(以下は『毎日新聞2012年11月16日』から抜粋)
2012年11月14日にイスラエル軍は、ハマスの軍事部門「カッサム旅団」のトップ司令官を殺害した。
これにより、ガザ地区の緊張が高まっている。
ハマスはイスラエルにロケット弾を放っているが、イスラエル軍は空中で迎撃している。
イスラエル軍は、ハマスの軍事施設などを攻撃している。
(以下は『週刊文春2024年5月16日号』池上彰の記事から抜粋)
今、イスラエルがパレスチナのガザ地区を攻撃し、住民が殺されている。
アメリカ各地の大学では「反イスラエルの集会」が開かれているが、コロンビア大学では「反ユダヤ主義で危険」として警察を呼び、学内で学生たちが逮捕された。
コロンビア大学は、ユダヤ教徒の卒業生から寄付金がもらえなくなるのを恐れての行動だった。
アメリカの多くの私大は、寄付金でやりくりしている。
ガザ地区では、2024年4月時点で3.4万人が、イスラエル軍に殺されている。
4月22日にはガザ地区のナセル病院で多数の遺体が発見された。
遺体は310体で、女性や子供もおり、遺体が地中に埋められていた事から、「イスラエル軍が住民虐殺を隠ぺいした」との見方が出ている。
パレスチナのヨルダン川西岸地区では、イスラエル人の強硬派が入植地を作り、それをイスラエル政府が支援している。
イスラエルのネタニヤフ政権は、ヨルダン川西岸に侵入して入植地をつくり、大規模な住宅団地を作っている。
入植者たちはパレスチナ住民を襲撃し、死者も出ている。
入植者たちは、「ここは神から私たちに与えられた土地だ」と主張している。
(以下は『週刊文春2024年6月20日号』から抜粋)
イスラエルは一院制で、議席は120だ。
比例代表制をとっていて、全国を1つの選挙区にし、得票率が3.25%以上の政党が得票率に応じて議席を得る。
結果として、多くの政党が乱立し、連立を組まないと政権をつくれない。
2021年の総選挙では、反ネタニヤフ(反リクード)でまとまった政党たちの連立政権が誕生した。
しかし上手く運営できず、2022年にまた総選挙となった。
2022年の総選挙では、ネタニヤフのリクードは32議席をとった。
ネタニヤフは、5つの政党と組んで全64議席の連立政権をつくった。
ネタニヤフ連立政権に入った極右政党は、「ヨルダン川西岸地区もガザ地区も我々 ユダヤ教徒が神から与えられたものだ」と言って、侵略戦争を始め、奪いとった土地にユダヤ教徒の入植を進めている。
これは明らかに1993年にまとまった「オスロ合意」に違反している。
ネタニヤフは現在、汚職で起訴されて裁判中である。
もし首相の座から降りれば、有罪判決が出るかもしれない。彼はそれを恐れている。