女子バレーボール、Vリーグと日本代表について語る⑤
(2020.3.22~31.)

女子バレーボール(Vリーグと日本女子代表)について語るシリーズの第5回です。

今回は、ここ2~3年でVリーグにデビューした新しい選手のうち、注目している何人かを書こうと思います。

新しい選手っていうと、なんといっても東レ・アローズなんですよね。

次々と有望な選手が加入して、すぐにスタメンに定着したので、ここ2年ほどで全く別のチームに生まれ変わりました。

アローズに最初に加入した有望な選手が、『黒後愛さん』です。

すでに日本代表で活躍し、メディアへの露出も多いので、バレー・ファンじゃなくても知っている方は多いでしょう。

この選手は、高校生の時から私は注目していました。
バレーボール・チャンネルというテレビ番組があり、そこでは高校生の大会も取り上げるのですが、黒後愛さんは強豪校にいたのもあって、プレイする姿を何回か見る事が出来ました。

最初に見た時に、「凄いスパイクを打つなあ。力強さが傑出していて、日本人離れしている」と感心しました。

高校生の大会のダイジェスト映像なので、ほんとにわずかなプレイしか見られなかったのですが、能力の高さは明らかでした。

とっても期待したので、当時に「伸びてきたら日本のエースになれるかも」と、女子バレーを扱った日記で短く触れた事があります。

当然Vリーグに行くだろうと思い、どのチームに入団するのか注目しましたが、東レ・アローズに入りましたね。

彼女は木村沙織さんに憧れていて、一緒にプレイしたかったらしいのですが、ちょうど加入したシーズンの直前に沙織さんは引退してしまいました。

この年は、沙織さんだけでなく、迫田さおりさんも引退し、それまでチームの中心だった選手が抜けた状態でスタートしました。

たぶん愛さんは、有名選手がいる中に自分が入るイメージだったと思うのです。

それがチームに入ってみたら、日本代表は田代佳奈美さんだけという、かなり寂しい状態になっていて、愛さんは「マジかー、想定してたのと違うなー」と思ったのではないかな。

そんな形でシーズンが始まり、普通だとリーグ・デビューした選手は、大物でもしばらくはベンチスタートになるものですが、愛さんはいきなりスタメンで試合に出続ける事になりました。

だから、入団直後からチームのエースを任される感じで、少し辛そうでした。

さらに対戦するチームは、注目の新人で1年目なのにエース的なポジションにいる黒後愛を、「ここを狙うしかない」という感じで、サーブで必ず攻めてきました。

苦しんでいましたねえ、愛さんは。サーブレシーブで。

苦しんでいるのが見て取れるので、よけいに対戦相手が狙ってくるという、負のスパイラルに陥り、途中で愛さんが下げられる時もありました。

それでも、なかなかの粘り腰を見せるのです。

性格が前向きなのもあるのだろうけど、心が折れません。
「黒後愛、やるじゃないか君」と感心しました。

見ていて気付いたのですが、けっこうレシーブが上手いんですよ。

彼女みたいな、ごっつい身体で強烈なスパイクを打つタイプは、パワーはあるが不器用でレシーブは下手な事が多いのです。

このタイプなのかと予想していたのですが、それに当てはまりません。

器用さも備えていて、レシーブのセンスが悪くないのです。

愛さんは、もちろんスパイクは凄いです。

さらにサーブも上手いです。
木村沙織に似たフォームで、影響を受けて真似しまくったのが明らかなのですが、その精度は高く、すでにリーグ屈指のサーブ能力ではないかと思うほどでした。

攻撃力は文句なしで、意外にもレシーブまで結構やれる。

「これは古賀紗理那さんよりも総合力では上だな」と思いました。

日本代表に入るのは確実だし、紗理那さんよりも活躍して、代表のエースになれるのではないかと、期待し始めました。

その後に日本代表に入り、活躍し始めたのは周知の通りです。

私は「黒後愛こそ日本代表のエースになれる器」と見ています。
スパイクの力強さは日本一だし、彼女がコートに居ると華やかになって、チームに活気が出るんですよ。

スパイク決定率とか得点数も大事ですが、そういう数字的なものを超えた存在感がエースには必要だと思います。
今の現役選手でそれがあるのは、黒後愛だなと。
彼女にとってはプレッシャーかもしれませんが。

愛さんは、性格も魅力的ですよね。

裏表がなく、カラッとした爽やかな気質で、見ていてどんな心境なのかすぐ分かるし、真面目で一途な人です。

ネチネチ、ナヨナヨ、チャラチャラしてなくて、私の大好きなタイプの女性です。

私が苦手なのは、何を考えているのか分かりづらい女性と、もったいぶって自分の気持ちを隠す女性です。

愛さんはそれと正反対で、本当に分かりやすいです。
だから自然に応援しちゃうんですよねー。

愛さんがVリーグにデビューして、その人柄を知ったら、すぐに女子バレーボール選手の中で最も好きな選手の1人になりました。

気持ちがそのまま顔に出るので、監督の指示に納得できない時には「分っかんねえなー」という表情をするし、変なタイミングでタイムアウトがあると「いま?」という顔をします。

基本的に試合中は無表情がちなので、彼女と親和性の低い人だと分からないかもしれませんが、私は親和性が高いのか気持ちが伝わってきます。

それで彼女は根が爽やかなので、観察していて心が読み取れても、こっちが不愉快になる事がありません。
「悪意とよどみの一切ない人」と言えるくらいに、サッパリした良い性格の人ですね。

ここまではずっと黒後愛さんを褒めてきましたが、それだけだと面白くないので、弱点の部分にも触れたいと思います。

一番気になっているのは、スパイクの打数が増えたり、国際大会で連戦が続くと、疲労のためジャンプ力が落ちてきて、スパイクの球速も決定率もガクンと落ちてしまう事です。

これが改善すれば、誰もが認める日本のエースになれます。

打数が増えて疲労がかさむとパフォーマンスが落ちるという事は、持久力を付ければ解決するはず。
でも、なんとなくですが、頑張って体力や持久力を付けるトレーニングをしていくと、途中で身体を壊しそうなんですよ。

大好きな選手なので、無理して怪我するのを見たくありません。

私が日本のエースだと思ってきた長岡望悠さんは、疲労の蓄積から大怪我をし、もう何年も試合から遠ざかっています。

途中で短期間の復帰もしましたが、すぐにまた怪我の再発で離脱しました。

望悠さんのスパイクが大好きなので、私は大ショックを受け、トラウマになっています。

これ以上、大好きな選手が怪我で苦しむ姿を見たくないのです。

黒後愛さんのスパイク・フォームを見ていて、「少し重いな」と感じる事があります。

フォームの改善をすると、怪我をせずにジャンプ力の低下を克服できるかもしれません。

でも、今でも十分に魅力的な選手だから、「練習量を上げて怪我するリスクを冒すくらいなら、今のままでもいいや」と思っちゃいます。

長岡望悠さんの怪我については、次回の記事で取り上げます。

これほど怪我が長引くとは思っていなかったし、本当に悲しい。
あれほどの選手が…。

望悠さんが居ないので、黒後愛さんにどうしても期待がかかります。
でも、そうしたファンの想いがマイナスに働く事もあるので、あまり言いすぎないようにします。

さて。
東レ・アローズに加入した新人で、次に注目したのが、『関菜々巳さん』です。

この人はセッターなんですが、2018-19シーズンに高卒でアローズに加入しました。
黒後愛さんの1年後の入団です。

このシーズンは、それまで正セッターをしていた田代佳奈美さんが海外リーグに移籍して、誰かがその後を継ぐ必要がありました。

アローズにはすでに白井美沙紀という若手セッターがおり、この人も才能ある選手なので、私は彼女が正セッターに昇格すると思ってました。

美沙紀さんは、アンダー世代の日本代表で正セッターをつとめ、かなり活躍した選手です。
バレーボール番組で将来の日本代表セッターになると評した識者もおり、私も才能を高く評価していて、過去記事で褒めた事があります。

白井美沙紀さんは、田代佳奈美が同じチームに居るから、控えに甘んじていたけど、本来ならもっと試合に出るチャンスが与えられるべき選手なんです。

だから私は、「佳奈美が海外挑戦してチームを去った今、ついに白井美沙紀にチャンスが巡ってきた。美沙紀、飛躍の時だぞ!」と思いました。

そうして、アローズの開幕戦が放送される日、美沙紀さんのトスを楽しみに、テレビを点けたのです。

そしたら何と、入団1年目の新人セッターが、スタメンになっている!

もしかして美沙紀さんが怪我で離脱したのかと、最初は思いました。

だが、ベンチ・メンバーに彼女は居ました。

「おいっ! 血迷ったか、東レ・アローズ!」と、あり得ない選手起用に突っ込みを入れたくなりました。

バレーボールにおいて、セッターは最も経験と戦術理解が必要なポジションです。

だから、入団してすぐの新人を開幕からスタメンにするなんて、まずありません。

正直、私がVリーグを観始めてから、一度もありませんでした。

「信じられん事をするな、東レ・アローズは…」と、起きている事が半ば理解できず、呆然としました。

これほど大胆な若手起用を、それまでVリーグで見た事がなかったです。

前々回の記事(このシリーズの③)で、高田ありささんを取り上げた時に、「高田ありさが引退した後、アローズはボロボロになり、チームとして終わっている状態となった」と書きました。

そんなアローズだから、思い切った手に出るのは理解できました。

だが「さすがにやりすぎだろう」と。

「チームを再建しなければならないとはいえ、なんつー事を選択するんじゃ。どうなっても知らんぞ。」と、2部に降格する可能性すら脳裏に浮かびました。

とにかく度胆を抜かれましたが、結果的に「そこまでして使うこの新人セッター、どんなもんなのよ」と、えらく注目しました。

それが関菜々巳さんだったのです。

で、食い入る様にして菜々巳さんのプレイを観ていったが、良いんです!

目立つ派手なプレイはなく、淡々とトスを上げていくが、その精度は高く、安定感があります。
新人ながら、すでにかなりのトス技術がある。

身体能力も高めで、動きがキビキビしているし、サーブとレシーブもなかなかの腕前。

なによりも、気持ちの強い選手で、どんな場面でも逃げのトスをせず、攻めの意識でトスを組み立てています。
トスを上げるのが難しい所の選手にも、頑張って上げたりします。

「これは凄い掘り出しものなんじゃないか。アローズは良い選手を見つけてきたな」と感心しました。

2セット目が終わる辺りまで観た時点で、「これならスタメンにするのも分かる」と納得しました。

同時に、「せっかく田代佳奈美が居なくなったと思ったら、驚異の新人が入団してしまった。白井美沙紀はなんて運のない選手なんだ」と、美沙紀さんに同情しましたねえ。

セッターは、単に技術があるだけでは駄目で、バレーボールIQが高くないといけません。

動きっぷりを見たところ、関菜々巳さんはそのIQが高そうなのです。

新人のくせに、コート全体の出来事を眺めて、試合の流れを読もうとしているのを感じます。

まだ10代なのに、Vリーグのほとんどのセッターが意識していない「試合の流れ」を、掴もうと努力しています。

1年目と思えない態度です。

だから、彼女のプレイを2試合観た時点で、「これは日本代表に入るな、将来は代表の正セッターになるかもしれない」と思いました。

結局、関菜々巳さんはデビューした年に、リーグの最優秀新人賞を獲りました。

そうして、日本代表にも選ばれ、国際大会にも控えながら出場しました。

この時点で私は、「田代佳奈美と関菜々巳が、現役セッターの中で最も才能がある。この2人が日本代表で争っていく事になる」と思いました。

ところが、菜々巳さんがデビューした翌年にも、才能あるセッターがVリーグに現れたのです。

JTマーヴェラスの『籾井あき』、トヨタ車体クインシーズの『山上有紀』の2人です。

籾井あきさんは、2019-20シーズンに新人としてデビューすると、いきなりその年にJTマーヴェラスは優勝しました。

私としては、トスの技術レベルがまだイマイチだなと思うのですが、マーヴェラスにはアンドレア・ドルーズという凄腕のスパイカーが居るため、彼女の能力頼みで、優勝まで行ってしまいました。

あきさんの良さは、物怖じしないで堂々とトスを上げていく事ですね。
迷いがないので、それが好結果に繋がりました。

ただし、トスの組み立ては平凡で、とにかくアンドレアさんにトスして決めてもらうという、何のひねりも工夫もないものでした。

だから、スタート・ダッシュは凄かったが、あまり伸びて行かない選手になるかもしれません。

でも、1年目からスタメンになり、チームが優勝するというのは、やはり凄いことです。

なので、要注目のセッターです。

山上有紀さんは、Vリーグにデビュしてから数年経ってますが、トヨタ車体クインシーズには比金桃子というセッターがいて、その控えだったので印象はありませんでした。

桃子さんが引退したので、2019-20シーズンは正セッターになり、プレイ時間がぐっと増えました。

で、初めて長時間のプレイを観たのですが、まず身体能力の高さに驚きました。

次に、常に笑顔で楽しそうにプレイしている姿に好感を抱きました。

伸び伸びとトスを上げているんですよね。
セッターという、頭脳的な役割のポジションでは、これは珍しい。

田代佳奈美、関菜々巳、宮下遥は、試合中に、どこにトスを上げるかを考え続けるので、難しい顔をしています。

それと対極にいるのが、山上有紀です。

どんな時も笑顔を絶やしません。
笑顔が仕事のアイドルなのかと疑いたくなるほど、緊迫した試合展開になっても、笑顔をキープします。

普通だと「セッターなんだからトスの組み立てを真剣に考えなさい。笑顔をしている場合じゃないよ」と思うのですが、有紀さんは本当に楽しそうなので、認めて応援したくなるのです。

観ていて、「この選手、もしかしたら大化けするかもしれない」と思いました。

楽しそうにやってる人って、どの世界でも、成長を続けてかなりの所まで行くからね。

身体能力は高レベルにあり、トスの技術もそこそこあるので、もしかすると凄い所まで成長していくかもしれません。
けっこう期待しています。

以上のように、このところVリーグのセッター陣が充実してきました。

私がVリーグを観始めた2014~15年の頃は、リーグを見渡しても才能があると思えるセッターは田代佳奈美さんしか居ませんでした。

「なんでVリーグって、こんなにセッターのレベルが低いんだろ」と不思議だったくらいです。

それがここ2年で、関菜々巳、籾井あき、山上有紀と、3人も期待のもてる選手が登場しました。

上記しましたが、他にも白井美沙紀は良いものを持っているし、このバレーボールの連続記事の第2回で触れましたが田原愛里もなかなかのセッターです。

セッター陣が充実してきたので、Vリーグが戦術面で面白くなってきました。

前だと監督に言われたとおりにトスを上げるとか、練習通りにトスを上げる状態だったけど、個性や主張のあるセッターが増えた結果、試合中の駆け引きが出て来たと思います。

この点では、Vリーグに進化が見られますね。

別の見方をすると、セッターの層が一気に厚くなったので、日本代表に入るのが数年前に比べて難しくなってきました。

正直、2年後に誰が代表のセッターを務めているか、私には全く予想ができません。

今は田代佳奈美が日本一だけど、その地位が2年保つかどうか。

どうなるのか、楽しみながら観戦・観察していこうと思います。

次に紹介するのは、これまた東レ・アローズに入団した、『水杉玲奈さん』です。

2019-20シーズン(今期)に高卒でアローズに加入した、リベロの選手です。

玲奈さんも、1年目からスタメンに定着しました。
リベロも結構経験が大切なポジションだから、アローズはここでも大胆な起用をしたと思います。

このシーズンは、『石川真佑さん』も入団し、スタメンになりました。

だからアローズは、黒後愛、関菜々巳と来て、さらに2名の新人をスタメンに抜擢したわけです。

そして、この4名の新人は皆、1年目からバンバン試合に出て、全員が日本代表に入るという、とんでもない快挙を成し遂げてしまったのです。

アローズのスカウトの優秀さには、感嘆するしかないです。

東レが後ろに居て予算があるのも大きいだろうけど、それでも見る目の確かさに驚かされます。

アローズを引退した迫田さおりさんは、テレビ解説者として活躍していますが、ある試合の解説中に「アローズでスカウトを担当している」と発言していました。

引退した時期的に黒後愛は無理ですが、関菜々巳以降はもしかして、さおりさんが引っ張ってきたのか?
だとしたら凄いぞ。

とにかく、アローズはチームとして生まれ変わりました。

ちょっとした奇跡なんじゃないかと思うほど、スムーズにチーム強化が進んでいます。

ぶっちゃけた話、外国人助っ人で力のある選手を1人入れて、あとはベンチの層を少し厚くしたら、リーグ優勝できる可能性は十分にあると見てます。

話を水杉玲奈さんに移しますが、関菜々巳さんと同様に、地味なプレイヤーです。

この2人は、新人なのに落ち着いていて、若手にありがちな元気一杯で力任せのプレイをする感じが、全くないです。
1年目からベテランの顔付きをしています。

性格なんでしょうが、一般の若手とかけ離れており、ちょっと変人の臭いがしますね。

玲奈さんは、無表情で黙々とレシーブするのですが、見ていてすぐにその質の高さに気付きました。

本当に地味に普通にレシーブするが、無駄な力が入ってないので、ミスが少ないです。

身体が細くて華奢なので、その点では佐藤あり紗さんと似ていますが、あり紗さんの持つ派手さや華やかさは無いです。

玲奈さんは、Vリーグで1年目なのに、非常にリラックスしていました。

コートでレシーブの構えをして、相手チームのサーバーが打つのを待つ時、眠っているのかと思うほど目に力がなく、トローンとした目付きだったりします。

「大丈夫なのか、この人?」と思うのですが、ボールが来ると良いレシーブをします。

リベロというと、レシーブ専門のポジションなだけに、サーブ・レシーブの時は緊迫感を全身から発散させる人が多いです。

久光スプリングスの座安琴希なんて、相撲の仕切りなんじゃないかと思うほど、ぐううっーと腰を落として股を開き、相手サーバーを睨みつけます。

私はあの琴希さんの待ち方、好きなんです。熱い雰囲気だから。

その対極ですね玲奈さんは。
自宅にいて遊びでレシーブの構えを取るみたいな楽な感じで、Vリーグのコートに立ってしまいます。

水杉玲奈を観ていて、「不思議な人だなあ」と強く思いました。

そこでどんな人なんだろうと観察し始めたのですが、観察するほどに興味が湧いてきました。

浮世離れした雰囲気があり、「別の星から来た人ではないか」と思うほどに、会場の空気に溶け込みません。

地味だから気付かない人が多いかもしれないですが、注目してみると、異常な落ち着きとホンワカさです。

その在り方が、とても試合中の選手と思えず、ファンタジーの世界から現れたかの様にフワフワしています。

彼女は、両頬がアニメに出てくる小さな女の子みたいに、常に真っ赤です。

だから7歳くらいの女の子に見える瞬間があるのですが、プレイぶりは大ベテラン並みの落ち着きなのです。

真逆の要素が一身にぶち込まれており、「謎キャラ」「不思議キャラ」に見えて仕方ないです。

徐々に試合そっちのけで、玲奈さんの一挙手一投足を追い始めました。

彼女の事が、気になって仕方なくなり、「この場面ではどうする?笑うのか?」とか、いちいち挙動を確認し出した。

だが、今のところ何者なのかが、まだ掴めていません。

そのうち宇宙船で母星に帰るかもしれません。そうなっても私は全く驚かないでしょう。

水杉玲奈さんのレシーブ能力に話を戻すと、1年目なのにかなりの高レベルにありますね。

アローズの弱点は守備だったのですが、彼女が入って安定感が出てきました。

その守備力を褒める識者は多いみたいで、リーグが終了すると、早くも日本代表の合宿メンバーに選ばれました。

見たところポワーッとしてますが、その内面にはかなりの負けん気がありそうなんですよ。

たまーにやる気のある顔付きをするのですが、なにやら芯の強さを感じます。

だから日本代表に定着して活躍し始めるかもしれません。

とにかく面白い人なので、多くの人に知ってもらいたいです。

以上の3人(黒後愛、関菜々巳、水杉玲奈)が、私が注目している新人のうち、東レ・アローズに所属している方たちです。

石川真佑さんも才能あると思うし、注目もそれなりにしてるのですが、この3人のほうが個性的なので、好きだし期待してます。

石川真佑さんは、大手メディアが強く推してますが、性格もプレイも普通なので、私としてはあまり興味が湧きません。

兄が花形選手の石川祐希なので、世間は大注目しているわけですが、「それが何だっていうんだ?」という気持ちですね。

真佑さんは、プレイスタイルは器用さを活かしたオールラウンダーに向かうと見てます。

新鍋理沙さんみたいな、レシーブが上手くて、他も器用にこなすというのが、真佑さんが代表に定着するには必要だと思います。

今はスパイクで注目されていますが、身長が173cmしかなく、兄のようなもの凄い身体能力も持ってないので、本質的にバンバン得点するタイプではないと見てます。

だから、守備力を上げられるかどうかが、真佑さんが大成するかの鍵でしょう。

現状だと、新鍋理沙さんの半分くらいしか守備力がありません。

日本代表に入るギリギリのラインに居り、代表のエースとかいうレベルではないと思ってます。

この選手も、顔が可愛いのと、石川祐希の妹だというので、大手メディアにちやほやされています。

だが、それに踊らされると、古賀紗理那や宮下遥のように「思ったほど成長せず、代表でコンスタントには活躍できない」という選手になってしまうでしょう。

そうして大手メディアは、「期待はずれだ」と見るや、バッサリと斬り捨てて、別のもっと若い選手に移っていきます。

大手メディアの報じ方を見ていて思うのですが、その冷酷さと節操のなさ、話題作りのためなら何でもし、話題にならないと知るや一気に手を引く行状は、多くの才能ある選手を潰してますねえ。

決して踊らされてはいけません、アレには。

石川真佑さんには、是非とも大手メディアと距離をとってほしい。
一切の取材を拒否するくらいで丁度良いな。

どの選手も、Vリーグに入ってから3年くらいは、大手メディアに出ないでバレーボールに集中した方がいいと思います。

地方のテレビ局や、バレーボール専門誌だったら、愛情ある取材をしてくれる事が多いので、全然OKです。

気を付けなければならないのは、手の平を返すタイプの人です。

寄って来る時は下品なニヤニヤ笑いをして、愛想やお世辞を振りまき、状況が変わったら手の平を返して、いきなり冷たい態度になり脅してきたりもする。

安倍晋三みたいなタイプ。これには気を付けなさい。

今も、犠牲者となった者が、警告を発しているよね。
そう、森友汚職に巻き込まれて、自殺に追い込まれた、近畿財務局の赤木俊夫さんのこと。
再注目されているでしょ、妻の怒りの告発で。

「スポーツやってるんだから、あんな事件は関係ない」なんて思うかもしれないですが、政治家にはスポーツ選手の人気を利用しようと近づいて来る者だっています。

東京オリンピックに絡んで、スポーツと政治の黒い繋がりも、だいぶ明るみに出たでしょ。

巻き込まれちゃ駄目だよ、ああいう汚い世界に。

今回の記事では、Vリーグの若手たちを取り上げてるから、彼女達にここで忠告しておくけど、スポーツ選手は一歩間違うと「麻薬」「賭博」「性生活の乱れ」「お金を巡るトラブル」なんかに堕ちます。

他にもスポーツ界には、「いじめ(しごき)」「暴力(暴行事件)」「八百長」「ドーピング」の問題もあります。

「スポーツは美しい」とか「スポーツは健全な人間を養う」とか美談で飾り立てているけど、あんなの嘘だから。

どの世界にも、美しい人と汚い人がいる。ただそれだけ。

東京オリンピックは、1年延期とか言っているけど、中止にした方が良かったです。

延期で話が進み始めたら、「延期のためにコレコレの金がかかる。開催までにさらに数千億円かかる」とか、またぞろカネの話が始まりました。

もう心底からウンザリなんだよねー。

東京オリンピックに出る予定だった選手たちが、延期で1年後になった事を受けて、「しっかり1年準備して、良いものをお届けしたい」とか言ってるのですが、私は待っていません。

届くのを、待ってないんだよ!

消えてくれ、東京オリンピック。

オリンピック自体が、消えて無くなってくれ。

女子バレーボール、すごく好きだよ。

だからVリーグを観てるし、国際大会のワールドカップとか世界選手権とかも必ず観てるよ。

沢山プレイできる場があり、むしろスケジュールがきつすぎて選手の怪我が慢性化するくらいなんだから、オリンピックなんて要らないじゃない。

繰り返す。消えて無くなってくれ、オリンピック。

そろそろ次の選手にいきますか。

これで最後の人になりますが、Vリーグの若手で注目している1人が、『林琴奈さん』です。

ポジションはウイングスパイカーで、JTマーヴェラスに所属し、2018-19シーズンにデビューしました。

マーヴェラスは今シーズンに優勝したけど、アンドレア・ドルーズの圧倒的な活躍を除けば、優勝に一番貢献した選手ではないかと思います。

この選手の良さは、何と言っても「バランスの良さ」です。

身体は細めなのですが、その分だけ俊敏性が高くて、機動力があります。

要するに瞬発力があるのですが、それでいて持久力(スタミナ)もあり、キレのある動きを試合を通して維持できます。

感心するのは、小回りが利いて持久力もあるという、線の細いタイプにありがちな特徴だけでなく、かなりのパワーも持っている事です。

スパイクに力が乗っていて、パワーヒッターとされる選手たちに近いレベルで打てます。

なおかつスパイク時に、走り込みにスピードがあって腕の振りも早いため、相手のブロッカーが付いていきづらいです。

結果として、かなりの攻撃力とスパイク決定率を誇ってます。

でも林琴奈さんの最大の長所は、やはり守備でしょう。

1年目からかなりレシーブが上手かったですが、2年目の今シーズンは安定感のあるレシーブを見せ、Vリーグでも屈指の守備力まで成長しました。

この凄まじい成長ぶりを見るに、バレーボールのセンスに大変に優れているのは明らかです。

攻守両面で高い活躍ができ、メンタル面も若いのに落ち着いていて、スタミナがあるから試合中に波がありません。

非常に信頼できる選手です。

身長は173cmで、石川真佑さんと同じですが、琴奈さんの方が守備力があり、スタミナ面でも優れています。

というわけで、「日本代表に定着していくのは真佑さんではなく、琴奈さんのほうではないか」と、私は見ています。

まあ、努力すれば2人共に定着するかもしれませんが。

林琴奈さんの動きからは、センスの良さが伝わってきます。

なので総合力の高さや器用さがあるし、「新鍋理沙のような地味ながら日本代表に欠かせない存在」になれる可能性があると思います。

指導者が上手く育てれば、代表でも頼れる存在になりそうなので、大事に育ててほしいです。

琴奈さんも、先日に日本代表の合宿メンバーになり、すでに代表入りしています。

今まで日本代表では、オールラウンダーといえば1位は新鍋理沙、2位は石井優希、3位は鍋谷友理枝でした。

ここに林琴奈が入ってきたので、3位の友理枝さんは立場が危うくなってきました。

友理枝さんも大好きな選手なので、なんとか踏みとどまってほしいのですが、どうなるかな。

さあ、これでVリーグで期待の若手は紹介できました。

あと1人、久光スプリングスの「井上愛里沙さん」も、かなり伸びてきて良い選手になってきましたね。

彼女については、プレイとは別の所で触れたい事があるし、次回の記事でゆっくり語ろうと思います。

次回は、Vリーガーから何人かを取り上げ、最終回になります。


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