女子サッカー④ A代表について③
(2018.2.5~11.)

女子サッカーを取り上げる日記。連続で書いてきましたが今回がラストとなります。

テーマは、『私の考えるなでしこジャパンのスタメン構成』です。

なお今記事は、文章の読みやすさとテンポの良さを重視し、選手たちにさん付けを一切しない事にします。

さん付けすると優しくなるのですが、硬派な雰囲気でガツンと書きたいのでね。

女子サッカーのファンだと知っていると思いますが、最近のなでしこジャパンは迷走ぎみで、戦績もいまいちです。

このままだと4月から始まるワールドカップの予選で勝ち残れるか微妙でしょう。

メンバー選考が良くないんですよねー。
ここまでの記事に書いてきましたが、高倉監督の手腕にだいぶ疑問を持ちはじめてます。

そろそろ来年に迫ったW杯に向けて、ある程度までメンバー固めをする時期に入っていると思うし、この記事がその一助になれば幸いです。

では行きましょう。

まずGKですが、ここは今選ばれている山下と池田に何の違和感もありません。

この2人が現在のトップだと思うし、実際に安定感あるプレイを代表でも見せてますからね。

山下は剛タイプ、池田は柔タイプで、持ち味が違うのですが、素晴らしいGKに成長してきてますね。

実力は互角なので、どっちを起用するかは、好みやDF陣との相性で決めていいと思います。

次に述べますが、DF陣には日テレ・ベレーザの選手を多く起用すべきと考えてます。なので連係の良さから同じベレーザの山下を選ぶのが良いかもしれません。

DFに入りますが、なでしこジャパンは4バックが基本なので、それを前提に書きます。

ちなみに今回の記事では、4ー4-2がなでしこジャパンで最も機能してきたと思うので、それを採用して語っていきますね。

DFの4枚ですが、私には大胆な提案があります。
それは、『日テレ・ベレーザのDF陣が素晴らしい完成度なので、彼女達を基礎にしよう』です。

ベレーザは現在、日本で頭2つくらい抜けた、他を圧倒する最強チームです。

その基盤となっているのは守備の安定で、左サイドが有吉、センターが岩清水と村松、右サイドが清水の布陣は、見ていて芸術だと感じるほどの守備力と連係の良さでした。

試合中の彼女達の美しい絡み(お互いのカバーと相手ボールの追い込み方)や、隙のない陣形を見ていて、何度も感動したし、「そっくりこのまま、なでしこジャパンのDFに4人を置いていいんじゃないか」と思ったものです。

村松と有吉が怪我してからは、清水が一時的にセンターをやるなど、この鉄壁の布陣が崩れてますが、有吉は復帰したし、そのうち村松も戻ってくるはず。

現状だと、こんなに素晴らしい守備陣がいるのに、誰も代表に呼ばれてないんですよ。
それで鮫島がセンターをやったり、両サイドは高倉監督の個人趣味で目まぐるしく入れ替わる有様。

こんな事が続いている限り、守備の強化は覚束ない。

サイドバックは、前々回の記事にも書きましたが、鮫島、清水、有吉の3人が今は日本でトップです。

さらに実力から見て、左は鮫島がベストだし、右は清水がベストだと思います。

有吉は怪我から戻ったばかりだし、彼女は両サイドできるし、この2人の控えでいいと思う。

センターは、村松が復帰するまでは、岩清水と熊谷のコンビがやっぱベストでしょう。

誰か若手を試すのも良いけど、その場合、経験豊富な岩清水か熊谷と組ませてあげないと。
本職がサイドの鮫島と新しい選手を組ませてセンターに置くのは、無謀だと思うんですよねー。それはチャレンジではなく、自暴自棄です。

岩清水は、高倉監督になってから呼ばれなくなったけど、なでしこリーグで見てると何のかんの言って日本で3指に入るセンターバックです。

安定感があって全く衰えがないし、読みの良さや落ち着きなど、若手には出せない味がある。

彼女は前回のW杯決勝で、敗戦に繋がる痛恨のミスをしている。
それは忘れてないけど、他に代表のスタメンを任せられる人って居るのかなあ。

冷静に考えると、決勝まで勝ち上がるのに不可欠だった守備の固さの中心にいたのは、彼女だった。

DFの話をまとめると、サイドバックは鮫島、清水、有吉の3人。
センターバックは、岩清水、熊谷、村松の3人。

この人達を据えれば安心ですよ。

次はMF。

まずボランチですが、阪口は外せない不動の存在です。

それ以外でこのポジションを任せられると思うのは、宇津木、川村、熊谷です。

熊谷は、所属チームのリヨンではボランチをしていると聞くし、代表で試された時も攻撃は物足りなかったけど、守備は良かった。

川村が怪我から復帰するまでは、阪口と宇津木を基本にしていいんじゃないかな。

で、村松が復帰したら、センターバックをベレーザの岩清水+村松のコンビにして、ボランチは阪口、宇津木、熊谷の3人で回せばいい。

ボランチは消耗の激しいポジションだから、そっちの人員に余裕を持たせたほうがいい。

川村が復帰したら、熊谷はセンターバックに固定でいいでしょう。
センターバックも層が薄いから。

宇津木は、器用だと思われているのか、左利きなのを買われているのか、左サイドバックやセンターバックをやらされる事がある。
でも、今まで見てきて明らかなんですけど、ボランチ以外だと平凡です。

宇津木はボランチ一択だと思います。

このポジションの若手では、INAC神戸にいる杉田妃和に期待してます。良いセンスしてると思う。

でも、まだA代表の実力はない。

サイドMFは、まず左サイドから。

このポジションは、代表戦でもかなり活躍している長谷川と、先日にここで使われて良い動きをしていた岩渕でいいと思います。

岩渕は、前回の記事で書きましたが、攻守両面で成長していると感じました。

FWで出場するよりも、サイドMFで出たほうが、彼女の強みであるドリブルや味方とのパス交換がスムーズだと思った。

守備でも、とても頑張ってたし。

岩渕は、点を取りたいとの想いが強い選手だが、FWでやってた時は小柄なので相手DFに潰されることが多く、強豪国が相手だと良い働きができてなかった。

私が思うに、左サイドのほうが機能するし、そこからドリブルでカットインするほうがかえって得点できるのではないだろうか。
ネイマールみたいな感じでね。

ワンツーパスなど短いパスの交換を好む人なので、それをトップの選手が理解してポストプレイをしてあげてほしい。

長谷川は、身体が細いから不安があるけど、そこさえ改善すればボール技術が高いので素晴らしい活躍ができるでしょう。

この人、私から見ると訳の分からない動きをする事が多い。
それがハマって得点に繋がったりもするから、もしかすると天才なのかもしれない。

逆サイドに行くとか大胆な動きをするから、味方が理解してカバーしないと守備時にピンチを招く可能性があります。

このポジションは、長く代表で活躍してきた宮間も、コンディションさえ良ければ候補に入る。

最近ちっとも話題にならないのでネットで調べたら、両膝の手術をしてリハビリ中で所属チーム無しの状態だと分かりました。

身体の状態さえ良ければ、そのロングパス精度の高さは随一なので、何とかもう一花咲かせてほしいなあ。

右サイドMFは、清家と川澄が良いです。

清家の素晴らしさについては、前回の記事で説明したので省略しますが、彼女は天才なのでこのポジション以外でも活躍できると見てます。

所属チームの浦和レッズでここを任されているから、代表でもここに置きましたが、点を取りたい性格だしシュートが上手いので、FWでも活躍できるのは間違いない。

清家は、澤穂希のような特別なサッカー・センスを持っていると、私は睨んでます。
一つ一つのプレイに閃きと輝きがあるし、スケールの大きさを感じる。

いまは守備力がなくて、そこが課題なのですが、守備力が付いてきたらボランチも出来るのではと、密かに期待してます。

澤が点取り屋からボランチに転向したように、将来的には清家もボランチに行くと面白いかもなあと、夢想してます。

まあ現在の彼女は、攻撃と点を取るのを楽しんでいるので、だいぶ先の話ですけどね。

川澄は、プレイしてるアメリカ・リーグで活躍してるし、今までの実績も十分だしで、なんで代表に呼ばないのか不思議。

この女子サッカー4回シリーズの第1回目は、川村を取り上げたのだが、彼女が移籍したアメリカ・リーグの内容を調べていた時、「そこに居る川澄が大活躍している」と知った。

得点とアシストを量産していて、MVP級の扱いだった。

私は以前から、川澄の気の利いたプレイを高く評価していて、「頭の良い選手だなあ」と感心してきました。
若い頃は体力に任せたスタイルだったが、その後に成長して常に的確な働きをする、手本となるような選手になった。

なぜだかよく分からないが、日本の指導者たちは川澄のその長所を見逃してるね。

川澄がINAC神戸に居た時、一番素晴らしい動きをしてるのに、松田兵夫監督が控えに回して途中出場させるんだよ。
あれは意味不明の采配だったなー。そりゃあ不満抱いて退団するわな。

川澄の近況を調べてみたけど、体調に問題ないみたいだし、代表に呼んだほうがいい。

呼ばない理由がない。あるなら言ってくれ、高倉監督。

右サイドMFはもう一人、中島もかなり良い。

代表戦でもコンスタントに結果を出してるし、このところずっと呼ばれてる選手でもある。

スタミナがあってボール扱いも上手いし、波がなくて安心感がある選手だけど、私はどうも好きになれないんですよ。
そつなくこなすけど、これをやらせたらどの国が相手でも通用するという際立つ個性を感じないのです。

彼女のプレイって、観ていて心が躍らないんだよなあ。

MFの話をまとめると、ボランチは阪口、宇津木、熊谷、川村。

左サイドは長谷川、岩渕、(宮間)。右サイドは清家、川澄、(中島)。

このタレントを揃えておけば安心です。

ボランチに新しい顔が出てないのは残念だけど、居ないんだから仕方ないでしょ。

やれる可能性を感じる若手は、文中で指摘したけど杉田と清家です。

清家は、守備力を上げれば阪口みたくどのポジションでも出来る選手になれると思ってます。
とりあえず攻撃的なポジションで一度試してほしい。必見だよ、この選手は。

左右のスタメンは、守備重視なら岩渕と川澄が守備力が高いので良いです。

攻撃重視なら長谷川と清家の若手2人を使うと面白いと思う。

右サイドに清家と清水が縦で並んだら、天才肌の2人なので噛み合ったら凄そうだな。

最後にFWです。

このポジション、以前は層が薄かったのですが、若手が頭角を現し、最も充実してると言えるほどになりました。

これまでに数多く試合に出てきた永里・姉(旧大儀見)と菅澤。そこに加わった若手の横山と田中。

この4人が頂点にいるFWでしょう。

田中は現在スタメンを務めていて点も取ってますが、正直なところ予想以上の成長ぶりで、嬉しい誤算です。

彼女に才能があるのは分かってたし、代表入りも推奨してましたが、スタメンで活躍するレベルになるのはあと1~2年くらい先と見てました。

私は以前に日記のどこかで指摘したと思うのですが、田中はシュートが下手だったんですよ。
動き出しや裏への抜け出しには凄いセンスを発揮していたが、肝心のシュートに問題があった。

田中の居る日テレ・ベレーザは、阪口という稀代のパサーがいるのもあって、FWが裏に走ると見逃さず良いパスを供給してくれる。

で、田中はDFの油断した時に裏に走る天性の才能があって、試合中に1~2度はGKと1対1になるのです。

普通なら、GKと1対1の状態なら最低でも6割くらいは得点するでしょ。
相手GKの質にもよるけど、能力の高い選手なら8~9割決める。

それなのに田中ときたら、5割は力んで枠を外し、3割はキックミスしてヘナヘナのシュートになってGKに止められて、10回に2回しか得点できなかったんですよ。

見ているのが辛いほどのシュート・ミスも多く、目を覆ってしまいたい時が1試合に必ず1度はありました。

そんな選手が、ここ1年ほどの間に、メキメキとシュート技術を向上させて、グングンと決定力が伸びてきたのです。

気が付いたら、なでしこリーグで1、2を争う決定力を誇る選手になってました。

もの凄い努力家なんですよ、彼女は。
昨年度の成長率は、全選手の中で1番です。

対照的に伸び悩んでいるのは、菅澤です。

本人にも自覚があるみたいで、環境を変えたら打破できると思ったらしく、しばらく前にジェフ千葉から浦和レッズに移籍しました。

私が思うに、彼女が伸び悩む理由は、自分の特徴をはっきりと理解してないことにある。

菅澤は、なでしこリーグで得点王になった事があるし、「自分はシュートが上手い」と思っている。

だが、それはあくまで日本国内での話で、代表戦で強豪国とやる時には彼女のシュート技術だと通用しないのです。

私の見るところ、菅澤のシュート技術は、永里・姉、田中、横山、清家といった彼女のライバル達からかなり劣る。

今は清家と同じチームに居るから、近くで見て「この人には及ばない」と分析できるのではないかな。

その一方で、菅澤は身体面でとても恵まれており、日本人離れした体格の良さを持っています。
横山みたいな小柄な選手からしたら、羨ましくて仕方ないと思う。

その長所を活かさないでどうするんだよ。
具体的には、もっとポストプレイや潰れ役の技を磨いていくべき。

どれだけ努力しても横山や永里ほどにシュートは上手くならない。
菅澤の持つ才能はそこじゃないもの。

菅澤のポストプレイは、最近は改善されてきたけど、まだ雑です。

相手が一番やりやすい位置に最良の強さでパスしなければならないのに、そういうコツを理解してないのが見てて分かるんですよ。

「できるだけ早くパスを渡して、自分がシュートしやすいポジションにさっさと移動したい」との気持ちが、パスの汚さから見えちゃうんだよね。

献身性をもっと身に付ければ、他の選手にはない強みを持っているので、代表でもスタメンの座を狙えると思う。

次は永里(旧大儀見)。

この方、私は誤解してました。
それに気づいたのは、先日に見た、彼女の出演するテレビ番組2つによってです。

永里は、最近までグレた雰囲気を持っていたし、目つきが悪くて笑うと冷笑してる様に見える事が多かったし、1~2年前には前髪の一部だけ金髪にするなどヤンキー・センス丸出しでした。

だから、「野生の勘で勝負する、頭を使うよりも本能で活動する、出たとこ勝負の野猿」みたく認識していたのです。

素晴らしい点取り屋だが、友達にはなれないしなりたくもない。こう思ってました。

その認識が、テレビ番組2つを見て吹き飛びました。

永里は、全ての質問に対し、それを深く受け止めてから答えていたし、理路整然と回答していた。

話を聞いててかなりの読書家だと分かったし、自分の進路についてもきちんと考えていた。

私が感心したのは、世間の価値観に寄りかかる事なく、全てについて自分で考えて判断してるのが伝わってきたこと。
「凄い女だ」と尊敬しましたよ。

練習法の1つとして、イグアナの歩きを真似たトレーニングを披露してくれたが、それが効果的なのかはよく分からないが、研究熱心なのに魅かれた。

永里、君を誤解してた。ごめん。

いま振り返ると、彼女が前髪を金髪にしたりしてたのは、離婚した時期に重なっており、荒れた心が現れていたのかもしれない。

見た目はともかくこの人は、物事を理論的に分析したり鋭く観察したり出来るし、それを基に独自の道を歩む強さもある。

完全に私が友達になれるタイプだ。

最近あまり噂を聞かないから、どこでプレイしてるのかと気になってたが、話を聞いてアメリカ・リーグに移籍したとも分かった。

強いリーグにいるじゃない。顔色みたら体調良さそうだし、今までの実績から見ても代表に入れるのが順当じゃないのかな。

最後は横山。

この人は、半年くらい前だったと思うけど、ドイツ・リーグに飛び立ちました。
だから最近のプレイぶりを知りません。

シュート精度の高さと、足元の技術は、日本人でトップクラスだよね。
反面、身体が小さくて、足も速くない。

横山が素晴らしい才能を持っているのは分かってるけど、田中や永里も同じくらいシュートが上手いので、何となく私の中では存在感が薄いんですよね。

ただ、横山も凄い努力家だから、気付いたらFW陣の中で飛びぬけた存在になる可能性はある。

横山を「こいつ、凄い努力するじゃないか」と私が認めたのは、身体作りにおいてです。

彼女は1年くらい前まで、下半身(特に太腿)が極端なほどに太く、対照的に上半身が異常に細かった。

別の人間の上半身と下半身を合成してくっつけたんじゃないか、こう思うほどでした。

身体のバランスが悪いからだと私は見てましたが、歩き方もおかしくて、身体をねじる様な不自然な歩みをしてました。

彼女は実際に怪我がちで、このままいくとキャリアは短くなりそうだなと心配してました。

足元のボール・コントロール能力と相手の意表をつくフェイントは天才的だから、「短命で終わったらもったいないなー」と思ってたのです。

そうしたところ、本人も自覚したのか、誰かからアドヴァイスを受けたのか、ここ1年位で一気に上半身に筋肉がついて太くなり、身体のバランスが改善した。

歩き方も走りも、だいぶ綺麗になった。

この変貌ぶりを見て、「この女、やりおるわい」と感心しました。

以上のように、FW陣は努力家が多いので、激烈な競争状態になっています。

スタメンを誰にするかは、対戦相手の特徴や戦術をどうするかに対応して、その時々に替えていいと思います。

4人全員を代表に入れておきたいけど、誰かを外すとしたら、私なら今だと横山を外しますね。
まあ、皆が成長を続けているので、1年後2年後になったら私の評価も変わってしまう可能性が高いです。

前々回と前回の記事でも少し触れましたが、FWでは日テレ・ベレーザにいる10代で将来を嘱望されている植木理子も、上記の4人に才能では劣りません。

でも、彼女はまだ身体が完成してないので、A代表に入れるのは早いと思ってます。

短距離のスピードは、田中よりも上で、日本のFWで一番かもしれない。
そのスピードを持った上に、ボールさばきも巧みなので、対峙する選手には脅威でしょうね。

身体が細いので怪我だけには気を付けてほしい。

今回の女子サッカー・シリーズ記事は、そろそろ閉幕とします。

大量の情報と助言をちりばめたので、なでしこジャパンの強化に貢献できたと確信しております。

あとは、この意見がどこまで反映されるか。それを見守りたいと思います。

さて次回ですが、2回シリーズで韓国を扱います。

韓国といえば、今の話題は開幕した平昌オリンピック。

だが、私がそんなありきたりのテーマを選ぶと思うかな?

答えはもうすぐ明らかになる!


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