(以下は『フットボリスタ 2007年2月21日号』から抜粋)
ジョーイ・バートンは、2007年2月7日の親善試合で、イングランド代表にデビューした。
ちなみにこの試合、相手はスペインだったが良い所なく0-1で負けて、このところイングランド代表が弱いのもあってオールド・トラッフォードにつめかけたファンは激しいブーイングをチームに浴びせた。
ジョーイ・バートンはマンチェスターCの選手だが、問題児タイプで、1軍デビューから4年弱でクラブに支払った罰金は2500万円近くに上っている。
2シーズン前には、クラブ主催のクリスマス・パーティで、火のついた葉巻をチームメイトの目に押しつける事件を起こした。
その後も深夜のドライブ中に人身事故を起こした。
昨シーズンには、ジョーイ・バートンの弟が殺人罪で刑務所入りした。
この時は、彼はテレビで弟に自首を呼びかけたが、誰の目にも痛々しい姿だった。
バートンは口も悪い人で、イングランド代表について「ジェラードとランパードのコンビは機能しない」「W林で何の成果も残せなかったくせに、自伝を出版した奴がいる」と語っている。
そんなバートンを呼んで代表デビューさせたスティーブ・マクラーレン監督は、招集理由を「人間的に成長したから」と述べた。
だが彼は、2006年9月にはエバートンとの試合後、野次をとばした客席に向けて尻を丸出しにし、罰金と厳重注意を受けている。
(以下は『フットボリスタ 2008年4月2日号』から抜粋)
サッカーのイングランド代表が、EURO2008の予選で敗退した。
直後にマクラーレン監督は解任され、イタリア人のファビオ・カペッロが新監督に選ばれた。
カペッロにインタビューすると、次のように語った。
「イングランドの選手たちのレベルは高いので、EUROで予選敗退したのは精神的な問題だろう。
あとは、彼らは新しい戦術について学ぶ必要がある。
代表監督とクラブチームの監督は、全く違う。
クラブの監督は選手と毎日顔を合わせて会話できるから、チームの細かい問題も解決できる。
だが代表は、時間は数日しかない。
だから代表監督にできるのは、共有できる目標を定めることだ。
共通の価値感を築いていきたい。
私は規律に忠実なチームを作りたい。
親善試合では、様々なフォーメーションとメンバーを試すつもりだ。
GKではジョー・ハートに注目している。
私は常に、4-4-2が最高のフォーメーションと考えて使ってきた。
だが代表は数日しか練習できないので、選手たちには普段と同じポジションでプレーしてほしい。
別のフォーメーションも考えている。
大切なのは、選手が最高の力を発揮するポジションを把握することだ。
だからクラブチームの試合の視察に力を入れている。」
(2024年7月8日に作成)