(以下は『フットボリスタ 2007年9月19日号』から抜粋)
ブラジル・リーグは、監督をクビにする事が多い。
昨シーズンは、ブラジル全国選手権に出た20チームのうち、クビにならなかった監督は6人だけで、のべ22人がシーズン中に更迭された。
3人もクビにしたチームが1つ、2人をクビにしたチームが7つあった。
今シーズンも、全日程の6割を消化した時点だが、14人の監督がクビになっている。
ブラジルは、一流選手は外国のクラブに売られるので、各チームの戦力が拮抗している。
その状態でファンとメディアが異常な熱意で良い成績を求めるので、クラブの経営陣は大きなプレッシャーをかけられる。
そして成績不振になると、監督のクビを切ることでごまかすのだ。
ブラジル・リーグの監督たちは、成績不振だとすぐクビになるし、他チームから良いオファーがあると簡単に移籍してしまう。
そんな中で例外なのが、ムリシー・ラマーリョ監督だ。
ラマーリョ監督は、州選手権を4回も優勝するなど、優れた成績をあげている。
2006年にはサンパウロの監督として、全国選手権で優勝した。
これをうけて国内外のクラブからオファーが殺到したが、「俺は金儲けには興味がない。契約をまっとうするのが俺の流儀だ」と言って、サンパウロの監督を続けた。
「有利なオファーを受けても、一方的に契約を破棄して移籍するのはおかしい」という正論は、ブラジルではほとんど賛同を得られない。
(以下は『フットボリスタ 2008年3月26日号』から抜粋)
今シーズンのブラジル・リーグでは、Jリーグ帰りの選手の活躍が目立つ。
Jリーグでプレイしていたワシントン、チアゴ・ネービス、アレックス・ミネイロは、得点王争いをしている。
Jリーグ帰りの選手は、「日本では練習でも試合でも走りっぱなしなので、走る量が増えた」と口を揃える。
JリーグではFWに運動量が求められるのだ。
さらにJリーグで活躍するには、FWにスピードが求められる。
スピードでぶっちぎってフリーでボールを持てれば、ブラジル選手としては普通の技術と決定力でもJリーグでは得点できる。
FWのエメルソン(元札幌、V川崎、浦和)や、川崎Fにいるジュニーニョは、技術も決定力もブラジル基準では平凡だが、スピードがあるのでJリーグで活躍した。
Jリーグでブラジル人FWが活躍するには、スピードか、高さと強さが必要だ。
技術は平均レベルでもいい。
(以下は『フットボリスタ 2011年6月29日,7月6日合併号』から抜粋)
東京ヴェルディでも活躍したブラジル人選手のエジムンドは、4年半にわたり収監されることが、2011年6月に決まった。
彼は1995年12月に交通事故で3人を死亡させ、罪にとわれていた。
このほど刑が確定し、逮捕状が出た。
エジムンドは逃亡を図ったが拘束された。
(以下は『フットボリスタ 2011年7月13、20日号』から抜粋)
サントスにいるネイマール(19歳)は、昨年(2010年)8月にチェルシーから移籍金3000万ユーロのオファーがあった。
これに対しサントスは、特別スポンサーを募集し、さらにクラブがネイマールのCMの窓口になることで、7200万レアル(3.6億円)の年棒支払いを実現し、ネイマールを残留させた。
上記の資金調達手法は、2009年にコリンチャンスが開発したもので、フラメンゴに加入が決まりかけていたロナウドを横取りするのに成功した。
その後、フラメンゴがロナウジーニョを獲得する際や、コリンチャンスがアドリアーノを獲得する際にも用いられてきた。
ちなみにロナウドは、コリンチャンスに年棒11億円で加入し、コパ・ド・ブラジルとサンパウロ州選手権の2冠に貢献した。
フラメンゴに入ったロナウジーニョも、リオ州選手権の優勝に貢献した。
(2024年7月9日に作成)