(『毎日新聞2013年4月4日』から抜粋)
シリアの内戦では、今年(2013年)3月の死者数は6005人で、内戦開始後で最悪となった。
3月までの合計死者数は6万2千人に上るが、確認できない事例も含めれば12万人だという。
この内戦は、政府軍はロシアが支援し、反体制側はサウジやカタールが支援している。
反体制派には、アルカイダ系のイスラム過激派も加わっている。
反体制派のうちイスラム勢力は、反体制派の統一組織である「シリア国民連合」と目指す国家像が異なる。
だから将来の対立が懸念される。
他にもクルド人の勢力が、シリアの東部や北部の一部を支配している。
隣国のトルコでは3月に、分離独立の運動を続けてきたクルド労働者党(PKK)が、武装停止の宣言をしている。
(以下は『毎日新聞2013年4月30日』から抜粋)
内戦が続くシリアの首都ダマスカスで、2013年4月29日にハラキー首相らの車が爆弾で狙われ、護衛ら6人が死亡した。
ハラキー首相は無事だった。
ダマスカスでは爆弾テロが続いており、ヌスラ戦線が一部の犯行を認めている。
ハラキー首相は2012年8月に、国外に亡命したビジャブ首相に代わって就任した。
ダマスカスでは、12年7月に国防相が爆弾テロで殺され、同年12月にも内相が負傷した。
(以下は『毎日新聞2017年12月12日』から抜粋)
ロシアのプーチン大統領は、シリアを訪れて、2015年9月末に始めたシリア内戦への軍事介入の終了を宣言した。
イスラム国の掃討を達成したとして、ロシア軍の撤収を命じた。
だがロシアは、シリアのアサド政権との間に、ソ連時代から続く西部タルトスの海軍基地に加えて、ヘメイミーム空軍基地も使用できる協定を結んでいる。
そこで一部の部隊は駐留を続ける。
プーチンがシリア内戦に軍事介入したのは、劣勢のアサド政権を救いつつ、足場となる空軍基地を得るためだったと見られる。
ロシアの機関紙によると、 軍事介入してからロシア軍は9万回を超える空爆を行った。
ロシア紙のコメルサントによると、シリアでロシア軍は少なくとも40人が戦死している。