(以下は『ウィキペディア』からの抜粋
2011年2月1~2日にノートにとり勉強した)
🔵太陽とは
太陽は、地球のいる太陽系の物理的中心であり。太陽系の全質量の99.86%を占める巨大な星。
銀河系の中ではありふれた主系列星の1つで、スペクトル型はG2V(金色)である。
推定年令は46億年で、寿命の半分を経過していると考えられている。
その半径は約70万kmで、地球の110倍。
質量は地球の33万倍。
密度は水の1.4倍で、地球に比べて4分の1。
天の河銀河の中心から太陽までは2.5万光年の距離。
地球と太陽の距離は1.5億kmで、これは光が8.3分で届く距離(8.3光分)である。
かつての地球人は、日の出や日の入りで時間を測っていた。
太陽の構造は、ほぼ完全な球体であり、はっきりした表面は存在しない。
内側から中心核(太陽核)、放射層、対流層、光球、彩層、コロナが存在する。
このうち光球が、地球から見た視野角とほぼ一致する。
なので、便宜上の表面とされている。
また表面には、周囲より温度の低い黒点や、明るい部分のプラージュが存在する。
光球よりも上層を太陽大気を呼ぶが、これは海王星の軌道にまで及ぶ。
これを太陽風と呼ぶ。オーロラの原因ともなる。
なお光球よりも内部は、電磁波でも見ることはできず、観測データによる理論解析(日震学)によって推測されているにすぎない
(※つまり、説が変わる可能性がある)
太陽のエネルギー源は、19世紀までの化学反応の知識では説明できず、謎とされていた。
1938年に核融合反応が発見されると、これが有力な候補となった。
🔵太陽の中心核
太陽の中心には半径10kmの核がある。
その密度は水の150倍で、太陽の2%の体積に50%の質量が詰まっている。
2500億気圧、温度1500万kに達し、物質は理想気体的な性質である。(プラズマ状態)
理想気体とは、分子が体積ゼロになり、存在しなくなる状態のこと。
太陽の光エネルギーは中心核で作られ、熱核融合により水素がヘリウムに変換される。
1秒に430万トンの質量がエネルギーに変換され、大部分はガンマ線に変わり、一部がニュートリノに変わる。
ガンマ線は次第に電磁波に変わり、数十万年かけて太陽の表面に達し、宇宙に放出される。
(※なんか凄すぎて実感が湧かない...)
一方、ニュートリノはすぐに宇宙に放出される。そのため太陽の観測の有効な手段となっている。
🔵放射層、対流層、光球、彩層、コロナ
放射層は、太陽の半径20~70%部分の層。
ここでは対流は起きず、中心核で生まれたエネルギーは約17万年かけて通過する。
対流層は、太陽の半径70~100%部分の層。
ここではベナール対流現象が起き、対流による熱伝導でエネルギーは外層へ伝わる。
光球は、厚さは300~600kmと薄い層。
温度が低いため水素は原子状態となり、電子が付着して水素イオンになる。
このイオンがエネルギーを吸収し、光の放射を行う。
(分かるようでよく分からない・・・)
コロナは、約200万度のプラズマ大気層で、太陽の半径の10倍以上まで広がっている。
彩層との間には還移層という薄い層があり、これを境界に温度と密度が急激に変化する。
コロナからは太陽風が出ており、太陽系と太陽圏を満たしている。
X線で観測できない領域があり、「コロナホール」と呼ばれ、太陽風を発生させる原因の一つである。
彩層は、600~2000kmまでの層。
密度が薄く、温度は7000~1万度のプラズマ大気層。虹色に見える。
🔵黒点
太陽表面の黒い部分で、この部分も光を放っているが、周囲より弱い光のため黒く見える。
温度は4000度と普通よりも2000度低い。原因は太陽の磁場と考えられている。
最長で1ヶ月ほど存在する。
1843年にドイツのシュワーベが、黒点が10年周期で増減するのを発見した。
地球の電離層は、太陽の黒点数に影響される。
古代中国では、太陽にカラスが住んでいるとされた。
これは肉眼で見える黒点が移動したのを見たためと思われ、これが日本に渡り「八咫烏の伝説」の基になった。
🔵自転
太陽は自転しているが、高温でプラズマ状態のため、赤道付近と極付近では速度が異なる。
その周期は、赤道付近では27日、極付近では30日となる。
これを「差動回転」と言い、これにより磁力線は徐々にねじれてゆく。
このねじれが、黒点や紅炎を作ったり、「太陽フレア」を引き起こしたりする。
🔵磁場
太陽の磁力線は、黒点では数千ガウスにもなる。
磁場は差動回転のため徐々にねじれ、11年周期でNS極が逆転する。
これを「太陽周期」という。
1周する期間で考えれば22年周期となる。
🔵フレア
太陽フレアは、太陽系で最大の爆発現象である。
太陽の活動の活発な時に、黒点付近で発生することが多い。
1859年に英国のキャリントンによって初めて観測された。
大きさは数万kmで、その威力は水素爆弾10万~1億個並み。
フレアが発生すると、コロナは数千万度まで加熱され、多くのX線、ガンマ線、高エネルギー荷電粒子が発生する。
そしてコロナ中の物質が宇宙に放出されることが多い。
高エネルギー荷電粒子が地球に到達すると、デリンジャー現象、磁気嵐、オーロラ発生の要因となる。
2003年に大規模なフレアが頻発し、人工衛星や通信に悪影響を与えた。
また宇宙空間では、フレアによるX線、ガンマ線の被爆で人が死ぬこともありえる。
このためフレア発生を予報するのは宇宙天気予報と呼ばれ、重要課題となっている。
フレアは数分~数十分、発生する。
🔵太陽風
コロナの内部でガス圧力が高まり、プラズマが宇宙へ吹き出す現象を言う。
1962年のマリナー2号の観測で実証された。
通常速度は秒速300~500km。太陽からスパイラル状に吹き出す。
温度は地球まで来ても10万度を維持し、南極・北極に達してオーロラを発生させる。
太陽フレアから生じる場合は、秒速1000kmの高速で、かつ高密度となる。
🔵ニュートリノ
ニュートリノとは、素粒子のうち中性レプトンの名称である。
6種類あると考えられている。
1953~59年にかけての実験により存在が証明された。
電荷を持たず、質量が非常に小さい。
相互作用がほとんどなく、透過性がとても高い。
電荷を持たないため、それ自身が反粒子である可能性がある。
1962年に坂田ら3人がニュートリノ振動を予測した。
ニュートリノ振動とは、ニュートリノが質量を持つことでフレーバーが変わる現象のこと。
フレーバーとは、素粒子であるクォークとレプトンの種類。
ニュートリノの観測結果が、理論値の半分程度しかない事から、1990年代にニュートリノ振動が影響するとの説が出た。
フレーバーが地球に飛来する途中で変化するとの考えである。
98年に観測から、この振動を確認し、証明された。
21世紀に入り、スーパーカミオカンデなどの観測によって、フレーバーの変化説が証明された。
これを受けてニュートリノ問題の提唱者レイモンド・デイビスと、カミオカンデ実験の主導者・小柴昌俊は、2002年度のノーベル賞をとった。
ニュートリノは質量がゼロとされていたが、2004年に質量があることが実証された。
🔵太陽の謎
太陽の内部は、かつては気体であるとの説が有力だった。
しかし現在は、気体、液体、固体ではない、「第四の状態になっている」との説が有力だ。
太陽は、表面の6000度に対してコロナは200万度の超高温であり、太陽最大の謎とされてきた。
1960年代までは、音波が衝撃波へ成長する「音波加熱説」が主流だった。
1970年代にX線観測により、コロナは磁場に影響されることが判明したことで、「磁場加熱説」が出た。
太陽の環は、1966年の日食の際に初観測された。
93年にも観測されたが、それ以来見えていない。
今後の研究が待たれる。
🔵太陽(恒星)の一生
太陽は、恒星としては非常にありふれた星である。
太陽は、超新星爆発で散らばった物質が集まって形成されたとの説が有力だ。
その根拠は、鉄などの重元素が太陽系に多く存在している事である。
太陽の中心核は熱核融合により少しづつ効率が上昇し、明るくなる。
現在までに30%明るくなったとされる。
今後も明度を増し、主系列段階末期には現在の2倍になるとされる。
主系列段階は109億年続くとされ、63億年後には中心核の水素は消費され尽し、その周囲で核融合が始まり、 太陽は膨張を始めて赤色巨星になる。
76億年後にはヘリウムの燃焼が始まり、一旦小さくなる。
それは1億年程度続き、再び膨張が始まる。
最終的に現在よりも200~800倍の大きさになり、脈動変光星となって、10~50万年に渡ってガスを放出する。
その後に白色矮星となり、ゆっくり冷えてゆく。
123億年後には収縮も止まる。
🔵その他のこと
長い間、ヨーロッパでは地球は動かず太陽などが動いているとする、「天動説」が信じられた。
太陽は動かず地球が動いているとする「地動説」は、ガリレオが木星の衛星(ガリレオ衛星)の軌道を観測して、提唱した。
地動説は、ケプラーやニュートンが理論的に説明した事で、ようやく受け入れられた。
太陽の探査は、X線観測が1970年代から活発に行われてきた。
日本も「ひのとり」「ようこう」「ひので」を打ち上げている。
NASAが行ったジェネシス計画は、2.6億ドルかけてロッキード・マーティン社が製造した探査機を使った。
2001年8月8日に打ち上げられ、同年12月3日から04年4月1日まで太陽風の採取を行った。
04年9月8日に地球に戻るも、カプセルが地上に激突した。
ただし大部分のデータは破壊されなかったと思われる。(※採取したデータ公表をしていないようだ)
(2025年6月18~19日に作成)