演技する人は、他にはいない。
羽生さんよりも上だと思う。
得点とか順位に関係なく、私は浅田真央を敬愛します。