(『コロンビアを知るための60章』から抜粋)
コロンビアは、グラン・コロンビア時代に兄弟国だったベネズエラとは、緊密でありながら時にケンカをする。
コロンビアは伝統的に親米なので、左派のベネズエラのチャベス政権とは正反対である。
コロンビアのウリベ大統領と、ベネズエラのチャベス大統領は、「そっくりな性格」という評価も多い。
両人共に、人の意見に耳をかさず、ポピュリストで、大統領に権力を集中させていた。
早朝から深夜まで仕事をするワーカホリックな部分も似ている。
チャベスはFARC(コロンビアの反政府ゲリラの1つ)を支援していたため、「FARCをテロ組織から外すよう」にと、2007年12月にウリベに要求した。
これにより両国の緊張が高まり、08年3月のコロンビア軍によるエクアドルのFARC野営地への攻撃につながった。
この攻撃時に、FARCのパソコンデータからベネズエラ政府との緊密な関係が見つかり、その後にFARCが弱体化した事もあって、チャベスはFARCと距離を置くようになった。
この攻撃の時、エクアドルは怒り、コロンビアとの関係は悪化した。
両国の関係は、2010年11月にようやく正常化した。
コロンビアにとってべネズエラは、輸出ではアメリカに次ぐ2位、輸出では4位である。
ベネズエラにとってコロンビアは、輸出入ともにアメリカに次ぐ2位である。
このように、コロンビア・ベネズエラ・エクアドルの3国は、経済で結びついている。
(2013年12月8日に作成)