(『ニュートン 2014年7月号』から抜粋)
海王星と冥王星は、海王星が公転軌道を3周する間に、冥王星は公転軌道を2周する関係になっている。
このような関係を、「3対2共鳴」と言う。
この関係性のため、両者が最接近するのは、必ず同じ地点になっている。
最接近した時の距離が十分に離れているため、両者の軌道は安定状態で維持されている。
エッジワース・カイパーベルト天体には、海王星と共鳴関係にある天体がたくさん存在する。
(エッジワース・カイパーベルトについては、後述します)
海王星は、太陽から非常に遠いため、表面温度は-218℃である。
表面では、時速2000kmの嵐が吹き荒れている。
冥王星は、かなりの楕円軌道になっていて、しかも軌道の面は他の惑星よりも17度傾いています。
冥王星は、2006年までは惑星に分類されていたが、その後「準惑星」に格下げされた。
海王星(30au)の外側には、冥王星だけではなく、『エッジワース・カイパーベルト』と呼ばれる小天体の集まった帯が、50au付近まで広がっている。
(1auは、太陽から地球までの距離を指し、1.5億kmです)
エッジワース・カイパーベルトの天体は、水の氷が主成分となっている。
さらに外側の1万au~10万auのエリアには、『オールトの雲』という小天体の帯があると予測されている。
オールトの雲は、球殻状になっていると予測されている。
これは、「太陽にやって来る彗星は、あらゆる方向からやって来る」という観測事実から導き出したものである。
(2014年11月11日に作成)