(『中国の歴史を知るための60章』から抜粋)
江沢民時代と胡錦濤時代を通して、中国は国際社会と積極的に関わってきた。
中でもアメリカとの関係を重視し、米中間では「全分野での協調関係」というコンセンサスが確立している。
1990年代半ばからは、2国間外交から集団外交へと、政策の転換を行った。
96年にはロシアなどと「上海ファイブ」を立ち上げ、01年には「上海協力機構」に発展させた。
APEC、アセアン、中国アフリカ・フォラーム、中国アラブ諸国・フォーラム、中国と中南米・フォーラムなど、次々と展開している。
胡錦濤政権は、「和諧社会(調和のとれた世界)」を掲げて、アメリカのブッシュ政権の単独行動主義と各国への干渉に異議を申し立てて、「中国式の外交」を提示した。