いまアメリカで、民主党の大統領候補者を決める予備選が行われています。
現在では、候補者はバーニー・サンダースとジョー・バイデンの2人に絞られています。
バーニー・サンダースは4年前にも予備選に出て、ヒラリー・クリントンと争いました。
そうして一時はヒラリーよりも優勢で、「バーニーが民主党候補になれば、共和党候補のドナルド・トランプに勝てる」という世論調査の結果も出ました。
弱者に寄り添う政策を掲げ、若者に強く支持されていて、ドナルド・トランプに勝てる可能性が高いバーニー・サンダース。
普通で考えたら、民主党の候補はバーニーになるでしょ?
ところが、そうならなかったのです。
私は当時、本当に驚愕したのですが、なんとバーニー・サンダースに勢いが出て来たと見るや、民主党の幹部や議員が、軒並みヒラリー・クリントンの支持を表明しました。
民主党の予備選では、党幹部や議員がかなりの代議員数(投票数)を持っています。
これを使ってヒラリーに肩入れして票を投じ、一気にヒラリーの代議員数を伸ばしました。
一般党員の投票では、両者は五分五分で、むしろバーニーに勢いがある状態でした。
その時に、一般党員とは全く関係ない所で、党の上層部がヒラリーに票を入れて、代議員数に差を生み出したのです。
党幹部や議員たちの談合で、一気に差を付けたヒラリー・クリントン。
ここでマスメディアが(日本のマスメディアも同調しましたが)、「もうヒラリー・クリントンの勝ち。ヒラリーが支持を得ている」と報じて、予備選の幕引きをしようとしました。
私はバーニー・サンダースを応援していたので、当時のこの流れに、腹が立って仕方なかったです。
「こんなやり方が認められるなら、民主主義など存在しないに等しい」と思いましたよ。
結局、ヒラリー・クリントンが民主党候補になりましたが、共和党のドナルド・トランプに負けました。
バーニー・サンダースだったら、勝てたかもしれません。
そういう世論調査の数字があったのだから。
民主党は、大統領選に勝てる可能性よりも、バーニー潰しを優先したのです。
なぜそんな事をしたのか。
それは、バーニー・サンダースだと本当に改革を行い、アメリカ社会に変化を起こすからでしょう。
共和党と民主党は、表向きは争っているけど、その上層部には繋がりがあります。
どちらの大統領候補が勝っても、ほとんどの場合、金持ちの代表者もしくは代弁者が政権の中枢に入り、大臣などになります。
財閥のトップクラスとか、軍需会社の社長とか、投資会社の社長とか、大企業の顧問弁護士とかが、重要なポストに就く事が多いです。
だから大統領選挙といっても、実体は特権層の派閥争いの域を出ていません。
でもバーニー・サンダースはそうではなく、特権サークルの外に居ます。
だからこそ、同じ民主党の重役たちが潰そうとするのです。
私はそう見ています。
今回の民主党・予備選でも、バーニー・サンダースは序盤で大勝し、他の候補者たちに大差をつけて1位を走りました。
国民から支持され、特に若者から支持されるバーニー。
このまま勝てば、ドナルド・トランプ大統領と大きく政策が違うし、大統領選も良い勝負になります。
だが、今回も異常な事が起こりました。
バーニーが勝ちそうだと見るや、ほとんどの候補者が一挙に選挙戦から撤退し、ジョー・バイデンの支持に回ったのです。
そうして、ここまで支持率が5%くらいだったジョーが、急に上昇しました。
いきなり40%くらいも支持率が上がるという、どうみても異常な事が起きました。
さらにマスメディアが、前回と同じく「もうバイデンで決まり」と言い出しました。
前回と今回の民主党・予備選を見て、「やらせなんだな」と確信しました。
いかにも民主的な選挙をしている風に見せているが(そういうショー・アップをしているが)、やってる事はロシアのプーチン独裁下での選挙と大差ないです。
出来レースになっています。
国民のために改革を行おうとする者が排除される、裏ルールがあります。
今の利権構造を壊して改革をしようとする者は、特権層から袋叩きに遭います。
だから国民がしっかりと信念を持って応援しないと、負けてしまいます。
これは日本でも同じです。
私はバーニー・サンダースを応援しています。信念を持って。