今年はアメリカ大統領選挙の年で、先日に民主党と共和党の候補者を決める選挙(予備選挙)が始まりました。
私は、民主党の政策のほうが進歩的かつ民主的なので、どの選挙でも「民主党が勝ってくれ」と思ってきました。
もしアメリカ国籍だったら、毎回、民主党に票を入れるでしょう。
自分が成人する頃から、アメリカ大統領の選挙にも一定の関心を持ってきましたが、共和党の立候補者で良いと思った人は1人もいません。
今回も、民主党の立候補者のほうが良さそうです。
民主党の立候補者は、バーニー・サンダースとヒラリー・クリントンの2人に、早くも絞られました。
そして、サンダースの勢いがすさまじい。
サンダースは、少し前まではクリントンに大差をつけられていたのに、若者を中心にした支持者拡大でめきめきと伸びてきた。
米大統領選は勢いが重要な選挙で、後から伸びてきた方が強い。
私は、『サンダースが民主党候補の座を勝ち取る』と思います。
若者の支持者が多いのは、新鮮さにつながり、魅力的に映っている。
サンダースは、「格差の是正」とか「社会保障の充実」を訴えている。
これは、今のアメリカに一番足りないものです。
だから、主張に説得力がある。
ヒラリー・クリントンは国務長官などの実績を訴えているが、注目されてきたわりに大きな業績はない。
彼女のやってきた事も、言ってきた事も、大したことはない。
新鮮さは皆無で、これから支持者を増やせる要素はゼロだと思う。
私はサンダースが一番マシだと思いますが、彼が大統領になるには共和党の候補者に勝つ必要があります。
近年のアメリカは、政権が8年続くと、次はもう一方の党の候補者が勝っています。
オバマ政権(民主党政権)が8年続いているので、民主党には飽きている人が多く、共和党候補が有利な状況にある。
だから民主党候補には、飽きのきている人を振り向かせる、強い新鮮さがほしい。
クリントンは本質的に魅力がないし、夫は元大統領だし、自分は国務長官だったしで、新鮮さは全くない。
彼女では共和党候補に勝つのは厳しいと思う。
サンダースには、「今までの大統領にはできなかった社会改革を行えるのではないか」と思わせるものがある。
2008年のオバマみたいに、人々に期待と希望を抱かせる力がある。
オバマは、正直いって期待はずれだったが、戦後の米大統領の中ではカーターと並んで「好戦的でないマトモな大統領」です。
前任者の息子ブッシュの、50倍は良い。
オバマには、「狂気の行動はしない」という安心感があった。
ヒラリー・クリントンには、この安心感は無い。
彼女は、何をするか分からない危なさがあると思う。
サンダースには、安心感を抱ける。
「変な事をしない」「この人は変態ではない」と思える。
共和党候補の1人であるテッド・クルーズは、目つきからしておかしく、冷酷さが顔に出ている。
ドナルド・トランプは、どう見てもアホ。
バーニー・サンダースは、社会主義に敬意を持っているらしい。
別にそれは、悪い事ではないです。
アメリカにかつてない公平性をもたらしたニュー・ディール政策は、社会主義から影響を受けてアメリカ流に解釈したものでした。
アメリカに公平さを取り戻すには、社会主義的な方向に舵をきったほうがいい。
今のアメリカは、「人々が明日の生活の心配をせずに暮らせる」という基本的なことさえ、実現できていません。
(日本も同じです)
競争とか成長とか勝利よりも、「国民の日々の生活」を重視する必要がある。
これを実現できるのは、サンダースだと思います。