少子化が止まらない韓国

(『東京新聞2023年3月1日』から抜粋)

韓国では近年、「共働き、子供なし」を意味する「DINK族(ディンク族)」が流行語だ。

2021年の政府統計では、結婚して5年以内の夫婦で子供がいる割合は、54.2%である。

賃貸住宅に住む夫婦で子供がいるのは50.1%で、持ち家に住む夫婦に比べて9.8%も低かった。

韓国では、首都のソウルに人が集中し、不動産価格が高騰している。

2022年11月のソウル市内のマンション平均価格は、12億ウォン (1.2億円)を超えた。

韓国の平均賃金は日本と同水準だから、親の援助がなければ、購入できない。

韓国では、結婚時に男性が住居を用意する慣習が残っており、家が買えないので結婚しない人も多い。

韓国の2022年の出生率は0.78で、過去最低を更新したが、ソウルでは0.59でさらに低い。

大都市の住民ほど出産を控える状況だ。

政府は2000年代の半ばから少子化対策に280兆ウォンを投じてきたが、少子化は止まっていない。

(2024年5月9日に作成)


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