(『誰にでもわかる中東』小山茂樹著から)
シーア派には、『隠れイマームとマハディ(救世主)』の思想があり、大きな特徴の一つとなっている。
隠れイマームとは、第12代イマームのアル・ムンタザルのことで、「彼は878年にこの世から姿を消したが、最後の審判の日の直前に、救世主として姿を現す」とされる。
この教義を持つ派は『十二イマーム派』と呼ばれ、シーア派の多数派となっている。
十二イマーム派は、イランでは支配的、イラクおよびバハレーンでは過半を占める。
レバノン、シリアでは「ムタワリ」と呼ばれるが、かなりの信者がいる。