タイトル旧約聖書に暗号予言がある説

(『聖書の暗号』マイケル・ドロズニン著、1997年刊行から抜粋)

聖書の暗号を発見したのは、数字者のエリヤフ・リップス博士である。

リップスは、かつてあった事、時の終わりまでにある事の全てが、旧約聖書に収められていると説く。

ヘブライ暦では、西暦1996年は、5756年になる。

(※なおヘブライ暦は9月に始まるらしく、5756年は西暦だと1995年9月~96年8月までらしい)

H・M・D・ヴァイスマンデルというユダヤ教のラビは、創世記のはじめの部分で、50番目ごとに文字を拾い出すと「トーラー」という言葉ができると気付いた。

トーラーとは、ユダヤ教の律法という意味で、旧約聖書の最初の五書をさす。

同じように等間隔で文字を拾うと、出エジプト記でも、民数記でも申命記でも「トーラー」が現れた。

アイザック・ニュートンは、聖書に秘められた暗号があると考え、研究していた。

ニュートンの手書き原稿は、大部分は難解な神学に関するものである。

コンピュータに旧約聖書のヘブライ語原典を入力する。

リップスはトーラーを、 単語と単語の間の空白をなくして、30万4805字の文字列にした。

それを等間隔で並べ変えるコンピュータのプログラムを作り、人名などの特定の言葉を検索する。
検索でヒットしたら、その言葉の近くにある、意味の通る言葉を探すのが、リップスの暗号解読法だ。

例えば暗殺された政治家イツァーク・ラビンの名は、この並び変えで1つだけ登場する。
1列を4772文字にし、64列で並べると、彼の名が現れる。

リップスは、「トーラーの暗号はホログラムに似ていて、我々は二次元の配列を見ているが、少なくとも三次元で見なければならず、その方法は分からない」と言う。

1996年1月に、私はエルサレムの首相官邸でシモン・ペレス首相に会い、聖書の暗号に記されたリビアのカダフィによるイスラエルの核攻撃を警告した。

そして「聖書の暗号は可能性を述べているのであって、予言ではない」と伝えた。

ペレスは、ディモナにある極秘の軍事基地で、核兵器の開発に携わった人である。

1996年4月に私は、ダニィ・ヤトム将軍と会った。
ヤトムは、モサドの長官に任命されたばかりだった。

私は、「イスラエルへの核攻撃は5月6日の夜と記されている」と、彼に伝えた。

だが5月6日になったが、何も起きなかった。

1996年5月29日に首相選挙があり、ベンヤミン・ネタニヤフが首相となった。

聖書の暗号では、「ネタニヤフ首相は50歳までに死ぬ」とあった。

首相になった時、彼は46歳だった。

ネタニヤフの父ベン-シオンは、古いシオニスト一族の長老である。
私はベン-シオンに会い、この事を話した。

ちなみにネタニヤフ首相の兄ヨナターンは、1976年7月4日に100人以上の人質を解放したエンテベ空港奇襲を指揮して命を失った。

約2千年前、死海文書を守っていた熱心党の党員たちは、最後の戦いが正に始まったところだと確信していた。

初期のキリスト教徒も、この世の終わりが自分たちの生きている間に訪れると信じていた。

その後のいつの時代も、この世の終わりだと言う人がいて、彼らはいつも聖書を引用していた。

彼らの言うことはいつも外れた。

モーセは紀元前1200年に、シナイ山の頂上で十戒と五書(トーラー)を授けられた。

トーラーは実は地球外の知性が作ったもので、それが神なのだ。

聖書が未知との遭遇の物語であることを、我々は忘れている。

聖書の暗号は、エイリアンの遺物あるいはメッセージである。

エリヤフ・リップス博士は、「全能の神によって創造された世界ですら、善と悪の戦いがあり、その結果は定かでない」と言う。

聖書の暗号は、対立する2つの予言が見られる。

リップスは 「2つの対立する予言が常にあるのは、我々の自由意思を生かすため」と言う。

第三次世界大戦の予言を探していたら、私たちは聖書の中心にある22行の文書に予言されているのを発見した。

その文書は「メーズーザー」と呼ばれ、すべての家の戸口にかけておくよう神が命じた170語から成る。

そこには5760年と5766年、つまり西暦2000年と2006年に世界戦争が予言されている。

ちなみにハルマゲドンは実在の場所である。
イスラエルの古い都、メギドのギリシア語である。

ヘブライ語で「メギド山」は、「ハルメギド」となる。
ハルマゲドンは、これをギリシア語で書き表したものだ。

聖書の暗号で大地震が予言されているのは、西暦2000年、2014年、2113年である。

さらに聖書の暗号は、「大地震が2010年にロサンゼルスを襲う」としている。

日本は将来の大地震が最も明確に暗号化されている。
その年は西暦2000年から2006年と予言されている。

私は日本で環境庁長官の広中和歌子に会って話をし、この事を話したら関心を示したが、困惑していた。

「延期」の文字が、聖書の暗号に出てくる。

イスラエルのホロコースト(核戦争)は西暦1996年と2000年と記されているが、そこには「延期した」とも記されている。

聖書に書かれた「終わりの日」のすべての個所で、「延期」の暗号が記されている。

申命記でモーセは「終わりの日に災いがあなたたちにふりかかる」と警告しているが、その前には「それが延期されるのをあなたは知っていた」という暗号がある。

民数記では魔術師バラムが「終わりの日」を予言するが、そこにも「友が延期した」との暗号がある。

リチャード・P・ファインマンはノーベル物理学賞をとった人だが、こう述べている。

「予言が可能なことは、様々な出来事が起こる可能性を示すのみである。
我々が予言できるのは、確率のみである。」

古代ヘブライ語のすぐれた翻訳者であるアディン・シュタインザルツは、 科学者でもあるが、旧約聖書についてこう説明した。

「聖書では、時間はさかさまになっています。
未来は常に過去形で書かれ、過去は常に未来形で書かれているのです。

物理学の法則は時間対称的で、時間の中を後ろ向きにも前向きにも進みます。

預言者イザヤは、『あなたは未来を見るためには、後ろを振り返らねばならない』と述べています。

『これから後に起こることを告げてみよ』とイザヤは言ってますが、この言葉は『彼らは未来を逆の向きに語った』と訳すことができます。
この言葉は、『文字を逆向きに読め』と訳すこともできます。」

聖書の暗号は、予言された大惨事を我々が阻止するための情報かもしれない。

結局のところ、我々の行動が結果を決定するのである。

聖書の暗号は、起こる事ではなく、起こるかもしれないことを語っているのである。

(2024年9月25~26日に作成)


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