(以下は『ナンバー2014年6/25臨時増刊号』から抜粋)
内田
「(コートジボワール戦は)守備から入って先制点を取るというのは、プラン通りで僕らとしては願ってもない感じだった。
でも、(後半17分に)ドログバが入ってきて、ゴリゴリやられてDFラインがズルズル下がってしまった。」
(以下は『ナンバー2014年6/30臨時増刊号』から抜粋)
内田はコートジボワール戦では、10番を背負うジェルビーニョをマークして自由を奪った。
だが試合後には、事も無げにこう語った。
内田
「相手の10番がエースだと思っていましたから。
ネイマールやリベリーと実際に戦って、彼らに食らいつく力が無いとは思わなかった。
今回も負けたくないな、とね。」
内田は実戦に復帰して3週間だったが、W杯初戦にピークを合わせてきた。
内田
「メンタルの部分は、(ピークに)自分で持っていくしかない。
そこに関しては不得意だと思っていないですから。
相手が強ければモチベーションも湧くし、実力をここで出さなきゃ勿体ないでしょ?」
コートジボワール戦で内田が相手からボールを奪ったのは10回。
日本の中で最も多い数字だった。
(以下は『ZONE WEB』から抜粋)
内田はギリシャ戦に向けて、コートジボワール戦の敗戦を教訓に、局面に応じた戦術の使い分けを説く。
内田
「変な勘違いをしてはいけないのは、『引くのが悪い』と考えること。
試合の中では引く時間は絶対にあるし、前から行くやり方と使い分けられれば良い。
それを選手(自身)で考えて表現できるのが、そのチームの力量なんだと思う。
(コートジボワール戦では)前から行って、後ろが付いてこないシーンもあった。
そこら辺がしっかりしてくれば、はまる可能性は高くなる。
ガチンコ勝負じゃなくて受け流すところがあってもいいと思う。」
コートジボワール戦では、前線からのプレスに連動性を欠いた。
本田は相手DFに果敢にプレッシャーを掛けたが、独力のため相手のパス回しを寸断できず、体力を消耗するだけだった。
ドログバが投入された後は、最終ラインはずるずると後退した。
○ 村本尚立のコメント
内田さんの発言だと、ドログバが出てきてから日本はやられたように思えますが、実際には違います。
日本は前半からDFラインが低すぎて、守備がきちんと機能せず、そのために相手に主導権を奪われていました。
相手が主導権を握っている時間帯が長く続いたために、後半に入ると日本選手はバテてきて、動けなくなりました。
内田さんの言う「試合の中では引く時間はある」というのは、その通りです。
しかし、引くのか、前からプレスを掛けるのかは、チーム全員で共有しなければ意味は無いし、1人で判断していいものではないです。
日本代表は、「和が長所だ」とされていますが、この試合に出場した選手達の証言から明らかになっていますが、ピッチ上の選手達の意識が統一されていませんでした。
ザッケローニ監督が「前線から守備をしろ」と指示していたのだから、それに皆が従うべきでしたよ。
長谷部さんや内田さんは、「まず守備を固めるべきだ」と思って、それを実行したのですが、結果的にはそれが日本が主導権を握れない(自分たちのサッカーをできない)原因となりました。
攻撃的な戦術に(監督の戦術に)不満があるなら、代表を抜けるか、監督とチームメイトに直談判して方針を変えさせるかの、どちらかですよ。
どちらもしないで、W杯の本番でいきなり方針とは違う戦術(DFラインを下げる戦術、前線からのプレスを放棄する戦術)をするのは卑怯だと思います。
(2014年11月13日に作成)