(『毎日新聞 ロシアNOW』から抜粋)
ロシア政府は昨年、『東方シフト』という新たな方向を打ち出し、『極東発展省』を創設した。
以下は、極東発展相のビクトル・イシャエフ氏が、極東について語ったインタビューからの抜粋である。
「昨年は国家予算から23億ドルが、極東に割り当てられました。
極東の経済成長は、国内平均を上回っています。
しかし原料に依存しており、輸出の90%は化石燃料です。
サハリンのようにLNG工場を建設して、日本や韓国に輸出することが必要です。
日本は天然ガスを必要としており、ヤクーチャやイルクーツクの産地に関心を示しています。
中国は生物資源を求めており、まだ捕獲されていない魚を、一定の価格で買い占めています。
韓国へ至るガス・パイプラインの建設が始まります。
北朝鮮を経由するので、北朝鮮に通過料として1億ドルを払います。
輸送インフラの発展が必要です。シベリア鉄道の現代化や、第二バム鉄道の建設が必要です。
日本や中国といった巨大な市場が近くにありますから、極東を食糧基地にすることがきます。
極東は土地も豊富で、ロシア国土の36%を占めます。
現在、国が33億ドルを投資し、その5倍を投資家が投資しています。
外国の投資家が10%で、残りはロシアの投資家です。」