安倍政権を見極める㉗
安倍にへつらうジャーナリスト① 田崎史郎
(2017.7.20~21.)

前回の記事で、「安倍政権にトドメを刺す」と宣言しました。

そのための記事を、どんどん書いていこうと思います。

森友学園をめぐる汚職・不正が注目を集めて以来、朝や昼のTVニュースで政治問題を扱うことが多くなっています。

安倍自民党が次々とネタ(失政や失言)を提供するので、主要な話題が政治問題になる事が増えています。

昼のワイドショーは、芸能人の結婚・離婚・不倫など、私にとってどうでもいいニュースをたくさん扱っていました。

だからぜんぜん見てなかったのですが、最近は政治問題を扱うことが多いので、けっこう見てます。

思うのですが、最近は「専業主婦」という存在が減り、その一方で定年退職して昼に家にいる男性がかなりいます。

そうなってくると、昼のワイドショーで扱うテーマを変えてもいいはずです。

私は昔から思ってたんですよね、「芸能人がくっついたとか離れたとか、どうでもいいじゃん。そんなの追いかけて何が楽しいのさ」と。

昼のニュース番組が、「安倍首相は加計学園を優遇したのかしないのか、クロなのかシロなのか」とか「前川・前事務次官と内閣府(官邸)はどっちが嘘をついているのか」と、真面目に議論する姿を、とても好もしく見ています。

これが定着していくと、日本人全体の知的レベルがかなり上がると思います。

朝や昼のニュースで政治問題を大きく扱うと、「日本も前進してきたなあ」と嬉しくなる。

だからニコニコしながら視聴するのですが、それに水を差す出来事があるんですよ。

楽しい番組が、一気につまらなくなる瞬間がある。
それは、解説をするジャーナリストに『安倍政権の擁護しかしない者』が起用されて、デマばっかり並べ立てる時です。

具体的に名前を言うと、田崎史郎と山口敬之です。

この2人は安倍政権の中枢に詳しいジャーナリストとしてしょっちゅう登場するが、解説がひどいんですよねー。

情勢分析が当たらないし、嘘の情報が多いし、常に安倍政権の側に立つしで、「なんでこんな人を起用するのかな」と首をかしげてしまう。

明らかに質の低いこの2人の解説者が、ずっと使われ続けることが不思議でした。

そうしたところ、私がよく見ているウェブサイトのリテラに、『この2人は安倍の御用ジャーナリストだ』と出てました。

で、「そういう事か」と理解できた。

テレビ局は、安倍と親密なジャーナリストを使う事で、権力にへつらっているわけです。
ニュースの質が落ちるのは諦めて、権力に目を付けられないように配慮している。

幸いな事に、山口敬之のほうは突然に消え去りました。

この理由については、次の日記で取り上げます。

リテラでは田崎と山口をかなり取り上げていて、それを読んで裏事情を知り「ほお~」と思いました。

皆が知っておくといい話だと思うし、ここで紹介しようと決めました。

『安倍政権を見極める㉗』として書いていきます。

(以下はリテラ2016年7月1日の記事から抜粋)

安倍首相をヨイショする応援団ジャーナリストの筆頭が、田崎史郎(時事通信社の特別解説委員)だ。

TVのワイドショーにたくさん出て、安倍政権を擁護する政治解説をしている。

安保法制を国会で審議していた時には、室井佑月が「多くの国民が反対している中で強行採決した」と批判したが、一緒に出演していた田崎は「国民って誰のことですか? どこに居るんですか?」と嘲笑った。

「保育園落ちた」のブログが話題になった時も、保育園不足をお受験問題に意図的にすりかえる論を展開した。

田崎史郎と安倍首相が頻繁に会食しているのは有名な話だが、田崎は自民党から現金までもらっている。

しかもそのカネの出所は、政党交付金だ。

平25年の『自民党本部の政党交付金の使途報告書』によると、この年に自民党本部は、4回にわたって計26万360円を田崎に支払っている。

名目は「組織活動費」だ。
自民党の集会やパーティで講演を行ったことへの報酬と思われる。

使途報告書を調べたところ、他のジャーナリストや評論家の名前も確認できた。

官邸の官房機密費から報酬をもらっている者もいると言われている。

(以下はリテラ2016年12月12日の記事から抜粋)

12月9日に放送された「ひるおび!(TBS)」では、参院で審議されている『カジノ法案』を取り上げた。

そこに出演した田崎史郎は、いつものように安倍政権の方針を代弁した。

「(会期内の)14日までに法案を必ず成立させる決意で(安倍自民党は)やってますよね。」

カジノの解禁については、安倍政権の御用メディアである読売新聞の世論調査でさえ反対が57%だ。

しかし与党は衆院で6時間ほどの審議で強行採決し、参院でも8日に強行採決しようとしたが断念した。

ひるおび!に出演していた伊藤惇夫は、「このスケジュールを一般の人が見てどう思うか、納得できないですね」と解説。

すると田崎は、こう応じた。

「(私と伊藤氏の)スタンスの違いは、安倍政権がどうしようとしてるかの説明を僕はしているんです。で、伊藤さんはこうあるべきだっていう議論をしている!」

番組で司会をする恵俊彰は、こう付け加えた。

「(田崎さんは政権の)代弁してるわけですもんね」

恵の発言は、『政権の代弁者が解説することに疑問を感じていないこと』を露呈した。

国家権力の代弁をメディアがすることは、事実の隠蔽や歪みにつながり、国民の知る権利を奪う。

(以下はリテラ2017年5月27日の記事から抜粋)

文科省の前事務次官の前川喜平が、「『総理のご意向』とある文書は本物だ」と証言したため、テレビ各局は前川会見を大々的に報じている。

その中で、露骨な安倍擁護をしているのが田崎史郎だ。

森友問題では一緒に官邸擁護をした山口敬之が(レイプ疑惑で)いなくなってしまったので、TV番組をハシゴして大忙しだ。

『とくダネ!』でも田崎は、こんな官邸の代弁を始めた。

「菅官房長官が『文書の信憑性がない』と言うのは、言った覚えのない言葉であると。文科省が勝手に作った文書という主張なんです。」

これに対しMCの小倉が「文科省って、そんな勝手に文書つくるのかなあ?」と疑問を呈すると、田崎はこう語った。

「前川さんは、自分の主張をそのまま載せてくれるメディアを選んだのではないか。見事なメディア戦術と思う。」

自分の主張をそのまま載せてくれるメディアを選ぶって、あんたのご主人の安倍首相だろうと、見ていて思わずツッコんでしまった。

そもそも、前川がメディアを選んだというのは、全くの言いがかりだ。

彼は記者会見や朝日新聞のインタビューよりも前に、NHKやフジテレビのインタビューを受けている。
しかし官邸の恫喝に負けてお蔵入りとなったのだ。

田崎は『ひるおび!』に出演時も、デマを拡散した。

「総理のご意向とある文書は、ただの文科省のメモ書き。文科省が(勝手に)書いただけ。菅さんたちは言った覚えがないのだから怪文書。」

これには、他のコメンテーターが一斉に反論した。

大谷昭宏は「前川さんはレクチャー用の資料と言った。部下が一番偉い上司に嘘のレクチャーをしたらえらい事になる。だから真実性がある」と解説。

福本容子も、「官僚はメモ魔で、なんでもメモする。私たちが取材する時の質問と答えもメモしているくらい。だから、起きた事をそのまま書いている。」と解説した。

田崎は、前川が『行政プロセスが歪められた』と主張している事について、「前川さんは規制緩和をやりたくなかった。官僚主導か政治主導か。政治主導でやっていこうとすればこうなるんです。」と述べた。

ここでも大谷は反論し、「官邸が権力を私物化したんじゃないかというのが問題。加計問題も籠池問題も、本当に公正にやっていたのかが問題」と述べた。

読売新聞が前川の出会い系バー通いを報じたことについても、田崎は「独自に取材したスクープ記事だ」と称賛した。

これに対し、読売新聞の出身である大谷は、こう論破した。

「読売で事件記者をやってたからわかりますが、(東京本社、
 大阪本社、西部本社の)3社がすべて同じ位置・大きさ・
 見出しで記事をやるのは、合意形成がないとできない。

 今回の記事は、同じ位置・大きさ・見出しがついていて、
 ワケありで誰かの思惑がある。

 我々から見れば、この扱いは明らかにワケありですよ。」

(つまり読売新聞は、安倍政権の指令で記事を載せたのです)

(以下はリテラ2014年12月24日の記事から抜粋)

自公が勝った衆院選挙から2日後の12月16日に、安倍首相は大手マスコミの政治報道担当者と会食した。

ひとり1万5千円かかるという高級寿司店で、夜7時から2時間半にわたって会食し、しんぶん赤旗の報道によると「メディア関係者たちはお土産を持って出てきてタクシーで帰った」という。

この会食に参加したのは、時事通信の田崎史郎、朝日新聞の曽我豪、毎日新聞の山田孝男、読売新聞の小田尚、日経新聞の石川一郎、NHKの島田敏男、日テレの粕谷賢之らだ。

高級寿司店で食事し、お土産までもらうのでは、『衆院選に勝利したご褒美の会』と受け取られても仕方ない。

2014年には、5月にも同じ店で同じ顔ぶれで会食がもたれている。

13年2月にも、2回にわたって政治部記者と安倍首相の食事会が行われた。

安倍との会食は、マスメディアのトップはもっと多い。

読売新聞の渡邊恒雄会長、産経新聞の清原武彦会長と熊坂隆光社長など、ほとんどのトップが会食している。

安倍と盟友のフジテレビ・日枝久会長は、7回の会食だけでなく、ゴルフ旅行に2回も同行している。

情けないのは、こうした誘いに嬉々として応じているこの国のマスコミだ。

ジャーナリストの最大の役割は「権力のチェック」にある。

多くの先進国のメディアは、権力者との接触を自主的に避けている。


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