今日は、日本サッカーについて、いくつかの話題で書こうと思います。
まずは「天皇杯」です。
優勝したのは、ガンバ大阪でしたね。
私は準々決勝から観戦を始めましたが、ガンバは宇佐美さんが得点を取るなど復調していて、それが印象的だった。
宇佐美さんは、ハリルホジッチが「体脂肪がどうたら」とか「守備でサボる」とか難癖をつけた結果、不調期に入っていた。
所属するガンバでも守備的になり、自陣深くまで戻る回数が増えたため、得点が激減していた。
私はそれを憂慮し、「宇佐美に守備力を求めてどうする、あの攻撃力を活かす工夫こそが大切」と苦言を呈していました。
天皇杯では(私が観た年末~元旦の数試合では)、宇佐美さんは前線に居続けて、攻撃重視で活動していた。
そして、得点を決めていた。
長谷川監督は、私の意見に賛同してくれたのだと思う。
天皇杯の決勝は、パトリックさんが2得点し、2-1でガンバが勝った。
宇佐美+パトリックは、とても相性が良いですね。
先日に、「パトちゃんは、日本代表入りを望んでおり、日本国籍を取得しようと考えている」とのニュースが飛び出た。
彼が代表に加われば、CFの層が厚くなる。
特にポストプレイは強化される。
一刻も早く、国籍を取得してほしい。
それにしてもパトちゃんは、天皇杯・決勝では本当に惜しかった。
解説者の早野さんも冷静に指摘していましたが、「パットトリック」の偉業を、あと少しで達成できるところでした。
いつも思うのですが、早野宏史さんは本当に真面目な解説者ですね。けっして遊びを入れない。
そのために、実況や司会進行をする局アナたちに、深い安心感を与えている。
早野さんが笑いを取ろうとするなんて、想像できない。
まして「ダジャレ」をするなんて、天地がひっくり返っても無いでしょう。
この認識が定着しているため、局アナは「早野さんが冗談を言うなんて、100%ない」と考えている。
もし早野さんがジョークを飛ばしたら、局アナは想定していないので全く対応できず、寒い空気がスタジオを覆うことになるでしょう。
さて。
日本でいま一番強いクラブ・チームは、サンフレッチェ広島。
だが、天皇杯では決勝に進めなかった。
この理由は、直前にあったクラブW杯での激闘で疲労が蓄積し、離脱する選手が何人も出たためです。
サンフレッチェは、クラブW杯の前にも、Jリーグのチャンピオン・シップを戦っていた。
日本サッカー協会は、大会日程の調整をもっと図るべきでしたよ。
サンフレッチェの過密スケジュールは、異常なものでした。
私は、Jリーグの2ステージ制に賛同していません。
盛り上がって集客できるのは分かるが、1ステージが短すぎる。
集客力を上げたいならば、Vリーグ女子みたいに競技レベルを上げてくれ。
今のJリーグの手法は、つまらない商品(試合)を、パッケージを見栄えのするものに変えて、内容に差はないのに新商品として売り出す、アコギなやり方に感じてしまう。
Jリーグについての不満は、ここからさらに爆発します。
覚悟してほしい。
私の地元のチームである『湘南ベルマーレ』。
このチームは、独自の攻撃的なサッカーを展開し、上位に食いこんで旋風を起こしました。
私は誇らしく思い、秘かにこう野望をたぎらせていた。
「面白いチームに進化してきたじゃないか。
よしっ、そのうちに平塚から私の住む小田原に本拠地を移そう。
そうすれば、私が自転車で会場に行ける。
名前は、フウマー小田原に改名だ。
単なる我儘なアイディアじゃないぞ。
小田原は観光都市の1つで、新幹線も止まる。
西神奈川の中心地なのだ。
湘南には海とサザンオールスターズくらいしかないが、小田原には城があり、山と海があり、すぐ近くには箱根もある。ポテンシャルの次元が違う。」
この遠大な計略の一環として、「海外で干されている柿谷選手を、日本に戻し湘南ベルマーレに加入させること」も、先日の日記で提案した。
ベルマーレ特有の豊富な運動量で相手をかき回した後に、CFの柿谷がテクニックでしとめる(点を取る)。
この戦術を考えていた。
ところが、だ。
ベルマーレの経営陣は、とんでもない事をしたのです。
(※注意
次の1文は、移籍情報を入手していないベルマーレ・ファンには、衝撃的なものとなる。
心臓発作を起こさないように、十分に深呼吸し、心の準備をしてから見てほしい。)
湘南ベルマーレは、本来ならば力を蓄えるべきシーズンオフに、『永木亮太、遠藤航、秋元陽太』という、チームの中軸を担う3選手を、一気に放出してしまった。
私はこの情報を知った時、「ベルマーレは自殺をはかった」と思いましたよ。
一番活躍している選手を、チームの核となっている選手を、それも3人同時に、放出する。
私は、長らくサッカー界を見てきたが、こんなに自滅的なチーム改造は見たことがないです。
ベルマーレ・ファンの子供で、ユニフォームを買った人は、6~7割は永木か遠藤の背番号を選んでいると思う。
この子供たちは、今とても困っているはず。
ベルマーレの選択は、ファンに喧嘩を売っていると言ってよく、裏切られたと感じてファンを辞めた子供も多いのではないか。
永木、遠藤、秋元の3人は、ベルマーレの中で最も日本代表に選出される可能性が高かった。
そういう「おいしい選手」を、1度に放出するなんて、頭がおかしいと言われても仕方ない。
「予算が足りない」と言い訳するのだろうが、以前に比べて観客数は増えており、予算は確実にアップしているはずです。
スター選手を移籍させずにやりくりするのが、チーム・マネジメントの基本。
ベルマーレの経営陣は、「無能」を評されても仕方ない。
移籍を選んだ3選手も、どうかしている。
移籍先はJリーグの別のチームであり、ステップアップでも何でもない。
スペインリーグの1部など、世界最高峰のリーグに移籍するなら、私だって納得します。
文句なしにステップアップだし、「頑張って活躍しろよ」と拍手で送り出しますよ。
だが移籍先は、鹿島、浦和、東京です。
ベルマーレのライバルチームにすぎず、世界の視点から見れば「同じレベルのチームへの移籍」にすぎない。
私は、『簡単に移籍を選ぶ選手と、それを賞賛する今のサッカー界の風潮』に、とても腹が立っています。
育ててくれたチームと、チームを底辺から支えているファン達に対して、これほど失礼な話はないからです。
永木、遠藤、秋元の3人は、ベルマーレでチャンスをもらい成長してきた。
深い恩義があるはずなのに、よくも同レベルのライバルチームに移籍できるものだ。
浦和などに移籍する選手には、「優勝を狙えるチームでやりたい」とか「ステップアップしたい」と発言する者が多い。
とんでもない発言だ。
優勝をしたいなら、自分の力で優勝を掴めよ!
ステップアップしたいなら、まず今いるチームで圧倒的なプレイを披露しろ!
「優勝したいから移籍する」というのは、「私は、自分の力ではチームを優勝に導けません」と言っているのと同じだ。
はっきり言おう。
マラドーナやジダンやメッシなら、Jリーグのどのチームに加入しても、圧倒的な個の力とリーダーシップで、優勝させてしまうでしょう。
私に言わせれば、「優勝したいから移籍する」というのは、負け犬の発想です。
「俺の力でチームを優勝させてやる」と思う事のできない奴に、ステップアップなど不可能だ。
つい先日に、セレッソ大阪にいた山口蛍さんは、ドイツリーグに移籍した。
「彼は逃げた」と、私は考えている。
彼のいたセレッソ大阪は、J2に居り、J1昇格ができなかった。
もう1年J2でやるのが嫌なので、ステップアップを理由にして、ドイツに逃げたのだ。
J2屈指の戦力を有するセレッソで、キャプテンを任されてチーム作りに大きく関わった中で、J1に上げることができなかった山口蛍。
そんな男がステップアップのための海外移籍など、ちゃんちゃらおかしい。
海外に行くだけで持て囃すメディアたちも、どうかしている思う。
はっきり言って、オーストリア・リーグとかオランダ・リーグなんて、Jリーグと変わらないよ。
イタリア・リーグとかイングランド・リーグの1部でも、Jリーグと差のないサッカーをしているチームはある。
スペインの1部リーグは、どのチームも凄い。
あそこが、世界最高のリーグだ。
だからこそ、ほとんどの日本人は行こうとしない。
少し話は変わるが、私は「本田や香川は逃げている」と思ってます。
世界最高の舞台(スペイン・リーグ)の存在を熟知し、そこに挑戦できるチャンスをもらっているのに(オファーがあるのに)、行かないからです。
スペイン・リーグに挑んだ日本人は、皆がKOされてきた。
ハフナー・マイクなんて、1ラウンドでKOされてしまった。
だから、いま活躍している乾は、凄いよ。
もっと評価されてしかるべきで、偉大なことを成し遂げている最中だと思う。
ハフナー・マイクも、1ラウンドでKOされてしまったが、私は評価していますよ。
「彼には根性がある」と。
「世界最高の選手を目指す」と本田らは言うが、それならスペイン・リーグに挑戦しなければならない。
それが分かっているのに、行かないのだから、『逃げている』のです。
ぶっちゃけた話、「行っても通用しない」と、心の中で思っているのだと思う。
すでにかなりの地位を築いている本田らは、「行って惨めな姿をさらすくらいなら、逃げてしまおう。現状で十分に満足している。」と考えているのでしょう。
山口がドイツリーグに逃げたのも、永木らがJリーグの別のチームに逃げたのも、根っこは同じだ。
「自分には、チームを優勝に導く力が無い」と考えた結果だ。
本当に自分の力を信じていたら、自分を育ててくれたチームがリーグ優勝するまで頑張り続けて、その後にはスペイン・リーグに挑戦するでしょう。
残念ながら、そんなサッカー選手は、日本男子には1人もいない。
私は、今の日本のサッカー選手たちの意識(発想)に、失望をおぼえています。
なぜ選手たちは、スペイン・リーグに挑戦しないのか。
なぜJリーガーたちは、「今いるチームは選手の陣容では劣るが、俺の力で優勝させてやる」と思わないのか。
選手達の志の低さが、私は悲しい。
海外に移籍することを、否定する気はありません。
だが、移籍したいならその前に、Jリーグの年間ベストイレブンを3年連続で獲れ。
Jリーグで圧倒的な成績を出せない者が、世界の舞台で活躍できるはずがない。
遠藤保仁は、10年連続でベストイレブンに入った。
こういう選手が、海外挑戦の切符を得るべきなのです。
もしメッシやスアレスやネイマールがJリーグに居たら、40得点はすると思う。
メッシなんて、チームメイトが優秀でマークが集中しないなら、60得点だって不可能ではないと思う。
3年連続でJリーグ得点王になったことで、大久保さんはレジェンドの仲間入りをしたが、これ位の偉業をしてから「世界一の選手を目指すために海外に挑戦する」と言ってほしい。
Jリーグの環境は、決して悪くないです。
むしろ世界全体の中では優れていると思う。
その恵まれた環境で、誰もが唸る圧倒的なパフォーマンスを披露してくれ。
世界に挑戦するのは、それからでいい。
はっきり言って、今の日本男子サッカー界の意識(価値観)では、100年経っても世界的なスーパー・プレイヤーは出ない。
選手も経営陣も監督も、「周りの環境」ばかり気にしているからです。
結果が出ないと、自分を取り巻く環境のせいにする。
だが、サッカー・シューズが無いとか、サッカーボールの代わりにゴミを蹴っていたとか、そんな環境からでも凄い選手は誕生してきた。
スーパー・プレイヤーを生み出すのは、環境ではなく、本気の努力です。
話を、湘南ベルマーレに戻します。
チームの中心選手を3人も同時に放出するなんて、やってはいけない。
選手も、自分を育ててくれたチームを尊重すべきだ。
Jリーグの中で移籍するのは、出場機会を与えられない選手だけでいいと思う。
やたらと移籍したのでは、ファンが混乱してしまう。
世界的なスター選手たちが入団するなら、選手の顔ぶれが大幅に変わってもファンは納得できる。
でも、そんなスター選手が来ることはないのだから、移籍は少なくていいです。
Jリーグの中でチームを移るのは、ステップアップじゃない。
ステップアップを目指すなら、逃げずにスペイン・リーグに行け。
2部のチームからでもいいじゃないか。
プライドをずたぼろにされるのを恐れずに、世界一のリーグにぶつかっていけ。
さて。
ここからは話題を変えて、オリンピック出場を決めた男子代表Uー23について書きます。
私は、先日の記事(1月13日の日記)でも述べましたが、男子代表のアンダー世代の試合は全く観てきませんでした。
そうして、今までのアンダー世代の実績から、「今大会でも、準々決勝か準決勝で負けるのではないか」と考えていた。
一昨日に準決勝を突破してオリンピック出場を決めたのですが、1敗もせずに決勝戦まで進むなんて、予想外の展開です。
うなだれる男子代表たちが新聞の1面を飾り、「やっぱり期待できるのは女子代表」という空気になるのを願っていたのに。
なでしこジャパン大好きの私としては、男子代表が敗れ去り、女子代表に注目が集中するほうが良かった。
「男子代表の仇を、女子代表が討つんだ! 男子のぶんまで、頼むぞ女子代表!」との展開になれば、盛り上がるじゃないですか。
こんな私なので、男子代表の順調な勝ち上がりに、やや動揺しています。
「まずい…。これで女子代表が出場を逃したら、男子代表ばかりをメディアは取り上げて、女子代表は忘れられてしまうかもしれない…」と危惧しています。
基本的に日本では、サッカーにおいては女子代表が(女子選手が)差別されています。
澤、宮間、大儀見らは、世界的なスーパー・スターですよ。
そうした選手を有する女子代表は、バルセロナやレアルマドリードみたいな『ドリーム・チーム』なのです。
それなのに、シュートを外しまくる男子のA代表よりも、地位はずっと低いままです。
女子代表に触れていると長く語ってしまいそうなので、いち早く話を『男子のU-23』に戻します。
今回のオリンピック最終予選は、前園とか中田英がいた頃のU-23以来で、私がアンダー世代のアジアでの闘いを観たかもしれない。
どんなサッカーをしているのかと思ったが、すごく堅実な戦術を採用し、どんな相手に対しても守備を重視していますね。
守備重視のカウンター・サッカーだが、それなりに観ていて面白いです。
チームに一体感があるし、対戦相手と力が拮抗しているので、試合がだれない。
しかし、オリンピック出場の権利という大きな結果は得ましたが、選手たちの能力を冷静に見ると、あまり喜べる状況ではないと感じました。
どの選手も、小粒な印象があるからです。
ここまでの戦いぶりを見て、金田喜稔さんは「アジア相手にこの内容じゃ、どうしようもない」と言い、セルジオ越後さんは「A代表にすぐに入れるクオリティの選手がいない」と言っています。
この2人の意見は、核心をついていると思う。
アジアの中で一杯一杯だという事は、『世界トップレベルの国と試合したら、確実に負ける』という事です。
このままず~と、日本は「アジアの強豪」なのだろうか。
選手たちは献身的にさぼらずプレイしているし、それぞれに個性もある。
まとまりのある良いチームに仕上がっていると思うが、「伸びしろ」を感じないのです。
サッカーを観ていて、未来への展望を感じない。
U-23なのに、初々しさが全くない。
豊富な伸びしろを感じさせる選手がいたら、「まだ未熟だが、彼をA代表に入れよう。チャンスを与えれば、きっと凄い選手になる」と、私は書きます。
でも、そういう選手が見当たらない…。
女子選手には、キラキラ輝いている若手がたくさんいるのに…。
おそらくなのだが、選手たちは、「このサッカーをしていけば世界一を目指せる」といった理想の姿は、一度も聞かされていないと思う。
「目の前の相手を倒せ」としか、指導されていない気がする。
そのため、若々しさや初々しさが無くなり、小さくまとまってしまったのではないだろうか。
それぞれの個性はあるのに、それが輝きに昇華されていない。
いぶし銀のプレイが推奨されている感じで、ベテランが集まったチームみたいだ。
勝利を最優先するスタイルは、A代表ならば納得もできるが、アンダー世代でやられると観ていて切なくなってしまう。
試合に勝利した瞬間は私も嬉しくなるが、しばらくすると「う~ん、何か違う気がする。虚しさが残るなあ。」と、首をかしげてしまうのです。
日本の女子サッカー界には、『若手はミスをしても、許してあげる』という空気がある。
代表戦でもなでしこリーグでも、その空気を感じます。
だが、男子には無い。
女子の場合だと、例えば代表戦で若手がミスしたら、宮間キャプテンは「チーム全員の責任です」とか「キャプテンの私に責任があります」と発言する。
こういう若手を守る姿勢が、男子サッカー界には無い気がする。
男子代表の中堅やベテランは、若手がミスをすると、自分のミスを棚に上げて「そのクオリティでは世界で通用しない」と冷酷に評し、全く若手を守ろうとしません。
「いやっ、あのミスは先輩である俺がきちんと指導できなかったから。俺の責任なの。非難するなら、俺を非難して。」と言う選手は、見たことがない。
この悪しき伝統が、若手に活力のない原因なのではないか。
女子代表だと、私などのサッカー・ファンが「あの選手は信じられないミスをした」と騒いでも、選手たちは「誰でもミスはする」「ミスは皆の責任」と庇う。
私は、「それを言っちゃうと、問題点をあぶり出しにくくなるよ」と思いつつも、妙に感心してしまうのです。
チームの結束力の高さを感じて、「ちぇっ、せっかく問題部分を指摘したのに」と拗ねつつ、どこか嬉しくなる。
あっ! また女子代表の話になっていた。
話をまとめると、結論としては、「なでしこジャパンは素晴らしい。私は大好きだ。」です。
えっ? 男子U-23オリンピック代表と関係ない結論になってる?
そうだね…。
だって男子U-23のサッカーって、ワクワクしないし、確固としたスタイルが無いんだもの。
コメントしづらいよ。