(『デイリー新潮2024年2月2日の記事』から抜粋)
(※この事件は、伊東純也の側が被害届けをした女性2人を逆告訴し、両者が告訴している状況です。
真相はまだ分かりませんが、ここでは新潮が報じたレイプ疑惑を抜粋の形で紹介します。)
伊東純也(30歳) からの性被害を訴えるAさん。
彼女は、芸能事務所に所属して芸能活動をしている人だ。
Aさんは2023年3月18日に、とある会食で事務所の社長からX氏を紹介された。
Aさんは言う。
「X氏はスポーツ関係の仕事をしているという話で、私は4月ごろにあるYouTube動画に出演する仕事を依頼されました。」
X氏は当時、『D-Sports社」の社員だった。
X氏はある日、AさんにインスタグラムのDMで「大阪に来てサッカー男子の日本代表戦を観ないか」と誘った。
その試合は、2023年6月20日の対ペルー戦(親善試合)である。
Aさんはその事を事務所社長に報告し、「仕事につながらないなら行きたくない」と伝えた。
社長は、こう振り返る。
「Xさんには、過去にタレントのキャスティングで世話になっていて、依頼を断りづらかった。
Xさんから、『伊東純也のテレビ番組の撮影があり、その現場に女性たちを見学者として連れて行ける』と言われ、押し切られました。」
このテレビ番組とは、『夢対決2024 とんねるずのスポーツ王は俺だ!』(テレビ朝日)で、伊東は代表戦の翌日に出演する予定だった。
社長は言う。
「Xさんは、『番組撮影にはテレ朝のお偉いさんが来るから、彼女たちを紹介する。そうしたら仕事をくれる。』と熱弁をふるった。
この事をAさんに伝えて、『自分も同行する』と言って、Aさんとその友人の女性(Bさん)は行くことに同意しました。」
Aさんはこの話を、友人のBさんに伝えて誘った。
Bさんは言う。
「友人のAさんから、『お仕事につながるから』と誘われて、大阪に行きました。」
Aさん、Bさん、事務所社長、X氏の4人は、6月20日に品川駅で集合し、新幹線で大阪に向かった。
社長は言う。
「Xさんの用意した日本代表戦のチケットは、日本代表のベンチのすぐ上で、控え選手のウォームアップ姿も目の前で見られました。」
この試合、伊東純也は先発出場し、ゴールも決めた。
試合後に、Aさん、Bさん、事務所社長の3人は、午後11時頃に焼肉店で食事した。
社長は言う。
「Xさんからは、『伊東が宿泊するホテルでの飲み会になるかも』と言われていました。
しかしXさんは、『他の選手も集まっている店で飲むことになった。女の子たちと来てくれ』と連絡してきました。」
そこでAさん、Bさん、事務所社長の3人は、X氏に呼び出される形で、選手の集まる飲食店に行った。
すでに時間は午前1時だった。その店は貸し切られていた。
店内には伊東の他にも、日本代表メンバーの前田大然と浅野拓磨がいた。
社長は言う。
「私たちが入店した時、選手の他にも、女の子が何人かいました。」
酒を飲み始めると伊東は、AさんとBさんに「君たちは三苫派なのか、伊東派なのか」と尋ねた。
2人が「三苫派」と答えると、伊東は「(君たちは)センスが無い。あいつ(三苫)は遊ばないからつまらない(奴だ)。俺のほうがイケてる。」と説いた。
さらに伊東は、「俺はメンズ・エステによく行く。(エステティシャンを相手に)本番をやった事もある」と語った。
彼女たちが「そんな事して大丈夫なんですか?」と訊くと、伊東は「大丈夫、大丈夫」と平然としていた。
1時間ほど店で飲むと、X氏が「そろそろ行こうか」と言い、店を出ることになった。
伊東、Aさん、Bさん、X氏の4名は車に乗り込んだが、事務所社長だけは乗車を拒否されて乗れなかった。
Aさんは車中で「どこかのバーで飲むのか」と思ったが、車はリーガロイヤル・ホテルに向かった。
Aさんは言う。
「私とB子は、ホテルに誘われて自発的に付いて行ったのではありません。」
ホテルに着くと、Aさん、Bさん、X氏の3人は、いったんX氏が泊まっている部屋に入った。
少しして、AさんとBさんはX氏の案内で、隣りの部屋に入った。
そこには伊東が居た。
Aさんは言う。
「私たちが部屋に入った直後に、男性が大量の酒を持って入ってきました。
伊東さんは、その男性を『自分のトレーナーだ』と説明しました。」
飲み会となったが、X氏はすぐに自室に戻っていった。
Bさんは、ホテルで飲み会が始まると、すぐに椅子で眠ってしまった。
Bさんは言う。
「私は酒に強いのですが、その日は感じが違い、ホテルに到着してからの記憶が曖昧です。」
Aさんは言う。
「Bさんはホテルで飲み始めて10~20分後に、突然に寝た。
何度も一緒に飲んでいたけど、そんなのは初めてで驚きました。」
Aさんはどんどん酒を飲まされた。
2時間くらいすると、トレーナーが立ち上がり、部屋の明かりを消した。
Aさんは言う。
「私は身の危険を感じ、明かりをつけようとしましたが、トレーナーが私を押さえてつけさせませんでした。
私は力でかなわず、そのうち急激な眠気に襲われ、寝てしまいました。
その後は記憶は断片的で、私が覚えているのは、トレーナーが私を壁側のベッドに運ぼうと持ち上げる場面と、伊東さんが私の上に覆い被さっている場面です。」
Bさんはこう語る。
「目覚めた時、私は下着を取られていて、股を広げられた体勢でした。
トレーナーが覆い被さってきて、思うように動けず、はねのけられなかった。
その後は、胸や陰部をなめられ触られました。
隣のベッドでは、Aさんが伊東さんに犯されているのが分かりました。
Aさんはまともな意識があるように見えなかった。
私はトレーナーに犯されました。」
Bさんは、さらに語る。
「トレーナーは伊東さんに、こっちの子(Bさん)ともヤレよ、と声をかけました。
伊東さんが移動してきて、私は身を守るために毛布に包まりましたが、その後の記憶は再び途切れています。」
朝7時頃に、隣りの部屋からX氏が現われ、「もう時間だよ、何してるのよ」と伊東たちをせっつかせた。
この時にAさんは起きたが、とにかく体が重いと感じた。
伊東とX氏らは、AさんとBさんを残して、先に部屋を出て行った。
Bさんによると、伊東は「一睡もしてないよ、俺」と口にしていた。
AさんとBさんも、すぐにホテルを後にした。
Aさんは言う。
「私は性被害を受けている間、意識はほとんどありませんでした。
Bさんから聞かされて、愕然となりました。
その後の弁護士を通じたやり取りで、伊東さんから中出しされた事も分かり、ショックでした。
許せないのは、Xさんは、私たちが伊東さんを誘ったと、私の知り合いたちに吹聴しました。」
Bさんは言う。
「私が性被害にあっている間、Aさんは意識がなかったので、自分が黙っていれば何もなかった事にできると考えて、口をつぐんできました。」
(しかしBさんは最終的に、思い直して告発した。)
事件後に、Aさんは伊東に謝罪を求め、弁護士も雇った。
伊東側は性交には同意があったと主張し、金銭による示談を求め、示談では「口外禁止」を条件とした。
伊東に反省がないと見て、AさんとBさんは2024年1月18日に刑事告訴に踏みきった。
BさんはPTSDを発症してしまい、心療内科の受診をしている。
診断結果は、「性被害に起因すると思われる」だった。
AさんとBさんは共同で、伊東純也とその専属トレーナー (47歳)を刑事告訴した。
伊東は妻がいるが、Aさんとホテル内で性交したことは認めている。
既婚者の伊東が、初対面の女性とホテルで性交したことは、伊東が起こした虚偽告訴の争点ではない。
伊東が虚偽とするのは、性交に同意がなかったとする点だ。
一方、トレーナーは性交を否定する方針だ。
なお、伊東らの弁護士はこれまでに2回、替わっている。
辞任した弁護士は、「弁護方針が折り合わなかった」と証言した。
X氏は、現在はD-Sports社を退社しており、伊東のマネジメント担当として働いている。
この事件では、週刊新潮は伊東に取材しなかったとの、フェイク情報が拡散された。
しかし本紙は、伊東本人、マネジメント担当者、代理人弁護士に取材を求めたのに、拒否されたのである。
AさんとBさんは事件後に、伊東に対して、LINEで「おつかれさま」(Aさん)や、「また飲みましょう」(Bさん)と送っている。
これについてAさんは、「2人共、トレーナーの男性から、『伊東はすごい選手だから連絡先を交換したほうがいい』と、半ば強いられて送らされた」と話す。
上谷(かみたに)さくら弁護士が解説する。
「性被害にあうと、被害にあった現実をなかなか受け入れられず、無かったことにしたいとの心理も働きます。
だから被害者は、すぐに警察や病院に駆け込むことは少ない。
AさんとBさんが半年足らずで打ち明けられるようになったのは、早い方だと思います。」
(2024年2月19日、5月6日に作成)