(『イスラム世界のこれが常識』から抜粋)
イスラム教では、喜捨は重要な5つの行いの1つである。
コーランでは、「定めの喜捨を怠らぬように。己が魂のために善い事をしておけば、アッラーのみもとに行った時にもっと善いものを見い出すであろう」と説いている。
ハディースでも、「天国に入るには、アッラーだけを崇めて、礼拝をし、喜捨を差し出して、ラマダーンの断食をしなさい」と、ムハンマドは言っている。
喜捨は、当初は強制的なものではなかった。
後世にでき上がったイスラム法(シャリーア)によって、強制化されたのである。
喜捨は、お金では2.5%、家畜では0.8~2.5%、商品では2.5%、と定められている。
喜捨をどう使うかについては、コーランでは「まずは貧者や困窮者に与えなさい」と説いている。
喜捨は貧しい人々の救済に使われるために、『救貧税』と呼ばれている。