(以下は、ハーバービジネス・オンライン
『草の根保守の蠢動』から抜粋)
安倍政権は、閣僚の8割が「日本会議」のメンバーである。
日本会議は、「日本青年協議会」によって運営されている。
日本青年協議会は、1970年の安保闘争の頃に生まれた、右翼の運動体で、代表者の椛島有三らは「生長の家・学生運動」の出身である。
そして、「安倍晋三の筆頭ブレーン」とされる伊藤哲夫は、「生長の家」の出身だ。
このように、安倍晋三の周りにいる特殊な人々を追いかけると、『生長の家の政治運動』に至る。
自民党などの保守政治家については、神道(神道政治連盟)と結びつける論調がある。
しかし取材してみると、神道政治連盟は「カネはあっても人は居ない」印象を受ける。
さらに、政治力の源泉である「カネ」は、ごく一握りの有名神社からあがるものであり、連盟の母体である神社本庁に資金力はない。
神道政治連盟のイベント開催においては、設営や会場整理をしていた人々は、皆が日本会議(とりわけ日本青年協議会のメンバー)であった。
同連盟のイベントでは、必ずといっていいほど日本会議の書籍販売コーナーが設置されている。
つまり、『神道運動の実質部分は、日本会議や日本青年協議会が担っている』。
こうやって見てくると、次の仮説にたどり着く。
「安倍政権の反動ぶりも、路上で起きているヘイトの嵐も、社会の右傾化でもたらされたものではない。
ごく一握りの人々が長年にわたって続けてきた運動の結実だ。
安倍政権も、路上のヘイトの嵐も、実は同じ人々がオーガナイズしている。」