系外惑星が観測され始めて、惑星形成のモデルが修正されつつある

(『ニュートン 2014年7月号』から抜粋)

およそ20年前までは、惑星についてのサンプル(情報)は、私たちの住む太陽系からしか得られなかった。

ところが1995年に、初めて『系外惑星(太陽系以外の惑星)』が発見された。

そして、「恒星のすぐそばを木星のような巨大ガス惑星が公転していたり(ホット・ジュピター)」、「極端な楕円軌道を描く惑星があったり(エキセントリック・プラネット)」と、太陽系とは大きく異なる姿が明らかになった。

この事実は、惑星形成のモデルが多様である事を教えてくれた。

それまでは、惑星の成り立ちについての理論は太陽系だけを基に構築されていたが、修正を迫られたのである。

さらに、コンピュータの計算能力が上昇してきた結果、今までの太陽系の形成理論には矛盾や謎がたくさんある事も分かってきた。

現在では、太陽系の形成については、混沌とした状況になっている。

系外惑星では、太陽系に比べて、中心にある恒星に近い所にたくさんの惑星が存在している。

惑星は、恒星の近くでは誕生しないと考えられている。

そのため、恒星の近くにたくさんの惑星がある事実は、「外側で(恒星から遠い位置で)作られた惑星が、何らかの原因で近くに移動した」と考えざるを得ない。

系外惑星の発見での最大のインパクトは、『惑星は移動する(周回軌道が大きく変化する)』という事実だと言われている。

(2014年9月11日に作成)


「宇宙の勉強」 目次に戻る

サイトのトップページへ行く