(毎日新聞2013.5.10.から抜粋)
PKK(クルド労働者党)は8日に、主要拠点としてきたトルコ南東部からの撤退を開始した。
市民ら4万人の死者を出した、約30年に及ぶ戦闘の終結となれば、歴史的な転換点となる。
PKKの戦闘員は1500~2000人とされ、イラク北部のクルド人自治区への撤退完了には、最低でも数ヶ月かかる見通し。
撤退の意向は、PKKの創設者でありトルコで収監中のオジャラン党首が、3月に停戦声明を出して明らかになっていた。
トルコのエルドアン政権は、最近はクルド人の権利を拡大するなど、和解を模索している。
PKKは、オジャランの釈放を武装解除の条件にしてきた。
PKKは、PKKの摘発を狙いとする「対テロ法」の見直しや、クルド語教育の拡大も要請している。
和平合意が成立するかは、今後の交渉にかかっている。
○村本のコメント
様々な国の歴史を勉強していくと分かるのですが、テロやゲリラ戦にはしる勢力というのは、ほとんどの場合が政府から虐げられて、権利の拡大要求が無視されるばかりか弾圧を受けた事が、活動の出発点になっています。
トルコのクルド人問題も、政府がクルド人の権利を認めていない事が背景にあります。
最低限の権利として、クルド人の自治とクルド語の教育は、認めた方がいいです。
それが実現すれば、歴史的な和平は達成されるでしょう。