連日あたらしい情報が掘り出され、大騒ぎになっている学校法人の森友学園。
それと似た形で安倍政権と繋がる学校法人があります。
加計学園です。
リテラというウェブサイトで、この話を知りました。
多くの方に知ってほしいので、そこの記事を中心に抜粋を紹介します。
勉強する中で、だんだん政界と官界の汚職方法が分かってきたなあ。
(以下はリテラ2017年3月2日の記事から抜粋)
森友学園と似た構図の疑惑が、安倍首相にもち上がっている。
『自分の親友が経営する学校法人のために、規制緩和をし、37億円の土地をタダで譲渡する。その学校法人の保育施設では、昭恵夫人が名誉園長をつとめている』というのだ。
その学校法人の名は、加計学園グループ。
岡山県に本拠を置き、5つの大学をはじめ沢山の学校を持っている。
ここまでの規模にしたのは理事長の加計孝太郎だが、彼は安倍晋三がアメリカ留学中に知り合って以来の親友だという。
安倍の動静を見ると、昨年だけでも3月18日、10月2日、12月24日に加計氏と会食していて、7月22日にはゴルフを共にしている。
また夏休み中の8月10日には、安倍の別荘がある山梨県の居酒屋で2人は食事し、翌日にはゴルフを一緒にプレーしている。
加計学園が運営する千葉科学大学が2014年に10周年を迎えた際の式典では、安倍は祝辞でこう述べた。
「私と加計さんは心の奥で繋がっている友人、腹心の友だ」
加計学園には、昭恵夫人も関わっている。
加計グループには「御影インターナショナルこども園」という保育施設があるが、昭恵はそこの名誉園長をしている。
愛媛県今治市にある今治新都市第2地区。
ここは愛媛県・今治市・都市再生機構が開発してきたニュータウンで、大学の誘致を目玉にしていた。
加計学園は名乗りを上げ、運営している岡山理科大に獣医学部を新設して、そのキャンパスを今治市に置く申請を2007年にした。
だが文科省は、獣医学部の定員を制限していた。
2008年4月28日の読売新聞によると、日本獣医師会は「現状で充足されているから、定員を堅持すべき」と反対し、08年3月に国も「医師不足はない」として申請を却下した。
その後も今治市は獣医学部の誘致を15回にわたって提案したが、ことごとく却下された。
ところが第二次安倍政権が誕生すると、15年12月に安倍首相は今治市を特区に指定し、16年11月には獣医学部について制度の見直しを(規制緩和を)表明した。
この動きを、獣医師会は厳しく批判している。
国は17年1月4日に、今治市と広島市で獣医学部の新設を認める、特例措置をした。
(学部新設の募集期間は1週間と短く)応募したのは加計学園のみで、1月20日に安倍首相は同学園を事業者として認可した。
この日の会見では、安倍は開口一番「今治市で画期的な事業が実現します」と言った。
これを受けて、今治市は所有している17万平方メートルの土地を、加計学園に無償譲渡することを決めた。
今治市は、土地代と開発費を合わせて36億7500万円の補正予算を計上する予定だ。
(以下はリテラ2017年3月9日の記事から抜粋)
加計孝太郎は、育鵬社の教科書の採択を目指す「教科書改善の会」の賛同者で、安倍と思想面でも共鳴している。
くだんの獣医学部キャンパスは、18年4月に今治市で開校する予定となっている。
今週発売の週刊朝日3月17日号では、こんな証言が出ている。
境政人(日本獣医師会の専務理事)
「安倍首相による国家戦略特区の会議や分科会に(私達は)呼ばれず、意見を述べる機会すらなかった。
初めから結論ありきで、大変に残念でした。」
愛知県選出の村上誠一郎議員もこう語る。
「過疎地の今治に大学をつくって採算が合うのか。
麻生大臣や文教族の大物も認可に反対していたのに、同地が戦略特区に選ばれて認可が決まった途端に何も言わなくなった。
財務省が反対していた案件がひっくり返ったのだから、よほどの『天の声』があったとしか思えない。」
今回の特区指定を決めた分科会には、加戸守行(前愛知県知事)が参加しているが、彼は安倍首相の諮問機関である教育再生実行会議のメンバーだ。
さらに昨日(3月8日)の国会では、加計学園の理事に2名の文科省OBが天下りしている事も明らかになった。
そのうちの1人である木曽功は、安倍政権で内閣官房参与を務めていた。
木曽は、現在は加計学園が運営する千葉科学大で学長をしている。
国家戦略特区については、本来ならば首相官邸ホームページで様々な提案への担当省庁からの回答が公開される。
だが加計学園の提案は、「非公表」とされた。
本サイトなどがこれを『第二の森友学園』と追及したところ、官邸は「非公表」とした部分に書き込みをし、こっそり公表に切り替えた。
千葉科学大(加計グループの1校)のある千葉県銚子市では、市長選に出馬予定の人物(前市長の野平匡邦)は「獣医学部を新設するための特区を取得する」とぶち上げている。
この候補者は、岡山理科大(加計グループの1校)で客員教授をしていた事があり、市長時代には千葉科学大への92億円の助成を主導した。
(以下は日刊ゲンダイWEBの2017年3月10日の記事から抜粋)
今月3日に今治市議会は、加計学園に36億円の土地を無償譲渡することを可決した。
異例ともいえる「開会初日の採決」だった。
本紙記者が8日に今治市の現場を訪れると、すでにショベルカーがいて基礎工事に着手していた。
採決から1週間足らずというスピード着工は他に聞いたことがない。
ハナから「工事ありき」で進んでいたとしか思えない。
今治市議の1人はこう話した。
「もう工事始まってんの? 初めて聞いたよ。
さっき会派の仲間と『いつ現場を視察しようか』と相談したばかりだよ。」
この大学設置では、今治市だけではなく、愛媛県も32億円の負担を求められる事が判明している。
愛媛県議会がこの議案を審議するのは6月の予定だ。
つまり県議会の承認を得ないまま、勝手に工事が進んでいる。
愛媛県議の1人
「まだ多くの議員は資料を精査している途中です。
議会が開かれていない段階で、可決を前提に工事が進むなんて前代未聞です。
明らかにおかしいし、許せませんよ。県民に説明できません。」
(以下は東京新聞2017年3月14日の記事から抜粋)
JR今治駅から車で5分ほどの所に、加計学園が獣医学部を開設予定の土地はある。
6年制の獣医学科と4年制の獣医保健看護学科を置き、学生総数は1200人を見込む。
日本で獣医学部の新設は、52年ぶりである。
16.8ヘクタールの建設予定地は、今治市が昨年末に市土地開発公社などから36億7400万円で買い戻したものだ。
それが加計学園に無料で渡った。
市はさらに、校舎建設費192億円のうち、半額にあたる96億円を8年間で助成していく事を可決している。
市は「市の助成金は上限64億円で、残りは県の補助を得る」としている。
市税が合計100億円以上もつぎ込まれるが、大学誘致の際に用地を無償で貸与したり譲渡するケースは珍しくない。
加計学園は、3つの大学と、29の中・高学校などを抱える、巨大コンツェルンだ。
安倍晋三は千葉科学大(加計グループの大学)の開校10周年式典に出席したが、北村直人(元衆院議員)はこう話す。
「総理が母校でも地元でもない大学の10周年に出向くなんて、よほどのことだ」
加計学園の獣医学部開設の経緯は、安倍の浮沈と重なる。
加計氏は第一次安倍政権の2007年春に、今治市に獣医学部の提案をした。
しかし9月に安倍が辞任すると、膠着状態となった。
第二次安倍政権が2015年6月に、国家戦略特区としてこの件を提案すると、一気に話が進んだ。
福田伸享(衆院議員)
「今治市は、畜産業がさかんなわけでも獣医師の需要が多くあるわけでもない。
加計学園に合わせて安倍政権が特区制度をつくったもので、森友学園の問題よりも悪質だ。」
松田澄子(今治市議)
「(土地の無償譲渡について)『性急すぎる、市民に周知されていない』と反対したが、市側は『加計学園が3月中に文科省に申請しなければ、来年の開校に間に合わない』と日程ありきで進めた」
福田剛(愛媛県議)
「今治市は、構造改革特区の申請では15回も蹴られている。
それが、安倍首相肝入りの国家戦略特区では一発で通った。
政治的な背景がなければあり得ない。」
(以下は日本共産党HPの2017年3月13日の記事から抜粋)
『国家戦略特区』とは、地域を限定して規制緩和や税制優遇を行う制度である。
アベノミクスの1つとして、安倍政権が2013年に導入した。
地方自治体が計画を立て申請する「特区」とは違い、安倍首相が議長をつとめる「特区諮問会議」が強い権限を持ち、首相主導で上から決める仕組みになっている。
今治市が「国家戦略特区」に獣医学部の提案をしてからわずか3週間後の2015年6月30日に、安倍内閣は「日本再興戦略」の改定をし、「獣医学部の新設」を盛り込んだ。
これにより、獣医学部新設の解禁は、政府の方針となった。
同年12月には特区諮問会議が、今治市を国家戦略特区に指定した。
そして2016年11月の特区諮問会議で、『獣医学部の設置についての制度改定』を決めた。
この会議では、麻生財務大臣は「上手くいかなかった時は誰が責任を取るのか」と異例の発言をした。
日本獣医師会はこの決定について、「半世紀にわたる獣医学教育の国際水準達成にむけた努力に、まったく逆行するもの」と抗議した。
国は2017年1月には、今治市の特区で獣医学部を設置する申請を受け付ける、特例措置を告示した。
わずか8日間の期日中に申請したのは、加計学園のみであった。
そして1月20日に、加計学園の申請が安倍首相によって認定された。
加計学園が神戸市で運営している認可外保育施設「御影インターナショナルこども園」の名誉園長は、安倍昭恵である。
名誉園長就任を記念して、昭恵は同園で15年9月25日に講演している。
(以下はリテラ2017年3月16日の記事から抜粋)
『安倍首相が、加計学園の関係者を最高裁判事に押し込んだ』との疑惑が浮上してきた。
安倍政権は「加計学園の監事」を、昨年に最高裁判事に任命していたのである。
その監事とは、木澤克之だ。
彼は2013年から加計学園の監事を務めていた。
しかも加計理事長とは立教大学の同窓で、卒業年も同じ。
学生時代から深い付き合いだった可能性が高い。
最高裁人事では、第二次安倍政権になってから「政治介入」が露骨になってきている。
もともと15名の判事は、長年の慣例として、前職が裁判官、検察官、学識者、弁護士などで「出身枠」が決まっていた。
そして裁判官の枠は最高裁判所が人選し、弁護士枠は弁護士連合会が候補者リストを決めていた。
安倍政権はその枠を無視している。
今年1月の人事では、交代する判事2名のうち、1つは弁護士枠であったのに、日弁連の候補者を外して刑法学者の山口厚に決めた。
山口氏は、弁護士資格を取得してわずか1年足らずで、事実上の学識者枠の拡張である。
安倍政権の政策は、違憲の訴訟のリスクが付きまとう。
そこで自分の意向を反映させるために、木澤克之や山口厚を選んだとしても不思議はない。
(田中龍作氏の2017年3月11日の記事から抜粋)
千葉科学大学(加計グループの大学)は、2004年に銚子市で開校した。
2002年に野平匡邦は銚子市長選に出馬し、大学誘致を選挙公約にして初当選していた。
野平は、1997~99年には岡山県の副知事をしていた。(岡山県は加計理事長のお膝元である)
そして02年から現在まで、岡山理科大学(加計グループの大学)で客員教授をしている。
野平と加計は、20年来の付き合いという。
千葉大学の誘致では、加計学園は条件として「完全整備済みの土地15ヘクタールを無償で譲渡すること」を求め、さらに「建設費などで補助金を95億円くれ」と要求した。
最終的には、土地は無償で貸与、77億円の補助金で決着した。
銚子市の財政当局の元最高責任者
「野平市長は、誘致費用のうち半分は国から持ってくると約束したが、結果的にはゼロだった。
金額が大きすぎるので、『市と大学が協議して8億円分は美術館をつくって市民に還元する』となったが、いまだに美術館はできていない。
あの時の借金を、今なお年に4~5億円で支払い続けている。
ゴミ袋の値段が倍になり、市立病院の経営危機が起きた。」
(以下は日刊ゲンダイWEBの2017年3月18日の記事から抜粋)
加計学園の獣医学部の開校に対して、今治市民が最も懸念しているのは市財政だ。
今治市は2005年に12市町村が合併して誕生したが、近年は建設事業が増えて公債費比率(収入に占める借金の割合)は12.8%と高い。
今治市議
「市は、合併の特例債を見込んで箱モノ事業を進めてきた。
今後は借金返済が大変で、市の予測だと公共施設をそのまま更新すると年101億円の財源不足となる。
そんな非常時にタダで土地を渡し、64億円も建設費を負担する。
さらにタダで得た土地を加計学園は担保にして、それで運営費を借りるのだから驚きですよ。」
一部の住民からは、訴訟を模索する動きも出ている。
(以下は日刊ゲンダイWEBの2017年3月17日の記事から抜粋)
加計学園の問題に関わっていて、安倍のお友達と見られている人物が、加戸守行・前愛媛県知事だ。
彼は今治市が国家戦略特区に選ばれる際には、「市商工会議所の特別顧問」として交渉役を担った。
加戸は文科省の出身で、知事時代には「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書を、県内の中高一貫校に採択させたという。
知事選の際には、安倍は応援演説に駆けつけている。
そして安倍政権下で、加戸は首相の諮問機関である「教育再生実行会議」の委員を務めている。
今治市議
「岡山理科大(加計グループの大学)の柳沢康信・学長は、前愛媛大学長です。
何から何まで話が出来上がっており、地元議会がどうこうできる話じゃない。」
安倍政権の『地方創生』は、地元住民の意向は関係なく、「お上主導」で進められている。
しかし、そのツケを将来に負担するのは地元住民なのだ。