(以下は『Number 2005年4月7日号』から抜粋)
オランダ・リーグのPSVは、フィリップス社の職員チームとしてスタートしている。
本拠地のアイントホーヘンは魅力に乏しい地方都市で、 PSVは強いわりに人気のないチームだ。
今季のPSVは守備的なサッカーで、監督はオランダ人のフース・ヒディングである。
ヒディングは韓国代表を率いて2002年W杯で4位となり、世界中のクラブからオファーを受けたが、PSVを選んだ。
ヒディングは、バルセロナにいるフィリップ・コクーに声をかけてPSVに連れ戻し、チームの柱に据えた。
ヒディングは、ペルーから10代のファルファンを加入させ、ブラジルからも若手のDFアレックスとGKゴメスを獲得した。
アレックスとゴメスの活躍もあって、PSVはオランダリーグで1158分無失点の新記録をつくった。
ヒディングは、韓国代表監督時代の教え子であるパク・チソンとイ・ヨンピョも獲得した。
オランダ人の監督は、クライフやファンハールのように攻撃的なサッカーを指向し、4-3-3を愛用する。
だがヒディングは違い、守備的で堅実なサッカーをする。
(以下は『フットボリスタ 2007年9月19日号』から抜粋)
オランダ・リーグは、クラブの会長が経営委員会の長で、オーナーではないので、1シーズンを同じ監督に任せることが多い。
(オーナーの気まぐれで監督が解任される事は少ない)
昨シーズン(2006-07シーズン)に最下位となったADOのアデラール監督ですら、経営陣はクビにしなかった。
ただしファンがピッチになだれ込んで刃物でアデラール監督を脅したため、アデラールは辞めてしまった。
(以下は『フットボリスタ 2007年12月19日号』から抜粋)
PSVは今シーズンの序盤に、ロナルド・クーマン監督をスペインリーグのバレンシアに引き抜かれた。
だがレーカーGMに危機感がなく、2人の監督に声をかけて断わられてからようやく焦り出した。
そして名古屋グランパスのフェルホーセン監督を引き抜こうとした。
結局、とりあえずバウタース・コーチが昇格して指揮をし、2008年1~6月はフェルホーセンが、来シーズンはステーフェンス(現在はハンブルクの監督)が指揮することに決まった。
選手たちは、「チームにビションがない」と失望している。
バレンシアのクーマン監督は、PSVの状況を見てGKゴメス、サルシード、アフェライの3人を引き抜こうとした。
PSVは急いでサルシードとアフェライの契約を更新した。
ゴメスはどうなるか分からない。
(2024年8月20日に作成)