(毎日新聞2012年11月27日の記事から)
コロンビアでは、50年も紛争(内戦)が続いている。
紛争の被害者は、人口の1割に達している。
コロンビア政府と、反政府ゲリラのコロンビア革命軍は、2011月19日から和平交渉をキューバで行っている。
しかし、過去の和平交渉は、数年で瓦解している。
コロンビア革命軍は、「貧しい農民への農地と富の分配」を目指して、1964年に創設された。
内戦によって60万人が死亡し、1996年~2011年の間に394万人が難民となった。
2010年に就任したサントス大統領は、コロンビア革命軍が信頼するベネズエラやキューバとの関係を改善し、投降ゲリラ兵の社会復帰制度も制定した。
和平に向けて土壌を整備してきた。
コロンビア革命軍は、2002年には2万人を擁し、国土の3分の1を支配していた。
だが政府がアメリカの援助で掃討を行い、現在は8千人である。
革命軍は麻薬取引と誘拐で、国民の支持も失った。
1984年に1回目の和平協定が成立し、革命軍は合法的に政界に進出した。
しかし軍や極右民兵に、当選議員ら1100人以上を暗殺された。
そのため、ゲリラ活動に戻ったのである。
紛争の根本原因は、大土地所有者が農地を独占している事にある。