中国共産党の腐敗、その告発

(以下は『毎日新聞 2012年12月23日』から抜粋)

中国共産党の汚職と腐敗は、新たな指導者となった習近平が「このままでは国を滅ぼす」と言及せざるを得ないほどの問題だ。

腐敗を告発するサイトを運営する朱瑞峰は、次のように話す。

「毎日1000通を超える情報が、メールや郵便で届きます。

私は家族まで当局に脅され、2年前から家族と離れて暮らしています。

腐敗は深刻で、特権を長く享受するために年齢を低く公表している共産党幹部も目につく。

中国は、国民がリーダーを監視したり投票で選ぶ制度になっていません。
地方公務員を選ぶのは共産党であり、最終的には党中央です。
しかも中国では誰がリーダーになるかが、数年前から決まっています。

腐敗を根絶できないのは、体制の問題です。
国民が意見を表明できる環境や、幹部の財産を公開する制度が必要です。」

2012年6月に米国のブルームバーグが、「習近平の親族が3.7億ドルの資産を保有している」と報道した。

ニューヨーク・タイムズも10月に、「温家宝・首相の一族が27億ドルの資産を保有している」と報じた。

中国各地で公務員の腐敗への抗議行動が増えており、抗議行動は1993年から2005年の間に10倍近くに増えた。

中国憲法の第27条には、「国家機関や公務員は、人民の意見と提案を聞き、人民の監督を受けなければならない」とある。

第41条にも、「公民は、あらゆる国家機関や公務員に、批判や建議を提起する権利を持つ」とある。

朱氏は、これを根拠に活動している。


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